久しぶりにRadeonから新GPU

AMDの新GPU「Radeon HD 7790」を搭載するグラフィックスカードが登場、発売となっている。7700シリーズの最上位に位置するGPUだが、従来のHD 7770/7750の「Cape Verde」コアではなく、新しい「Bonaire」コアを採用しており、電力管理機能も強化された。価格は1万円台半ばから。

新コア採用の「Radeon HD 7790」カードが各社から登場

Radeon HD 7790は、メインストリーム向けGPUの最上位モデル。ポジション的には、HD 7850とHD 7770 GHz Editionの間に割り込む形となる。HD 7770に比べると、ストリームプロセッサ数が640基から896基へと40%も増加しており、メモリ速度も強化された。それでいて消費電力は5W程度しか増えていないので、ワット性能の向上が期待できそうだ。

■Radeon HD 7790(中央)の主な仕様
GPU HD 7850 HD 7790 HD 7770
コアクロック 860MHz 1000MHz 1000MHz
ストリームプロセッサ 1024基 896基 640基
テクスチャユニット 64基 56基 40基
メモリクロック 1200MHz 1500MHz 1125MHz
メモリデータレート 4.8Gbps 6.0Gbps 4.5Gbps
搭載メモリ 2GB GDDR5 1GB GDDR5 2GB GDDR5
メモリバス幅 256bit 128bit 128bit
消費電力 130W 85W 80W
補助電源コネクタ 6ピン ← ←

今回、取材時に確認できたのは以下のモデル。最安は玄人志向のモデルで、15,500円前後であるが、価格的には、上位モデルのHD 7850とほぼ重なっており、コストパフォーマンスで考えれば少し微妙だ。ただ、HD 7850になると消費電力が大きくなってしまうので、省電力重視であれば、悪くない選択だろう。

メーカー 製品名 クロック 価格
MSI R7790 ARMOR 1G OC 1050MHz 19,000円前後
Club3D CGAX-779213 1030MHz 15,980円(ドスパラ)
玄人志向 RH7790-E1GHD 1030MHz 15,500円前後

玄人志向の「RH7790-E1GHD」。シンプルなファンを搭載している

グラフィックス出力は、DVI×2、HDMI、DisplayPortの4端子

MSIの「R7790 ARMOR 1G OC」は「アーマーファン」を搭載したモデル

Club3Dの「CGAX-779213」。中身は玄人志向のモデルと同じようだ

Twin Frozr搭載の650 Ti BOOST

先週、発売が開始されたNVIDIAの新GPU「GeForce GTX 650 Ti BOOST」カードであるが、今週はMSI製が登場。「N650GTX-Ti Twin Frozr III OC BE」で、人気のオリジナルVGAクーラー「Twin Frozr III」を搭載するのが特徴だ。価格は24,000円～25,000円前後と、他社モデルに比べると高めの設定。

「N650GTX-Ti Twin Frozr III OC BE」のパッケージはこのデザイン

定番のオリジナルVGAクーラー「Twin Frozr III」を搭載する

オーバークロックモデルとなっており、コアクロックは通常の980/1,033MHzから1,033/1,098MHzに高速化。Twin Frozr IIIクーラーの搭載により、高負荷時でもGPU温度は65℃、騒音は25.37dBと、高い冷却性と静音性を発揮する。またアルミ固体コンデンサによる耐久性の高さもアピールされており、連続フル稼働でも10年間の動作が可能だという。

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