既報の通り、AMDがトリプルコア「Phenom X3」の新モデルを発表した。今回はそのラインナップ中の最上位モデルである「Phenom X3 8750」のサンプルを拝借できたので、Phenom X3がどんな魅力を秘めているのか、早速ベンチマークテストで性能を確認してみよう。

「Phenom X3 8750」OPNはHD8750WCJ3BGH

まずラインナップのおさらい。Phenom X3のブランド発表時、その時点でのラインナップは2モデルで、Phenom X3 8600と同8400だった。今回発表されたのは、すでに発表済みのPhenom X3とはリビジョンが異なる8750/8650/8450という3つの製品だ。末尾2桁が50ということからも、この製品が新リビジョンの「B3」であることが想像できるだろう。AMDによれば、現時点では8600および8400はOEM向けに、自作市場向けには新しいB3リビジョンの3製品が流通するとのことだ。

3コアを認識したタスクマネージャ。なぜか妙にわくわくする

CPU-Zから調べると確かにB3リビジョンであることがわかる

ラインアップをまとめてみると下記のようになる。

Phenom X3 ラインナップ
Phenom X3 8750 8650 8600 8450 8400
リビジョン B3 B2 B3 B2
市場 リテール OEM リテール OEM
規定動作クロック 2.4GHz 2.3GHz 2.1GHz
クロック倍率 12 11.5 10.5
L1キャッシュ (64K+64K)×3=384KB
L2キャッシュ 512KB×3=1.5MB
L3キャッシュ 2MB
製造プロセス 65nm
HT Linkバージョン 3
HT Linkクロック 1.8GHz
Processor Bandwidth 31.5GB/sec
Max. TDP 95W

X4からX3へとコア数が減ったぶん高クロックなバージョンが登場しても良さそうだったが、現在のラインナップでは8750の2.4GHzが最上位である。ただし同クロックの4コアPhenom X4 9750と比較すると、TDPが125W→95Wと減っているのは注目すべきポイントだ。なお、L3キャッシュは元々シェアードなのでX4と同じ2MBのまま。