Tシリーズ初の5倍ズームモデル

ソニーから薄型コンパクトデジタルカメラ「Cyber-shot T100」が発売された。Cyber-shot T100(以下T100)は、ズーム範囲を35~175mm相当(35mm判換算)の光学5倍ズームとし、光学式手ブレ補正とISO3200の高感度撮影に対応した810万画素モデル。また大型の3型液晶モニターも特徴だ。

Cyber-shot T100

薄いほうが携帯性は高い。しかしそのためにレンズは倍率を稼げなくなりがちだが、ソニーは薄型+5倍ズームを可能にした。これをまず評価したい。荷物を減らしたい旅行などでは重宝するはずだ。

3型モニターといえば、タッチパネルを使った「T50」が先に発売されていたが、T50は中央部が盛り上がったデザインだったために厚ぼったいイメージがあったが、T100は厚みを均一にすることで薄さが強調されている。

T100の3型.液晶モニターはタッチパネル機能をなくし、十字キーが復活した。十字方向それぞれが独立したボタンではなく、ひとつの円形のスイッチで中央には決定ボタンを備えたタイプだ。3型液晶でスペースが足りないせいか、円形の左右は切れた形状になっている。操作性云々は別にして、デザイン的にはそれがアクセントになっていて悪くないと思う。また従来のCyber-shotではスイッチの回りに機能のアイコンが描かれて煩雑な印象だったが、T100はボタンが少ないこともあり、タッチパネルのT50ほどではないがデザインはすっきりしている。

外観のアクセントとなっている前面向かって左の「Cyber-shot」ロゴの入った部分は、レンズバリヤとは独立しているため動かない。初めて触ったときはここの突起を指に引っかけて開けようとしたため、「あれ?」と思ってしまった。しかし逆にこういったデザインがいかにもソニーらしいといえるかもしれない。

また、歴代のTシリーズはみんなそうなのだが、本体には専用コネクタが一つだけ付いている。オプションのクレードルでの充電やビデオ出力、USBの接続などもすべてこのコネクタで行なう。充電も可能なクレードルはオプションとなっており、PC接続と充電ができる「CSS-PC1」(5,250円)と、D端子などでテレビにも接続できる「CSS-HD1」(8,085円)が用意される。また、フルハイビジョンにドットバイドットで表示できる16:9モードが用意されている。

レンズバリヤを閉じた状態。左にあるロゴ入りパーツは固定されたまま動かない

本体背面左に各種接続用コネクタを備える。外部ビデオ出力やUSB、クレードル接続などすべてこの端子のみで行う

本体付属のUSB兼ビデオ出力ケーブル。汎用ケーブルは使えないので注意

本体右側面が大きく開き、バッテリーとメディアを収納する。メディアはメモリースティックDuo