最近すっかり「怒られるまでが新機能です」になってきた俺たちのTwitter(ツイッター)である。
どこかで見たような機能の、ツイッター独特なリリース方法
先日「偶然clubhouseに似てしまった」でおなじみのボイスチャット機能「spaces(日本語ではスペース)」をリリースしたばかりだが、作ったは良いものの、実装当初から、使えるアカウントと使えないアカウントに分かれてしまっていた。
使えるようになる方法はツイッター公式のどこを見ても判然とせず、リリースから一カ月ぐらいは、すでに使える人間のスペースに一定期間滞在し「感染」を待つという都市伝説みたいなやり方しか存在しなかった。
もはや機能というより「呪い」であり、ツイッターくんはすぐ他のツールの真似をすると言っていたのがとんだ見くびりであったと思い知らされた。こんな斬新な機能は間違いなく唯一無二だ。
私などわざわざspaces公式Twitterアカウント(@TwitterSpaces)に「使えません」とDMを送ったのだが、どうやら「無視」という形でお返事に代えさせていただかれたようで、現時点でも全く音沙汰はない。
その後「フォロワー600人以上のアカウントすべてに実装」となったらしく、私のアカウントにもようやくスペースボタンが現れた。
当初はClubhouseと似たようなものと思っていたが、使用してみるとかなり趣が違うと判明した。
Clubhouseは割とクローズドな空間が作れてしまうので、いじめやヘイトスピーチの温床、またはマルチや宗教勧誘など、喫茶談話室の角席状態になると早い内から危険が示唆され、実際似たようなことが起こっているという。
それに対し、スペースは逆に「ドア閉まってなさすぎ」という問題がある。
例え鍵アカでも、スペースに参加したらメンバー一覧に表示され、オープンアカウントの人がスピーカーとして入ると、そのアカウントのフォロワーに通知が行き、彼らも入れてしまう。つまり、実質「誰でも聞ける」と思った方がいいので、「空が青い」など、全世界の人間に聞かれても問題ない話をしないとトラブルになりかねない。
確かにツイッターユーザーは、全世界の人間に己のつぶやきが広まる「バズ」は好きな傾向にあるが、「さあ君の声を全世界に届けよう」と言われたら急にマイクを手で覆いだし「ポプ」という空気音しか全世界か発信しなくなってしまう。
表に出て自分の声を発信できる人はYouTubeに行くと思うので、今のスペースの仕様はあまりツイッターユーザー向けとは言えない。
とにかくツイッターは自分のユーザーが、文字と画像で自己表現するのが精いっぱいな人間ばかりだということをまず理解してほしい。
ツイッターユーザーがポジティブに反応したシンプルな新機能
そんなツイッターが最近また新機能を実装した、その名も「画像縦長表示」である。
「画像縦長表示」とは、縦長の画像を投稿した際、従来ならサムネが全体表示されずTL上では見切れてしまっていたものが、全体が表示される機能のことである。
ただそれだけのことなのだが、正直最近ツイッターが実装した新機能の中では一番反応と使用者が多いような気がする。
特に、今までTL上では見切れてしまっていた「キャラが立っている全身の絵」が全体表示されるか試している絵師は多かった。YouTubeも再生されるか否かはサムネにかかっているというので、絵師にとってもサムネの見栄えは重要である。
しかし、サムネというのは必ずしも全部見えれば良いという物ではない。全国民がマスクを常用するようになって以来、周囲に美人やイケメンが増えたような気がする、という人が結構いるのではないだろうか。
それは錯覚ではない、と言いたいところだが完全に錯覚であり、「パーツ」だけ見るとイケているような気がするのだ。
私も「個人HP」という古代遺跡を持っていたころ、遺跡の看板である「バナー」には、全身のイラストではなく、必ず目や口元のアップだけを使用していた。全身を載せると下手がバレてクリックされなくなるからだ。
YouTubeのサムネだって、全身を載せているものより、首から上が見切れて実質おっぱいしか映ってないサムネの方が再生されているというのは良くあることだ。
よってツイッター絵師も縦長表示ができるようになったせいで、逆にRTやフォロワーが減るということがないとも限らない。
そうは言っても、私もこの機能に関しては概ね歓迎である、何故なら縦長と言えば「おキャット様画像」だからだ。無論横長と言っても「おキャット様画像」だが、縦だの横だのは人間が作った概念に過ぎない。
そして思惑通り、縦長表示が実装されると、縦に伸びたおキャット様画像が大量に貼られたため「やっとツイッターは自分がおキャット様の画像を貼られるためだけに存在すると気付いてくれたか」と感涙にむせいだ。
ちなみにツイッターは先日「投げ銭機能」の実装も発表したが、この機能についてはまたの機会に触れたい。
何故なら私にはまだこの機能が実装されていないからだ。今のところ英語圏の人とごく一部の選ばれし者にしか使えないようである。
私はこんなにツイッターに命をかけているのに、ツイッターの方は頑なに私を選ぼうとしない。