コンデジでもない。ミラーレスでもない。あえてどちらかといえばコンデジだが、そんな既成概念をひっくり返す超高画質をもって、2011年3月、衝撃的なデビューを飾ったのが富士フイルムの「X100」だ。そしてそのX100が2年の歳月を経て「X100S」としてリニューアルを遂げた。見た目こそ大きな変化はないが、その本質は革新と呼ぶにふさわしい進化を遂げている。

「FUJIFILM X100S」

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X100Sは、その風貌からとかく情緒的に語られがちだ。懐古主義。お洒落。昔、親父が使っていたカメラに似ている……。確かに、そのどれもが正しい。だが、それらの要素は決してファッションや見た目だけに終始しているのではない。むしろ富士フイルムがX100Sで追求した、カメラとしての本質に深く関わっている。

「撮りやすさと高画質」だ。

当たり前といえば当たり前である。およそ200年におよぶ写真の歴史の中で、カメラとフィルムは常にその目標のもとに発展、進化してきた。そしてそれは、今から数十年前にすでにひとつの頂点に達していた。X100Sは、その形を留めている。

正面の印象は従来機「X100」とほぼ同じ。本体サイズは、126.5mm(W)×74.4mm(H)×53.9mm(D)。重量は約445g(バッテリー、SDカード含む)

レトロな雰囲気と高級感のある金属製レンズキャップが付属する

背面液晶モニターは2.8型。46万ドットは時代遅れのスペックとの声もあるようだが、筆者は不便も問題もいっさい感じなかった

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