OCZ Technologyのブースで目立っていたのはSSD関連の展示。コンシューマ向けのモデルはほぼ発売済みだったのだが、エンタープライズ向けで注目なのはPCI Express接続タイプの「Z-Drive R5」である。新コントローラの「Kilimanjaro」プラットフォームを採用し、最大180万IOPSという驚異的なパフォーマンスを実現するという。

新型SSD「Z-Drive R5」。今年末までには発売される予定だという

世界中にこれ1枚しかないというワーキングサンプルによるデモ

Kilimanjaroは、MarvellのコントローラにOCZのファームウェアを組み合わせたというもの。従来のコントローラはSATAインタフェースがベースであり、Z-DriveのようなPCI Express接続の製品では、変換のブリッジチップが必要だった。しかしKilimanjaroはPCI Expressにネイティブ対応。変換によるロスがなくなり、PCI Expressの速度をフルに活かせるようになった。

Kilimanjaro搭載SSDは、Mini PCI Expressタイプなども登場予定

ちなみにこれがKilimanjaroのコントローラ。Marvell/OCZの刻印が見える

Z-Drive R5はPCI Express 3.0インタフェースの拡張カード型SSD。データ転送速度は、最大3GB/s、最大180万IOPS。従来モデル「Z-Drive R4」(SandForceコントローラ)からは、特にIOPSが最大50万から大幅に強化されている。価格は2万ドル程度と非常に高価で、個人ユーザーには縁がない商品だが、Kilimanjaro自体はコンシューマ向けの「RevoDrive」シリーズなどで採用される可能性もあり、今後の商品展開は要注目だろう。

また、Thunderboltインタフェース対応モデルとしてはポータブルSSD「Lightfoot」を出展。こちらもKilimanjaro搭載モデルとなり、最大750MB/sという、USB3.0インタフェースの理論上限値を超えるデータ転送速度を実現する。容量のラインナップは128GB/256GB/512GBの3モデル。価格は1GBあたり2ドル程度になる見込みとのこと。

「Lightfoot」はコードネームだが、ブース担当者によると「多分製品名にもなる」とのこと

ここにThunderboltのコネクタ。Kilimanjaro採用により、Thunderboltの高速性を活かせる