コミックマーケット準備会は、12月30～31日に東京ビッグサイトで開催する「コミックマーケット99」の参加者に、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種証明、またはPCR検査結果証明の確認を行うと発表した。一般参加者は事前販売する地区ごとのチケットを購入する必要がある。いわゆる“フリー入場”の時間は設けない。

  • コミックマーケット99

    冬コミ「新C99」ワクチン接種/PCR検査証明を実施。1日5.5万人来場見込む(写真はコミックマーケット88、2015年夏コミの様子)

9月30日の緊急事態宣言解除から1カ月の経過措置期間が過ぎ、11月以降、国のイベント開催制限の方針は「5,000人又は収容人数の50％いずれか大きい方」に緩和。東京ビッグサイトのガイドラインも改訂されたことから、準備会が計画してきた規模での新コミックマーケット99(新C99、またはC99A)が開催可能になったという。

2年ぶりに東京ビッグサイトで開催する新C99の来場者数は、11月11日時点の各種基準・条件等を元にした場合、1日当たり約55,000人程度を見込んでいる。東京ビッグサイトのガイドラインを元に、会場内、待機列の混雑度を総合的に検討し、1日当たりの総参加者数の上限を決定した。通常のコミケに比べて参加者数が数分の一に抑えられることになるが、それでも「2021年で国内最大級のイベント」になるとのこと。

コロナ禍におけるイベント開催を取り巻く状況をふまえ、通常求められる以上の対策・対応を自主的に取っていく。準備会はその一環として、政府の「ワクチン・検査パッケージ」を導入し、政府の技術実証にも参加することを明らかにした。

具体的には、新C99の参加者に対して、新型コロナワクチンの接種証明(予防接種済証、ワクチン接種証明書または接種記録書)、またはPCR検査結果証明の確認を行う。ワクチン接種証明についてはいずれもコピーを認めるとのこと。詳細は後日、公式Webサイトにて告知する。

新C99の開催時間は各日10時〜16時。参加サークル数は1日当たり約10,000サークルとなる。会場(展示ホール)の割り当ては以下の通り。

  • 東1～6ホール・西1～2ホール・南1～2ホール：サークルスペース
  • 西3～4ホール・南3～4ホール：企業ブース
  • 東7ホール：東地区側の一般参加者検温等確認、宅配便荷受け、東地区コスプレエリア
  • 東8ホール：東地区コスプレ更衣室
  • 会議棟1階：西南地区コスプレ更衣室
  • 屋上展示場・庭園：西南地区コスプレエリア
  • コミックマーケット99

すべての参加者に対し、検温、ワクチン・検査パッケージの確認結果として、リストバンドの装着を求める。また、参加者全体の集中による“密”の発生を避けるため、会場を「東地区(東展示棟)」「西南地区(会議棟・西展示棟・南展示棟)」に分けて管理する。

一般参加・コスプレに必要なチケットは地区単位で販売し、開催当日に地区ごとのリストバンド型参加証への引き換えを行う。参加証と異なる地区への入場は原則できない。なお、一般参加者入場後の東地区と西南地区の移動については、今後及び当日の両地区の混雑状況によって、可能となる場合があるという。

一般参加者については、企業ブース行きも含めて、事前販売するチケットの購入が必要となる。一般入場チケットよりも早く入場できるアーリー入場チケットも販売する。Web上で受け付け、コンビニで発券するかたちとなり、当日販売は行わない。申込数が販売予定数を超えた場合は抽選となる。なお、チケットを持っていない人向けのいわゆる“フリー入場”の時間は設けない。

なお新C99では、コミックマーケットカタログは冊子版・DVD-ROM版いずれも発行せず、コミケWebカタログを利用することとなる。企業ブースパンフレットの発行も行わない。

準備会では「コロナ禍での開催ということで数々の変更事項がある。感染症予防対策については、状況の変化を踏まえて今後も変更される可能性がある。参加者は『自分が感染しない・人にうつさない』ため、これまでのコミケットと(同じと)思わず、公式Webサイト掲載の注意事項を熟読し、守っていただくよう強くお願いする」としている。案内の内容は多岐にわたるため、詳細は今回の発表文および開催概要のページを参照のこと。