現在、チバテレビほかにて放送中のTVアニメ『タユタマ -Kiss on my Deity-』。そのエンディングテーマで、宮崎羽衣が歌う「キズナノ唄」が5月27日にリリースされる。以前、宮崎には「キズナノ唄」について一度話を伺っているので、今回はPVやカップリング曲、さらには現在のそのほかの活動などを幅広く語ってもらった。

宮崎羽衣が語るTVアニメ『タユタマ』EDテーマ「キズナノ唄」

――「キズナノ唄」が5月27日にリリースされますが、発売直前となった現在の率直な感想をお聞かせください

宮崎羽衣

「実は、シングルを出すのが9カ月ぶりなんですよ。『Happy Succession』以来になるんですね。自分ではそれほど間隔があいたという気はしなかったのですが、数字で聞くとやっぱりすごく久しぶりですよね。そういう意味では、やっと新しいものを届けられるという気持ちでいっぱいです。レコーディング自体はかなり前に終わっているので、早く聴いてもらいたいという気持ちがずっとありました。なので、とてもうれしいです」

――TVですでに耳にしている方も多いと思いますが、フルバージョンで収録されているCDでこそ聴いてもらいたいポイントはありますか?

「アニメバージョンは時間の関係もあって、けっこういいところがカットされていたりもするんですね。なので、ぜひともCDで完成版を聴いてほしいとずっと思っていました。特に、2番に入るところのイントロなどは、少し音が変わっていたりするんですよ。その辺の曲調の変化などもじっくりと聴いていただきたいですね」

――初回限定盤のDVDに収録されているPVについて教えてください

「今までは、声優として出演している作品で歌わせていただくことが多かったのですが、今回は歌手として起用していただいているので、そのあたりを意識して、PVも歌にすごく力を入れている感じにしたかったんですね。なので、映像を作るというよりも、本当に自然体の私をお見せするというかんじになっています。イメージカットもすごくたくさん入ってます」

――すごくナチュラルな感じに仕上がっていますよね

「今回は本当に歌を聴いてほしいと思っているので、振り付けなどもないんですよ。『付けますか?』という話もあったのですが、あえて自然な姿で挑んでいます。今後、自分で勝手に足していっちゃうかもしれませんが(笑)、あくまでも歌を聴いてもらうという方向で考えています」

――PV撮影時のエピソードなどがありましたら教えてください

「かなり殺伐とした中での撮影だったんですよ。『そこ、ちげーよ』みたいな感じで、すっごく怒鳴られながら……。なので、ちょっと表情がおびえています(笑)。それは冗談で、気心の知れた撮影チームだったので、あまり時間がなかったというのもあるのですが、良い映像を撮ろうとスタッフさん同士が侃々諤々とやりあっていたのがすごく印象的でした。決して私が怒鳴られていたわけではありません。ただ、本当に罵声が飛び交う中で、キズナノ唄を歌っていました(笑)」

――できあがった映像についての感想はいかがですか?

「今回の撮影はハウススタジオで行ったのですが、家屋の中だけではなくて、家の外や海岸など、本当にいろいろな場所で撮影できたんですよ。なので、いろいろなものを感じられるPVになっていると思います。実は私、PVってすごく苦手なんですね。撮られるのもダメだし、自分で観るのもダメなんですよ。でも、今回はすごくナチュラルに撮っていだいたので、自分でもちゃんと観れるかなって思っています。こんなことを言ってはいけないのですが、これまでのPVはだいたい1~2回くらいしか観れてないんですよね(笑)」

――自分の出演しているテレビ番組は観ないタイプですか?

「絶対観ないですね。本当にダメなんですよ」

――歌はいかがですか?

「歌は逆にめちゃくちゃ聴きます。声優として出演しているアニメも、本当に何回もチェックするんですけど……。自分自身を観るのがあまり好きじゃないんですよ。でも今回のPVは本当にナチュラルに撮っていただいているので、自分でも観れるし、皆さんにもぜひ観ていただきたいと思っています」

――カップリング曲の「time ~僕らがまだ知らないチカラ~」は、リンドバーグの渡瀬マキさんと平川達也さんが作詞・作曲を担当なさっていますが、宮崎さんは、リンドバーグをリアルタイムで聴いていた世代ではないですよね?

「そうですね。でも、名曲集などに必ず出てくるじゃないですか。最近では再結成したということもあって、テレビでもよくお見かけしますし。リアルタイムではないですが、歌はもちろん知っていました。なので、最初にお話を聞いたときは、『スゴイ!』って興奮しちゃって (笑)。マキさんのライブ映像などを観させていただいたのですが、本当にパワフルで、曲調もすごく私が好きなサウンドだったので、それを歌えるというのはすごく楽しみでしたし、またちがう自分を発見できるかもと思ったりもしました。とにかく光栄で、本当に興奮してしまいました」

――「time ~僕らがまだ知らないチカラ~」をはじめて聴いたときの感想はいかがでしたか?

「一見、すごくシンプルなのですが、歌詞の内容はすごく深くて。でもそれがスッと入ってくるようなメロディになっているんですよ。なので、さあこの曲って構えて聴くのではなく、日常生活において、さりげなく流れてきたらしっくりとくる曲じゃないかなって思いました。聴いているとちょっとワクワクしたりもしましたね。何より、自分が歌ってみたかった応援ソングだったので、ぜひともライブなどでたくさんの人に向かって歌ってみたい曲だなって思いました」

――曲の中で、好きなフレーズや気に入っているところなどはありますか?

「『僕らがまだ知らないチカラどこかに眠っているはずで』というところがすごく好きです。人は誰しも、何らかの特別なチカラがあると思うんですよ。でもそれに気付いていない人がいっぱいいて……。なので、この曲がそのチカラに気付くヒントになればいいなって思っています」

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