コミックマーケット準備会は、「コミックマーケット99」(C99)を12月30~31日の2日間、東京ビッグサイトのリアル会場で開催すると発表した。

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    コミケ「新C99」東京ビッグサイトで12月開催へ。1日数万人規模に(写真はコミックマーケット88、2015年夏コミの様子)

2020年5月に開催予定だったC98の中止に続き、C99も2020年12月開催を取り止め。2021年のゴールデンウィーク開催へと日程を延期したものの、その開催も見送られていた

2021年も度重なる緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置等に伴ってイベント開催が制限されている。しかし同準備会は、「2021年5月以降は東京ビッグサイトでの複数の同人誌即売会が無事開かれており、多くのサークルや参加者が再び集まりつつある」と現状を伝え、サークル申込みや配置など、さまざまな準備の期間を考慮すると「新C99の開催に向けて、今、動き出すことを発表するべきと考えた」としている。

開催規模については、「従来のような1日に20万人を集めるような形での開催はできず、出展サークル専用通行証の枚数削減その他、様々な制約条件の下、1日数万人程度の来場者規模とせざるを得ないと考えられる」(同準備会)とのことだ。

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新C99の会場として、ビッグサイトの東・西・南展示棟を使う。従来の開催時間を変更する可能性があるが、開会時間を午前10時より早めることはなく、変更する場合は事前に告知するという。

すべての参加者に対し、当日来場前の健康状態の確認と検温を要望。平熱を超える発熱がある場合や、体調がすぐれない場合は、来場を控えるよう呼びかけている。マスクの着用が必須で、着用していない場合は入場できない。また、37.5度以上の発熱や息苦しさ(呼吸困難)等の症状がある人や、過去14日以内に新型コロナウイルス感染症陽性とされた人、濃厚接触者などは入場を断るという。

サークル参加者、一般参加者とも事前に連絡先の登録が必要。登録方法は後日告知予定だが、「オンライン登録のみになる可能性がある」という。登録された情報は新C99の開催後1カ月をめどに破棄するが、感染が疑われる人が出た場合は、保健所等の公的機関に対して連絡先を開示する場合がある。

スマホユーザーに対しては、厚生労働省による新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」をインストールして常に稼働・携行することを求める。そのほか、いわゆる「3密(密集・密接・密閉)」を避ける、咳エチケットや手洗いなどの一般的な対策も行うように求めている。

一般参加者向けの参加証は事前販売となり、「希望者多数で抽選となる可能性が非常に高い。参加証を所持していない人が自由に入場できる時間帯はない」という。

新C99のサークル参加申込は8月19日から開始し、申込受付期間は郵送が8月25日まで(消印有効)。オンラインの決済締切は8月26日、申込締切は8月27日となっている。

全参加者に向けた案内の内容は多岐にわたるため、詳細は開催概要のWebサイトを参照のこと。

同準備会では「ワクチンの接種が普及することによる効果を見つつ、新C99の開催可否を検討してきたが、その効果が現れてきたのを確認できた時期に感染が急拡大してしまったため、新C99開催発表のタイミングがこのような状況になってしまった。数カ月後の開催時期には、社会状況の改善が見込まれるとの認識に基づいて発表した。旧C99の開催発表時にも申し添えたが、ワクチンの接種等により社会状況の改善が見込めない場合は、さらなる延期の可能性も否定できない」とコメントしている。