国内のメガバンクの定期預金に預けても、高い金利は期待できない。だが、株式などの投資をするほどの金融知識はない。そうした人にとって、身近な金融商品といえるのが「外貨預金」ではないだろうか。そうした中、ネット銀行の住信SBIネット銀行では、金利、手数料などにおいて、顧客にとってメリットのある「外貨預金」サービスを提供している。今回は、同行の外貨預金サービスについて、マーケティング推進部の村瀬亮太氏にお話を伺った。

住信SBIネット銀行 マーケティング推進部の村瀬亮太氏

開業当初から、ネット銀行ならではの手数料・金利・リアルタイム性を追求

――御行では、いつから「外貨預金」サービスを開始したのでしょうか?

当行は、3つのコンセプトを掲げて創業いたしました。まず第1は「ネット銀行ならではのメリットを、手数料、金利においてお客様に提供する」、第2は「ネットならではのリアルタイム性などを生かしたサービスを提供する」、第3は「グループ会社のSBI証券と連携したサービスを提供する」、です。

当行は、2007年の開業時から、外貨預金サービスを提供しておりますが、今挙げた3つのコンセプトのうち、第1と第2の点を、外貨預金においても提供したいと考えていました。つまり、ネット銀行ならではの手数料、金利。また、為替相場は常に動いていますので、リアルタイムのレートでお客様に取引いただくことで、結果としてお客様の"為替利益"などに貢献できるようなサービスの提供を目指してきました。

サービス開始時の取引通貨は、米ドル、ユーロ、豪ドル、ニュージーランドドル、カナダドル、香港ドル、ポンド、スイスフランの8通貨でしたが、2010年の1月に南アフリカランドを追加しましたので、現在は9通貨の取引ができます。

――なるほど、創業当初のコンセプトの2つの点を、外貨預金でも反映させているわけですね。

最初に挙げました「ネット銀行ならではの金利と手数料」ですが、金利については、他行の金利を意識しながら、よりよい金利をご提供できるようにしております。他行というのは、主要なネット銀行と当行が意識する数行です。

手数料については、開業当初から他行比で魅力ある水準を用意していたんですけれども、お客様の声をさらに反映させようということで、2010年12月に一度手数料の見直しを行いました。この際には、米ドル・ユーロでは特に他行比で圧倒的に優位な手数料水準を提供しようということで、米ドルですと片道9銭、ユーロですと片道15銭で提供しました。

実際に取引なさったことのない方にはなかなかイメージしにくいことかもしれませんけど、例えばメガバンクで米ドルが片道1円(100銭)、ユーロが片道1.5円(150銭)かかってきますから、これらと比べても魅力がありますし、他のネット銀行でも、米ドル片道20銭などといったところが最も低い水準としてありますので、それと比べても、当行はよりお客様に有利な手数料体系を提供しているといえると思います。

外貨預金の伸びのペースに勢い、身近な投資手段として浸透

――なぜそういう低い水準の手数料が実現できているのでしょうか?

当行は他のネット銀行に比べると後発ですので、手数料や金利に魅力がないと、勝ち残れなかったというのがまずあります。また、他行と比べて優位な手数料・金利でも耐えられるような社内体制を構築してきました。例えば、業務部門の管理費のコスト削減ですとか、システム面でのコスト削減などです。

――お客さんの反応はいかがでしょうか?

特にこの1~2年というのは、当行の外貨預金の伸びのペースが他行に比べても非常な勢いで伸びていまして、ネット銀行で最も外貨預金の残高が多いとみられるソニー銀行を猛追する勢いです。

――御行でも、「外貨預金」サービスに相当力を入れているわけですね。ところで、今の若い人などは、貯蓄志向が非常に高いといわれています。外貨預金サービスというのは、そうした人にとっても、魅力的な商品でありうるのでしょうか?

例えば「投資の分散化」という考え方として、保有資産の通貨の分散化というものがあります。FXや外債でもできなくはないのですが、その一番手軽な手段というか、お客様が分かりやすい商品として、外貨預金というものがあるのだと思います。

また、資産運用の最も身近なものとして「定期預金」があるかと思いますが、円の定期預金では、なかなか金利も付かないこのご時世です。そうした時代背景の中、人気が高いのが豪ドルの定期預金で、高金利の定期預金を目指して預けていただいているお客様が多いのです。

当社の豪ドル定期預金ですと約4%の金利がつきますので、有利な資産運用の投資先としても、個人的にもオススメしています。

定期預金は高金利が享受できる「豪ドル」が人気、普通預金は米ドル・ユーロも

――豪ドルの魅力とは、やはり資源国であるということにあるのでしょうか?

豪ドルは資源関連の需要を生かして先進国の中でも堅実に成長を続けていることもあり、政策金利も高いので、高金利が享受できることが魅力の通貨といえます。

一方、米ドルやユーロも主要通貨ですので、資産を分散化するという意味では必要な通貨だと思いますし、ニーズも一定数あります。金利の面では、円ほどではありませんがかなり低くなっています。ですが、普通預金として為替差益を狙うというやり方では人気が高いといえます。

――定期預金は豪ドル、普通預金は米ドルやユーロといった感じでしょうか?

定期預金に限って言えば、豪ドルが半分強を占めています。こちらは、さきほども申し上げましたが高金利が目的だと思います。

一方で普通預金は為替差益が目的のかたが多いかと思います。米ドルやユーロの人気が高いのですが、当行の手数料の低さは群を抜いていますので、為替相場をにらみながらの頻繁な取引が可能になっています。

――FX感覚で、米ドルやユーロの取引を行う人が多いということでしょうか?

最初に申し上げた、当行の創業のコンセプト「ネットならではのリアルタイム性」がここでは活用できます。

例えばメガバンクさんなどですと、おそらく1日の為替レートを1回か2回できって、そのレートで取引するのですけれども、それが当行ですと、リアルタイムで為替レートの画面が変わりますので、取引をするチャンスが非常にたくさんあることになります。

当社の外貨購入画面では、リアルタイムに動く為替レートを10秒間ホールドできる機能がありまして、確認画面が10秒間維持されるため、その間に注文ができるようになっています。10秒以内に発注しない場合は、最新の為替レートに更新され10秒ホールドされます。

――メガバンクさんとは随分違いますね。

当社はゼロから作った銀行で、当初からネットならではのサービスを提供することが目的でしたので、今まで述べてきたようなサービスが提供できるのだといえます。

豪ドル特別金利キャンペーンや外貨預金口座開設キャンペーンを実施中

――よく分かりました。ところで、御行では、現在外貨預金サービスにおいて、いくつかのキャンペーンを行っていると聞きましたが。

まず、豪ドルで特別金利キャンペーンを行っています。期間は7月8日までで、3カ月もので4.25%の金利がつくというものです。他行では高くても3%台、という水準だと思いますので、大変お得です。特別金利キャンペーンは定期的にさまざまな通貨で行っているので、お客様にもぜひチェックしていただきたいです。

また、外貨預金の口座の開設で2000円がもらえるキャンペーンを8月11日まで行っています。当行の口座を保有されていれば、外貨預金の口座を開設するのはWEBページで簡単に行うことができますので、ぜひこの機会に外貨預金の口座を開設していただければと思っています。

さらに、当行には、他行で預けている外貨預金を当行で受け取れるサービスを行っておりまして、このサービスでお送りいただいた金額に応じて、最大2万円がもらえるというキャンペーンも行っております。同サービスでは受け取りに2,500円、送金元の他行でも送金手数料が発生するのですが、例えば、100万円とか500万円ぐらいの資金を当行にお送りいただければ、金利・手数料面でも当行に預けるメリットが享受でき、しかもキャッシュバックもありますので、十分元がとれるサービス・キャンペーンだと思います。

同サービスは、金利を1%でも多く、手数料も大幅に低くすることを目的に当行で円転するお客様が大変多く、サービスの利用件数が急速に伸びてきています。

中長期的な運用がオススメ、他の資産と組み合わせての利用も

――御行のもともとのサービスとキャンペーンで大変お得になっているわけですね。最後に、御行の外貨預金サービスを、どういう方におすすめするかお聞かせください。

預金サービスですので、短期間でもうけるというよりは、中長期的に運用されるのに役立てていただくのが好ましいと、個人的には思います。

例えば、将来定年までに3千万円貯めるとして、1千万は円預金で貯めて、もう1千万円は投資信託、もう1千万円は外貨預金といったように、ポートフォリオの中の一つとして組み入れていただけるといいのではないでしょうか。

また、当行は特にSBI証券との連携を行っていますので、SBI証券で投資信託や債券、株式などに投資し、外貨預金や円定期預金は当行で運用していただくという、ポートフォリオの組み方もあるかと思います。

幅広い層にご利用いただきたいと思いますが、特に20代後半~30代の、これから資産運用を行おうとしている世代の方におすすめしたいですね。

また、財布の紐を握ってらっしゃるのは主婦の方が多いと思いますので、主婦の方々にもぜひ資産運用先の一つとして利用していただきたいと思っています。

――本日はありがとうございました。


いかがだっただろうか。一口に外貨預金といっても、そこには住信SBIネット銀行ならではの数多くの工夫やサービスが施されていることが、分かっていただけたのではないだろうか。

ところで、金融サービスということで、少し堅めに紹介させていただいた今回のインタビューだが、よりざっくばらんな形で、住信SBIネット銀行の外貨預金サービスを紹介するlivedoorのコンテンツが公開されている。

内容は、経済学部系の高学歴女子が外貨預金について、座談会形式でざっくばらんに語り合うというもので、本レポートとは違った形で、外貨預金の魅力を分かっていただけるものとなっている。

以下が同コンテンツへのリンクとなっているので、ぜひ閲覧していただきたい。

http://homme.livedoor.com/feature/netbk/