ゲッティ イメージズ ジャパンは、フォトグラファーやクリエイター同士の交流とインスパイアし合う機会の場として、ワークショップ『フォトグラファーズ・フォーラム東京』を開催した。

同ワークショップの第1部では、ロンドンのクリエイティブディレクターとプランニング担当によって、日本の作品に対する海外での評価の紹介と、現在求められている写真のトレンドが解説された。第2部では会場に招待されたフォトグラファーやクリエイターのプレゼンテーションを実施した。ここでは、ストックフォトで人気を集めている写真をどのように撮影したのか、フォトグラファーたちが語った第2部の模様を紹介する。

多彩な才能が集まったプレゼンテーション

第2部では、iStockphotoに写真を提供するコントリビューター(投稿者)から2名、フリッカー経由で写真を投稿しているフリッカーコレクションのコントリビューターから2名、そしてゲッティ イメージズの契約フォトグラファーから2名が登壇し、それぞれの撮影手法やストックフォトで成功する秘訣や写真に対する独自の考え方など、思い思いのテーマでプレゼンテーションが展開された。

iStockphotoコントリビューターの代表として最初に登壇したのは、コマーシャルフォトグラファーとしても活躍している本間高志氏。iStockphotoには2010年から現在までに1,000枚以上の写真を提供し、2,500回もダウンロードされたヒット作も生み出している。本間氏のプレゼンテーションでは、代表的な作品の撮影方法などが紹介された。

本間高志氏

同氏の作品

iStockphotoコントリビューター2人目の藤田祥司氏は、20年ほど前からストックフォトで生計を立てているフォトグラファー兼ビデオグラファー。2009年からiStockphotoへの作品提供を始め、現在は主にビデオ作品を提供。藤田氏のプレゼンテーションでは、iStockphotoに関わって感じた魅力などが語られている。

藤田祥司氏

藤田氏の作品

フリッカーコレクションのコントリビューター「~~**Yuri's Photography**~~」氏は、ビデオ映像によるプレゼンテーションで写真に対する考え方や作品に込めた思いなどを解説。「誰かが自分の作品を見て、どうやって撮ったのか、どういう気持ちだったのかなど、物語を想像してくれたらうれしく思います」と語っていた。

~~**Yuri's Photography**~~氏

同氏の作品

フリッカーコレクションのコントリビューター2人目は、カナダのバンクーバー出身で、2001年から岡山に住んでいるトレバー・ウイリアムス氏。カメラが大好きで、さまざまな題材の写真を撮影し、2年前にゲッティ イメージズ ジャパンから声をかけられてフリッカーコレクションに参加している。ウイリアムス氏のプレゼンテーションは、なかなかライセンス化されなかった状況から、大企業に写真を買われるようになった現在に至るまでの話となった。

トレバー・ウイリアムス氏

同氏の作品

ゲッティ イメージズの契約フォトグラファーからは、『bon bon lolita』や『COSPLAY made in Japan』などの写真集も出版している須崎祐次氏が登壇。プレゼンテーションでは、須崎氏のパーソナルライフであり、ゲッティ イメージズがライセンスしている写真をスライドで表示し、それぞれの撮影方法や撮影時の裏話、作品のテーマなどが披露された。ゲッティ イメージズとは、須崎氏のプロジェクトや写真集の中から作品を提供している関係とのこと。

須崎祐次氏

同氏の作品

ゲッティ イメージズの契約フォトグラファー2人目は、ゲッティ イメージズから空撮の依頼を受けたこともある、まいけるひとし氏。ヘリコプターに乗って行う空撮では、撮影地点で止まることが難しく、ブレも発生しやすいという困難なもので、乗り物酔いとの戦いでもあるとか。プレゼンテーションでは、そんな空撮の苦労話を交えながら、日没前後の数分間に自然光と街の光が入り交じる"マジックブルーライト"という時間帯にこだわって撮影された、東京やパリなどの空撮写真が紹介された。

まいけるひとし氏

同氏の作品

次のページでは、各コントリビューターのプレゼンテーションから、ストックフォトに作品を投稿する際の"秘訣"を抜粋し、まとめて紹介していく。