台湾ASUSTeK Computerは4日(現地時間)、COMPUTEX開幕を翌日に控えた台北市内において、プレス向けのカンファレンスを開催、Windows 8やWindows RTを搭載したノートPC/オールインワンPCの最新モデルを公開した。ディスプレイ画面が分離してタブレットになる「Transformer AiO」など、今年のASUSは「変形」がポイントだ。

会場の入り口は記者でごった返していた。今年もASUSは注目度が高い

新製品を紹介したのは同社のJonney Shih会長。ドヤ顔が何度も炸裂

同社はすでに、ノートPCのディスプレイ画面が分離してタブレットになる「Eee Pad Transformer」を発売しているが、こういったスタイルを継承したモデルが「Tablet 600」「Tablet 810」「Transformer Book」 である。

Tablet 600は、ARM向けの次世代OS「Windows RT」を採用するモデルになる。CPUはNVIDIAの「Tegra 3」を採用。画面サイズは10.1インチと小さめだが、タブレットとして分離した際の重さは520gと非常に軽量だ。キーボード部分の"モバイルドック"と合わせたときの重さは大体1kgとのこと。

初のWindows RT搭載モデルとなる「Tablet 600」

このようにタブレットとモバイルドックで分離する

タブレット側には、マイクロHDMI、マイクロSD、オーディオなどのインタフェースに、2つのカメラ(背面8メガ、前面2メガ)を搭載。モバイルドック側には、USB2.0や電源のコネクタがある。LANは無線のみになり、IEEE802.11b/g/nに対応する。

Tablet 810は、Windows 8搭載モデルになる。スタイルとしてはTablet 600と同様で、こちらのモデルはCPUとしてIntelの次世代Atomを搭載するという。画面サイズは11.6インチと一回り大きく、タブレット時の重量は700g程度。両モデルとも、モバイルドック側にもバッテリを内蔵しており、合体時には持続時間を延ばすことができる。

こちらはWindows 8搭載モデルの「Tablet 810」

Transformer Bookも、Windows 8を搭載する。こちらの特徴は、Core i7に外付けGPU、SSD、USB3.0といったフルスペックのハイエンドノートであること。画面サイズによって、 11.6インチ、13インチ、14インチといったバリエーションがあるようだ。

同社のJonney Shih会長のプレゼンにおいて、会場が最も沸いたのは「Transformer AiO」の紹介のときだろう。このTransformer AiO、外観は普通のオールインワンPCなのだが、"まさか"というか"やはり"というか、じつはこれもディスプレイが分離。画面サイズは18.4インチと、タブレットとしては破格の大きさだ。

オールインワンPCの「Transformer AiO」。通常時は普通だが…

やはりタブレットに。持ち歩くにはちょっと大きいような…

搭載OSはWindows 8。このモデルは分離時、ベースステーション(本体)側とは無線LANで繋がっており、タブレットはワイヤレスディスプレイとして動作。本体側を操作することができるほか、ボタン1つでAndroidベースのタブレットに切り替わり、単体で動作させることも可能だという。

そしてもう1つの変形PCが、「ノートとタブレットの完璧な融合」(Shih会長)という「TAICHI」。このモデルはディスプレイが分離せず、通常のノートPCスタイルなのだが、じつは天板の外側にも画面があるデュアルディスプレイ構成。外側の画面のみタッチパネルになっており、タブレット時のインタフェースとなるほか、ノート時には同じ画面を表示することも可能。

普通のノートPCに見える「TAICHI」だが、このモデルも変化球…

なんと外側にも画面がっ! ディスプレイサイズは11.6/13.3インチの2モデル

ノートを畳んだときにはタブレットとして使えるようになる

外側の画面は消すことも可能。電車の中でも安心だ

気になるのは発売時期だが、いずれのモデルも新OSを採用しているため、現時点では未定。スケジュールは「マイクロソフト次第」(同社)とのことだが、今年中には出ると見られているので、期待して待ちたいところだ。