デルは24日、世界最薄クラスのノートPC「DELL XPS 15z」の発売にあたり、製品発表会を開催した。席上では、発表会の雰囲気などについて「これまでのデルのイメージとは違う」ということを強調し、今回の新製品が従来の製品ラインナップとはやや趣の違うものであることをアピールした。

「デザインと薄さ、妥協しない性能」

コンシューマー&SMB事業本部 マーケティング本部長の原田洋次氏

はじめに登壇したのは、コンシューマー&SMB事業本部 マーケティング本部長の原田洋次氏。原田氏はデルのコンシューマー市場におけるブランド戦略と、新ブランドである「XPS z」シリーズのその中における位置付けについて説明した。

現在、デルが使用しているタグラインは「この違いを、あなたらしさに。デル。」というもの。これは、「デルならではの違いというものを、それぞれのお客様の"あなたらしさ"に適用できるようにするお手伝いをさせていただく」(原田氏)ということであり、さまざまなニーズにあわせて幅広い製品ラインナップを準備する、ということだという。

それを実現するための"違い"として原田氏は、「購入する経験」「所有する経験」「使う経験」の3つを挙げ、それぞれの場面におけるデルの施策を説明した。また、従来のデルのイメージを覆すような最近の取り組みとして須藤元気率いるWORLD ORDERやミス/ユニバース・ジャパンとのコラボレーション、世界旅行キャンペーン、ゲームイベントへの参加などを紹介し、「質実剛健、法人というイメージが強かったデルもずいぶん変わってきている」と語った。

「この違いを、あなたらしさに。デル。」というタグラインと、それを実現するための3つの"違い"

そして話は新製品の位置付けに移る。これまでデルのラインナップはエントリー/メインストリーム向けの「Inspiron」、よりパワフルでマルチメディアユースにもたえる「XPS」、ゲーマーを中心とするターゲットに向けて搭載できるだけのハイスペックを搭載した「Alienware」の3つ。新製品の「XPS z」シリーズは「XPS」の上位に位置付けられるとのことで、「上質なデザインと、妥協ない機能の融合」というそのコンセプトを説明した。

新ブランドは「XPS」の上位に位置し、「上質なデザインと妥協ない機能の融合」をコンセプトとする

ここで会場の展示機の除幕が行われたが、その際にも原田氏は「デルらしくない」と笑いつつ、新製品を高く掲げてみせた。

除幕後、新製品を高く掲げる原田氏

製品の特徴については「クラフトマンシップにあふれたデザインと、Windows PCでもっとも薄い15インチ、妥協しない性能」と語り、薄さについては「本当は『PCで』と言いたかったが、わずかな差でそれは言えなかった。けれど間違いなくWindows PCでは最薄」と笑いを交えながら、価格性能比の高さなどにも言及しつつ、製品のバリューに対する自信を見せた。

最後に同氏は、「我々が心から自信を持って出せる、デルらしくない、"あなたらしい製品"」と強調し、話を締めくくった。

「久しぶりに友だちに自慢したい製品」

コンシューマー&SMB事業本部 マーケティング本部 ブランドチーム シニアマネージャーの伊田聡輔氏

製品についての説明を行ったのはコンシューマー&SMB事業本部 マーケティング本部 ブランドチーム シニアマネージャーの伊田聡輔氏。同氏も「デルがシリーズでない一製品に対してこういう会を開くのは珍しい」というところから話を始めた。

まず、デザインについては、「全体に丸みを帯びた、近未来的なデザイン」と表現。コンシューマ製品としては久々にマグネシウム合金を採用したパームレスト、デザイン処理された排気口といった特徴的な部分を解説した。薄さについては、スロットローディング式の光学ドライブ、机から浮き上がるような質感のデザインに加え、このサイズながらも8セルのバッテリを搭載し、最長8時間という長寿命を実現したことをアピール。最後に性能と使いやすさについて、CPU・グラフィックス・メモリ、およびディスプレイの仕様のレベルの高さを紹介した。

電力消費については、8セルバッテリを内蔵していることに加え、TurboBoostテクノロジー、NVIDIA Optimusテクノロジーなどの技術を活用することにより、効率を向上させているのだという。

「デザイン」「薄さ」「性能と使いやすさ」が新製品のポイント。電力消費についても高レベルだ

同社のコンシューマ向け15インチノートPCはこれで「Inspiron 15R」「XPS 15」「XPS 15z」という3機種となるが、それぞれの位置付けについて、グラフィックスのCPU内蔵/外付け、ブルーレイディスクドライブ搭載の可否、修理サービスの内容、筐体デザインなどの点で十分に差別化されているとした。

15インチノートPC3製品は構成やデザインなどで差別化できているという

また、製品の価格は、最小構成のプレミアムパッケージで99,980円、Core i7-26220M搭載の最新高速プロセッサープラチナパッケージで129,980円。「デルがもともと提供しているバリューである"もっともリーズナブルな価格"という点についても、このカテゴリにおいては外さないということを意識した」のだという。

「もともとパソコンは誰もが持っているものではなかった。これをみんなが持っているものにした、その流れを牽引したのがデル。さらに一歩進めて、自分にぴったりのパソコン/買い方/使い方を感じていただくお手伝いをするのが次のデルの使命」と、ブランド戦略の決定に至った背景を説明。これを実現するために、従来の「XPS」とは少し違う、スタイリッシュで妥協しない機能という「XPS z」が生まれたのだという。

最後に伊田氏は「久しぶりに友だちに『これ、デル製品なんだぜ』という自慢したい製品」といい、今回の製品への自信を強調した。

さらに小さい製品へのラインナップ展開も検討中

質疑応答では、まず「XPS z」の今後のラインナップ展開について問われ「検討している。そう遠くないうちに、これより小さいものを考えている」(原田氏)と、具体的な計画が進行していることをうかがわせた。また、スペックに妥協しないといいつつドライブとしてブルーレイドライブを搭載していない点について問われると、伊田氏は「日本からの要望としてブルーレイの搭載のリクエストは出したものの、この薄さの筐体に入れられるドライブがなく、どうしてもブルーレイにするとなると2~3mm厚くせざるを得ないとのことだったため、断念した」と理由を説明。原田氏も「我々もぜひ入れたかったが、入れられるドライブが存在しない。出てきたら、もちろん採用する」と語るように、デザイン(薄さ)との二者択一での判断であったという。

これまでマスユーザー向けの製品を得意としてきたデルがこういった製品をリリースしたことについては、「そういったイメージが強すぎるのが弱みでもある。ブランディングも意識し、新しいデルを作っていくことのアピールということも考えている」と語る。また、かつて同社が販売していた超薄型モデル「Adamo XPS」との関係については、「『Adamo XPS』も購入者の満足度は高かったが、数量が少なく、価格も高かった。そういったところを昇華させたのが『XPS z』」とした。

製品を紹介するために回転台を用意したことについても、「デルらしくない」という

側面から見ると、確かに薄い筐体だ

キーボードはアイソレーションタイプで、バックライトも装備

左側面に各種インタフェースが配置されている

右側面にはスロットローディング式のDVDスーパーマルチドライブを装備