(c)藤沢とおる/講談社/BeeTV

元暴走族総長が「生涯一教師」を謳う! そう。今回紹介するのは『GTO』。 生徒の両親が不仲なのを知り、2人の部屋の間の壁をハンマーで壊すなど、実に破天荒なやり方で問題を解決する教師・鬼塚英吉の姿を描いた漫画です。現在放送中のものも含め計2回のドラマ化がなされており、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

今回はそんなハチャメチャ学園ドラマの主人公から「勇気を与える言葉」を教えてもらいましょう! 後輩や部下のモチベーションアップに悩むビジネスパーソンの皆さん、必見ですよ!

まずは、直球ど真ん中のこの台詞から……。

「もっと自分に自信持ったらどうだ?」

何をするにもトロくて勉強、スポーツも全くダメ。「生きてる価値ないかもね。あたしって……」と肩を落とす生徒、野村朋子に鬼塚が言ったのが、このセリフ。トロ子と呼ばれる朋子はクラスメイトで才色兼備な相沢雅をとにかく、羨ましがります。「あたしにないものいっぱいもってるから……」。そこへ鬼塚は、

「おまえだって相沢の持ってね――もんいっぱい持ってっと思うぞ?」

と諭すわけです。どんな人だって持ち合わせている何らかの長所を必ず見出す。それが流儀なのでしょう。

その後の鬼塚は何と、朋子をアイドルオーディションに参加させます。彼女は審査員特別賞を受賞。今までトロ子とバカにしていたクラスメイトの見る目が激変するなか、鬼塚は勝手に作成した朋子のグッズを「将来高値つくよー」と販売しているのでした……。

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一事が万事そんな調子だから、周りに敵が多いのも鬼塚の鬼塚たるゆえん。中でも彼を目の敵にするのが内山田ひろし教頭です。識者が学校見学に来た日、鼻の部分から水の出る象の模型つきパンツを履き授業をしていた鬼塚を、こっぴどく叱っていました。

「君は生徒と遊んでいるんですよ!」
それに対し鬼塚は、
「オレがあいつらぐれーの年ん時(編注・生徒と同年代の中学生の頃)は――24時間ずっと遊んでたもんすけどねーーっ」
と暖簾に腕押し状態です。内山田は、
「中学3年間 高校3年間 この合わせて6年間で生徒の一生が決まるんです!! いい会社に入って出世して老後も余裕のある生活を送れるかどうかがかかってるんですよ!」
とさらに激高。いつもはワイルドな鬼塚はこんな時ほどクールに、本音をシンプルに語るのです。

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「いい大学入っていい会社なんかに入るよりオレは、いいダチ公見つけるほーがよっぽど財産になるとおもってますんでーーーー」

そう。仕事だって、支援してくれる仲間の数で成否が決まるでしょう。教員免許を替え玉受験で突破した鬼塚の意見ですから、あながち間違ってはいないのかもしれません。

いつも生徒の味方に立つ鬼塚ですが、あえて厳しく接する時もあります。村井国雄ら男子生徒3人組が街のチンピラとトラブルになった際は、その場に駆けつけながらも助けませんでした。「ちょっと先生何とかしてくれよ」との声に、「ボク怒羅江悶(ドラえもん)だよ」ととぼけます。両手にボウリングの球をつけて頬にはマジックでヒゲを描き、自分は別人だと言い張るのです。そして、こう言います。

「ま、オレが教師だとしたらきっとこう教えるだろうけどな! 男なら自分でまいたタネぐれー自分で刈れってっよ!?」

結局、村井にベイブリッジ上でバンジージャンプをさせ、勇気を振り絞ることの大切さを無理矢理(!)伝えたのです。続いてチンピラたちをヒモなしバンジーで海に落とし(!!)、彼らの持っていた車で警察から逃走。最初に「怒羅江悶(ドラえもん)」と名乗っていたおかげでマスコミにも身元がバレず、事なきを得たのでした(なお、ここでの「自分」は「テメー」と読みます!)。

いかがでしたか? 何か、人を勇気づけると同時に自分の気を引き締める台詞がたくさんあったのではないでしょうか?

手法はどうあれ少年少女の心をわしづかみにする主人公を見て、セクシーな養護教諭の森高尚子はこう呟いたものです。

「デタラメでテキトーでスケベで本能にチュージツでおおよそ教師なんてガラじゃなさそーなのにね。気が付くと味方が……一人……また一人って増えてるんだよねーーっ」

是非、「VIDEOストア」でチェックしてみてください。配信はいよいよ20日スタート!爽快ですよ!