イラストを描いたり、文字を書くときは「ペン」を使う。この当たり前な行為をパソコンやタプレットデバイスにおいて実現するのがスタイラスペンだ。本レポートでは、ペンタブレットのトップシェアを誇るワコムからリリースされているiPad用スタイラスペン「Bamboo Stylus」を実際に使い、リアルな使い勝手をレビューしていく。

iPad用スタイラスペン「Bamboo Stylus」でメモ魔になろう【1】

絶妙な"バランス"に脱帽

2011年に満を持してリリースされた「Bamboo Stylus」。ペンタブレットで培った専用ペンのノウハウを持つワコムだけに、同社からのリリースを長く心待ちにしていた人も多いのではないだろうか。

実際にデザインを見てみると、多くのメーカーのスタイラスペンが寸胴仕様であるのに対し、本製品は先が若干細くなっているのが分かる。この微妙な形状の差が、使用感に大きく影響するのだ。

向かって右端がBamboo Stylus、その他は一般的なスタイラスペンだ。当然ながら、尖端が小さい方が筆記具としては圧倒的に使いやすい

また、この手のペン選びで"書き心地"が重要なのは言うまでもないが、実は手触りと重さのバランスも大切だといえる。どれだけ書き心地が良くても、重さのバランスが悪ければ握り続けづらくなってしまうからだ。そういった点において、このBamboo Stylusは絶妙な重さと長さ、そして滑りにくいサテン調のボディーが使い勝手を向上させているように感じた。

さらに、本製品はクリップが取り外せる構造なのもうれしい。スタイラスペンは一般的に分解できなくなっていることも多いが、Bamboo Stylusではクリップ部分や尖端の金属パーツも指で回すことで取り外しが可能となっている。特にクリップは邪魔だと感じる場面も多いと思うので、このギミックには好感が持てた。

筆者の場合、筆記具のクリップ類が他の筆記具やガジェット類とカバンの中で当たるので可能な限り外すようにしている

次回、ワコムのメモアプリ「Bamboo Paper」などを取り入れた、筆者の具体的な実例を紹介したい。