女優の戸田恵梨香、多部未華子、真木よう子が出演するオムニバス恋愛ドラマ『I LOVE YOU』が、ソフトバンクモバイルのスマートフォン向けアプリ「UULA」で配信をスタートした。伊坂幸太郎の『透明ポーラーベア』、石田衣良の『魔法のボタン』、本多孝好の『Sidewalk Talk』といった人気作家の恋愛短編小説を廣木隆一監督が映像化。このほど多部の出演する『魔法のボタン』が7月29日から配信をスタートした。
失恋で傷ついた隆介(池松壮亮)と男勝りな幼なじみ・萌枝(多部未華子)。萌枝に励まされ、居心地の良さ感じた隆介は、失恋を忘れるために、また、萌枝は彼ができたときの予行練習として毎週会うことを提案。次第に2人の距離は縮まっていくが、萌枝の大学時代を知るシュージ(リリー・フランキー)が現れることで関係性に変化が見えはじめる。普段着はジャージで週末は昼間から酒をあおり、酔っ払うと管を巻く萌枝。豪快さもあり、また、過去の恋愛にトラウマを抱えているという繊細な一面をどのように演じたのか。萌枝を演じた多部未華子に話を聞いた。
――最初に脚本を読んでどのように感じましたか?
かわいらしいお話だなと思いました。こういう正統派のラブストーリーはあまり演じた事がなかったので楽しみでした。
――実際にやられていかがでしたか?
それまで特殊な役柄が続いていたので、ただ単純に1対1で会話をする普通の女の子の役を、楽しんで演じました。
――今回の相手役である池松壮亮さんは、2006年公開の映画『夜のピクニック』以来の共演でしたね。
そうなんです。当時私も池松さんも10代で、こうして時が経って幼なじみとしてお芝居をするのは、新鮮というか…なんか不思議な感じでした。当時の池松さんは同世代の出演者と騒いでいてスタッフさんに怒られていたなぁ(笑)。
――今回共演してみていかがでしたか?
大人っぽくなったなと思いました。撮影の合間もあまり話さず、一人で黙々とやっている印象でした。間のとり方が独特で、池松さんにしか出せない空気感なんだろうなと感じました。『横道世之介』を見て、すてきだと思っていたので、今回ご一緒できてうれしかったです。
――ほぼ2人のシーンでしたけど、事前に話し合ったことなどはありますか。
いいえ、何にもないです(笑)。
――でも、池松さんが携帯で多部さんを撮るシーンはすごくリアルでした。
ありがとうございます(笑)。携帯動画のシーンはその場で思いついたことを言ったアドリブです。ずっと2人で話していました。監督からは2軒目の飲み屋に行った感じでとか、ちょっと酔っ払った感じでという指示があったくらいでした。次は何を話そうかなと考えながら演じました。……続きを読む。