ソニーは、新型ウォークマン 2シリーズを10月10日から発売すると発表。先がけて16日、新たにラインナップさらた「A」「S」の2シリーズが体験できるイベントを東京・銀座のソニービルで開催。2シリーズのキーワードは"歌うことが力になる""高品質の素晴らしさ"だ。

左がウォークマンNW-S640/S640Kシリーズ、右がウォークマンNW-S740/S740Kシリーズ

ウォークマンNW-A840シリーズ

新型ウォークマンの第一印象は、まず繊細・緻密でいて大胆・華やかなデザインだ。ソニーのデザイナーは、新型2シリーズのデザインにおける2つの課題を「携帯音楽プレーヤは、いつも平たくて四角い箱に四角い窓というモノばかりが氾濫している。そこで我々はまず、ウォークマンらしいアイコンをつくることと、外出先でも室内でもマッチするデザインにすることを目標にし開発に取り組んできた」と話す。

ホームオーディオとつなげても、部屋に置いてもマッチするデザインに

新型ウォークマンのデザインについて、前出のデザイナーは「スラッシュというデザインコンセプトを採用した。本体側面を見ると、複数の平行四辺形で構成されているのがわかる。鋭角なフォルムを演出しながらも、ドックやクレードルになじむデザインに仕上げている。また、アルミやアクリルを切り出して単純に積み重ねたときに出る、断面のシンプルでかつ力強い印象を与えるパーツ構成も目指している。こうしたデザインを融合させて、家でも外でも美しいたたずまいを見せる外観に仕上げた」と語っていた。実際に手にとって眺めてみると、その精巧さがわかるだろう。

別売りケーブルでテレビと接続してカラオケ感覚で音楽を楽しむこともできる

触感の次は、実際にウォークマンの音を体感したいところだが、今回のモデルは音だけではなく、目でも音楽を楽しめる演出が施されている。新型ウォークマンが目指す「新しい音楽体験を提供する」を具現化したものが、「歌詞ピタ」だ。これは、音楽にあわせて歌詞を自動的にスクロール表示する歌詞表示機能で、音楽にあわせ、画面に歌詞が複数行表示され、下から上へとその流れにあわせて文字列が移っていくというもの。シンクパワーが提供が提供する「歌詞ピタ」サービスより約7万5000曲の歌詞のなかから、1曲10 - 20円でダウンロードして楽しめる機能だ。

歌詞ピタ画面はテレビ出力ができ、別売りケーブルでテレビと接続することによって、ウォークマンの再生画面がテレビ側に再生され、自宅などで仲間や家族とカラオケ感覚で音楽を楽しむこともできる。

体感イベントではAシリーズとSシリーズの全色を手にすることができた

歌詞ピタ機能で使用する音楽管理転送ソフト「x-アプリ」は、10月よりダウンロード提供を開始。音楽ファイル、動画、静止画、ポッドキャストの管理転送が可能。「iTunes」のミュージックライブラリー画面から、曲名を選んで音楽ファイルをドラッグ&ドロップ転送できるのもありがたい。

Sシリーズは4つのラインナップ。ノイズキャンセリング機能が付くのがNW-S740とS740K。ノイズキャンセリング機能なしのモデルがNW-S640とS640Kで、モデルナンバー末尾のKは専用スピーカーが付属するモデルとなる。メインターゲットは中高生などの若年層で、歌詞ピタとともに、音楽を「聴く・歌う」を楽しめるつくりとなっている。また、語学学習などで便利な「再生スピードコントロール」など3機能を初搭載する。

Aシリーズは、NW-A840の1タイプ。ターゲットはSシリーズよりもやや上の層をメインとした"買い替え買い増しユーザー"に向けた商品で、高音質・高画質・大容量が売り。周囲の騒音を約98%除去するデジタルノイズキャンセリング機能や、2.8型有機ELディスプレイを搭載。大容量64GBモデルから、32GB、16GBと3タイプを用意。約7.2mmという薄さのボディに、高音質・高画質技術を凝縮したモデルとなる。

デジタルノイズキャンセリング機能は、電車・バス、航空機、室内の3モードから使用環境に応じて選択ができる。体感コーナーでは、実際に大音量のノイズが発生する室内で大口径13.5mm「EXヘッドホン」から流れる音楽を聴いてみると、スタジオの中で高音質の音楽を聴いているような感覚だった。

さらに、これら新型ウォークマンとつなぐホームオーディオにも3つの新商品が登場する。ウォークマン本体のインタフェース「WM-PORT」を搭載したアクティブスピーカーシステム「SRS-NWGU50」、ドックスピーカー機能とCDやラジオを楽しめるウォークマン・ドックコンポ「CMT-V3」、大容量160GBのHDDに最大2520時間の楽曲録音ができるというHDDコンポ「CMT-E350HD」で、発売日は新型ウォークマンと同じく10月10日となる。