最近では多くの人が海外旅行に自分の携帯電話を持っていくようになった。スマートフォンで写真を送ったり現地の情報を調べたりと、海外渡航中の携帯電話の利用は音声通話よりもパケット通信の利用頻度が高いのではないだろうか? 今回は、日本で予約、現地で受け取れるWi-Fiルーターのレンタルサービスを台湾で利用してみた。

日本で申し込み、台北で受け取り

各通信事業者は1日上限約3000円の国際ローミングパケットサービスを提供しているが、渡航日数が長くなればその費用も結構高いものになってしまう。そこでぜひ利用したいのがモバイルWi-Fiルーターのレンタルだ。料金は通信事業者の半額以下、また使い放題のためパケット代の心配も不要である。

海外で撮影したちょっとした写真も、Wi-Fiルーターがあれば気軽にアップできる

海外で使用するWi-Fiルーターのレンタルは、旅行前にWebサイトで予約して宅配などで受け取ることが一般的。だが、海外渡航前に多忙で宅配便の受け取りに時間が無いケースや、空港引取りの場合でも空港到着時間がぎりぎりで間に合わない、ということもあるかもしれない。そのような人にお勧めしたいのが海外渡航先でのレンタルサービスだ。しかも日本で事前予約できれば現地のカウンターで並ぶ必要が無く時間の節約にもなる。

ビジョンが提供する「ビジョン グローバルWiFi」は通常の日本でのレンタルサービスに加え、ハワイや韓国などでの現地受け取り、返却サービスを行っている。

今回はこのグローバルWiFiの台湾・台北松山空港でのレンタルを利用してみた。料金は現在キャンペーン中で670円/日、通信事業者の1日定額の約1/4と割安だ。Wi-Fiルーターなので一度に複数の端末を同時接続できるため、スマートフォンとPCの利用や、友人と共用するといったこともできるのも便利である。

申し込みは台北到着の3日前までに同社のWebサイトで予約する。その際に「受取場所」「返却場所」の指定があるので、どちらも「台北 松山国際空港」を指定。申込人情報などの入力ページに進み、途中で搭乗する飛行機の搭乗便名や到着/希望時間、帰りの出発時間を記入する。最後にクレジットカードで支払いを行えば申し込みは完了する。あとはメールで送られてくる確認書を印刷して持っていくだけでOKだ。

グローバルWiFiの申し込みページで台湾でのレンタルを申し込み。受取/返却場所に台北松山国際空港を指定できる

台北到着、カウンターで受け取り

台北・松山国際空港に到着後は、ロビーに出て左手のほうにあるクロネコヤマトのカウンターへ向かおう。そこで印刷した確認書を見せれば、Wi-Fiルーターのレンタルキットが渡される。なお念のためその場でバッグを開封して中身を確認しておいたほうがいいだろう。Wi-Fiルーター本体、ACアダプタ、ACコンセントなどがレンタルされるセットだ。

なお利用方法の説明は特にされないが、Wi-Fiルーターの電源を入れ、アンテナマークが立ったらスマートフォンからWi-Fi検索を行えばよい。SSIDとパスワードはWi-Fiルーターの背面に記載されている。このあたりは日本でWi-Fiルーターを使ったことがあれば使い方は特に難しいことは無いだろう。

台北松山空港のクロネコヤマトカウンター

レンタルされる一式

ルーターの電源を入れれば、すぐに電波を拾う

あとはスマートフォンからWi-Fi検索を行い接続する

台北滞在が快適。返却も簡単

それでは、さっそくWi-Fiルーターとスマートフォンを持って台北の街中に出てみよう。お店の検索や地図を調べるといった用途もこの組み合わせは快適にできる。また台北は地下鉄内でも携帯電話が利用できるため、移動中に写真をアップしたり、メールのチェックなども可能だ。ちなみにレンタルしたWi-Fiルーターの通信速度は下りが3-5Mpbs程度、十分快適だった。

街中でも地図検索などが快適に行える

下り速度は3-5Mpbs

台北は地下鉄でも携帯電話が利用できる

地下鉄車内でもアンテナはフルに立っている

なお利用頻度が高い人は、ルーターと同時に予備バッテリーも借りておくと便利だ。ルーターはもちろん、スマートフォンの充電にも利用できる。また台北市内のカフェなどは電源を利用できるところもあるので、外出中もACアダプタは一緒に持ち運ぶといいだろう。

帰国日は空港に到着するギリギリまでルーターを使いながら、受け取りと同じクロネコヤマトのカウンターへ再度向かおう。そこでバッグの中にレンタルされた一式を入れ、カウンターのスタッフに手渡し、控えを受け取る。これでレンタルサービスの利用は終了である。

あとは航空会社のカウンターでチェックインし、出国、帰国便搭乗となるわけだ。日本到着後はレンタル品の返却のことを気にせず、そのまま自宅に帰宅できるのも現地レンタルの大きな利点だろう。海外渡航前に時間の無い時などに、現地レンタルを利用してみてはいかがだろう?