リコーによるペンタックスのカメラ部門買収があったため、「CP+2012」では同一ブース内でタッグを組んでの展示となった両社。最大の注目を集めているのは、何といっても発表後間もない「PENTAX K-01」だ。AFなど細かな調整が残されているとのことだが、タッチ&トライコーナーには予想以上の台数が用意され、多くの人が手に取って操作できるよう配慮されている。

K-01を持ってまず感じるのは、ずっしりとした重量感。発表時の写真でプラスチックに見えた外装は機械成型のアルミニウムで、金属ならではの安心と質感を纏っている。また、細かなストライプのエンボス処理されたラバーのおかげもあって、グリップの感触とホールド感は良好だ。

話題の「PENTAX K-01」は、実物もやはり個性的だ。ポップアップストロボはPENTAX Qの構造に似ている

成人男性の手でホールドするとこんな感じ。なお、「smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XS」はMFで前玉を繰り出してみた

デザインは好みによるところなので一概にコメントはできないが、他社製のミラーレス機を見慣れた目には、やはりボディが厚いと感じるのはやむを得ないだろう。もっとも、ミラーボックスがあるカメラでの使用を前提に設計されたKマウントレンズのフランジバック(マウント面から撮像面までの距離)と、ボディ内手ブレ補正、ダストリムーバブルなどさまざまな機構から、どうしても……という事情があるらしい。

バッテリーは、K-5と同じくD-LI90Pを使用。撮影可能枚数は、ストロボを発光させない状態で約540枚

起動した瞬間、背面液晶モニターにマーク・ニューソンのサイン入り起動ロゴが表示される

各所のボタン類にはできる限り機能名のマーキングが避けられていたり、起動画面にはデザインされたK-01ロゴが浮かび上がったり、デザイナーであるマーク・ニューソン氏のこだわりが随所に見られ、それがK-01の存在をひときわ際立たせているようにも感じた。カメラメーカーの中でも製品デザインにこだわりを持つペンタックスだからこそのプロダクツといえるだろう。CP+会場にお出かけの際には、ぜひその手で触れてみていただきたい。

smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XSを横からみたところ……薄い! なお、光学系は人気のパンケーキレンズ「smc PENTAX-DA 40mm F2.8 Limited」がベースとのこと

smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XSは、絞り羽根9枚の円形絞りを採用

K-01のタッチアンドトライコーナーはこの人気ぶり

さりげなく参考出品されていた「smc PENTAX DA 50mm F1.8」(仮称)とK-01専用交換レンズ。後者はバックフォーカスの短さが新鮮。どうやら広角系のようだが……

こちらも参考出品の「smc PENTAX DA 560mm F5.6」

その他、ペンタックスは好評のデジタル一眼レフK-5や中判デジタルの「645D」など定番製品のタッチ&トライコーナーを設置。コンパクト機の新製品も展示している。

「645D」用のレンズも参考出品されていた。smc PENTAX DFA645 90mm F2.8

「PENTAX Q」用のKマウントアダプター。こちらも参考出品だが、やはり純正品の登場は待たれる

PENTAX Qの人気ブランド「LOEWE(ロエベ)」コラボモデル。このカラーとケースにグッとくる女性は多いはず!

リコーは、レンズユニット交換式カメラGXRのタッチ&トライを実施。発売を間近に控えたカメラユニット「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」や好事家の熱い支持を集めるライカMマウント用のレンズマウントユニット「GXR MOUNT A12」を試すことができる。

カメラユニット「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」を装着した「GXR」。「GXR MOUNT A12」に装着されているのは、フォクトレンダーのカラースコパー35mm F2.5

コンパクト機のニューモデルもケース内展示されている

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