オリエントから2021年秋の新作が出そろった。2021年はオリエントの本格的機械式時計ブランド「ORIENT STAR」(オリエントスター)が70周年を迎えることもあり、その記念モデルも多く登場。そこで今回は【前編】【後編】の2回にわたり、実機写真とともにキラ星のようなモデルの数々をご紹介しよう。

ORIENT STAR 70周年記念限定モデル「スケルトン ~C/2021A1~」

自社開発のシリコン製がんぎ車や、70時間パワーリザーブが特徴の最新ムーブメントを搭載する新世代スケルトン。これにブランドイメージの「宇宙」をテーマとしたORIENT STAR 70周年記念限定モデル「スケルトン ~C/2021A1」がラインナップされる。

  • 機械式時計の醍醐味、スケルトン

表面のインデックスからムーブメントが透けて見えるスケルトン仕様を小宇宙に見立て、特別なパーツ形状やカラーで印象的に表現。シリコン製がんぎ車は、渦巻き状の形状と鮮やかなブルーの発色には特許取得済みのエプソン(ORIENTブランドの時計はエプソンが製造・販売している)の独自技術が用いられ、天の川銀河をイメージさせる。ダイヤル外縁のミニッツトラックやパワーリザーブインジケーター、スモールセコンドといった各部や針も、すべて宇宙を演出する濃密なブルーで統一した。

  • シースルーのケースバック

ムーブメントは自社製手巻きキャリバー「F8B63」で、パワーリザーブは70時間以上。ケース素材にはSS(ステンレススチール)の中でもサビに強い「SUS316L」を使用。サイズは46.0×38.8×10.6mm。風防は反射防止光学コーティングの両球面サファイアクリスタル、ケースバックはサファイアクリスタル。

防水性能は日常生活用強化防水(5気圧)。バンドは本ワニ皮革で、バックルはプッシュ式三つ折れ式中留。国内200本限定で、価格は352,000円。10月14日発売。

  • 高級感のあるワニ革のバンド

  • 2021年のスケルトン(左)と2020年に発売されたスケルトン(右)

伝説のファーストダイバーを現代解釈。ISO準拠の200m防水ダイバー

「ORIENT STAR」のスポーツコレクションから「ダイバー1964」を現代的に解釈したISO 200m防水ダイバーモデルが登場。

  • 1964年のオリンピアカレンダーダイバーを現代的に解釈してリバイバル

原型となったのは、オリエントが1964年に発表した「オリンピアカレンダーダイバー」だ。 これに用いられていたステンレススチール無垢の回転ベゼルをはじめ、立体的なカットインデックスやアロー型針、シャープなラグを配したケース形状を再現。

一方、当時は40mだった防水性能を大きく向上している。ねじ込み式りゅうずとスクリューバック、無反射コーティングを施した両球面サファイアクリスタルの採用により、ISOが規定する200m空気潜水用対応の本格ダイバーズウオッチ仕様へと強化された。

  • オリンピアカレンダーダイバーのオリジナルモデル。Olympia Calendar Diverの文字がカッコイイ!

  • いっそう精悍な顔つきに。12時位置にはパワーリザーブインジケーターが付いた

ムーブメントもスペックを向上。オリジナルモデルの手巻きに代わり、利便性を考慮して現代的な自社製自動巻き(手巻き付)ムーブメントのキャリバー「F6N47」を採用。安定した高精度と50時間以上のパワーリザーブを持つ。

ちなみに、本モデルは駆動時間残量が読み取れるパワーリザーブインジケーターを搭載しているが、この点もオリジナルモデルとは異なっている。そもそもダイバーズウオッチではパワーリザーブ表示自体が珍しく、この点にも現代のオリエントスターの哲学が色濃く表れているといえるだろう。

  • ORIENT STAR DIVER 1964の文字が刻印されたケースバック

ケース素材にはステンレススチールの中でもサビに強い「SUS316L」を使用。サイズは49.6×40.2×14.5mm。風防は両球面サファイアクリスタル(ARコーティング)。バンドはSUS316Lのステンレススチール、バックルはプッシュダブルロック式三つ折れ式中留で、エクステンション機構付き。国内200本、海外300本の計500本限定となり、価格は143,000円。11月11日発売。

「クラシック」と「コンテンポラリー」コレクションに70周年記念の特別限定モデル

「ORIENT STAR」70周年限定の記念モデルが「クラシック」と「コンテンポラリー」コレクションにも登場。クラシックコレクションからは「メカニカルムーンフェイズ」に1モデル(メンズ)、「クラシックセミスケルトン」に2モデル(メンズ・レディス)。そしてコンテンポラリーコレクションからは「モダンスケルトン」に1モデル(メンズ)がリリースされる。すべて10月14日発売。

「メカニカルムーンフェイズ」70周年限定モデルは、ダイヤルにマザー・オブ・パール(白蝶貝)を用い、中心から外に向かってグリーンからネイビーへと変化するグラデーションを着色。宇宙の限りない広がりや奥深さ、そこに浮かぶ星雲を表現した。金色のアクセントカラーも、宇宙に輝く星の輝きを思わせる。

  • メカニカルムーンフェイズ

  • 青く染められた白蝶貝の美しさ!

  • ダイヤルの質感とグラデーションが、針やインデックス、オープンハートの立体感を強調する

  • ケースバックからは、それぞれ異なる目付模様が施された回転錘とローター受け、そしてテンプがのぞく

ムーブメントは自社製自動巻き(手巻き付)キャリバー「F7M62」で、パワーリザーブは50時間以上。ケース素材はサビに強いSUS316L(ステンレススチール)。サイズは49.0×41.0×13.8mm。風防は反射防止光学コーティングの両球面サファイアクリスタル、ケースバックはサファイアクリスタル。防水性能は日常生活用強化防水(5気圧)。バンドは本ワニ皮革で、バックルはプッシュ三つ折れ式中留。国内200本限定、価格は209,000円。

「クラシックセミスケルトン」70周年限定モデルは、新鮮なデザインをメンズとレディスに共通して取り入れ、イメージを一新。グリーンとネイビーのグラデーションとラメを巧みに用いたダイヤルで宇宙や星雲を表現した。

  • クラシックセミスケルトンのメンズ(左)とレディス(右)

  • 美しい星空をイメージさせるダイヤル。まさに「オリエントスター」!

メンズモデルはムーブメントが自社製自動巻き(手巻き付)キャリバー「F6R422」で、パワーリザーブは50時間以上。ケース材質はステンレススチール。サイズは46.6×40.4×12.8mm。

レディスモデルはムーブメントが自社製自動巻き(手巻き付)キャリバー「55C22」で、パワーリザーブは40時間以上。ケース素材は一部IP処理のステンレススチール、サイズは36.6×30.5×11.0mm。

  • ゴールドのベゼルとりゅうずが印象的なレディスモデル

  • ケースバック。メンズモデルのムーブメントは豪華な装飾、レディスモデルのムーブメントはゴールドの回転錘が目を引く。バンド裏の型押しもうれしい

メンズとレディスの共通仕様として、風防はボックス無機ガラス、ケースバックは無機ガラス。防水性能は日常生活用強化防水(5気圧)。バンドはレザーで、バックルはプッシュ三つ折れ式中留。

メンズモデルは国内400本、海外450本限定で、価格は61,600円。レディスモデルは国内300本、海外600本限定で、価格は57,200円。

「モダンスケルトン」70周年限定モデルは、ムーブメントの一部が見える9時位置の開口部など大胆なオープンハート仕様。ダイヤルはパーツごとに明るいグリーン、濃いグリーン、そしてネイビーで星雲を表現、金色のアクセントは宇宙に輝く星を、ラメは宇宙空間で瞬く数多の星々を表現した。

  • モダンスケルトン

  • 9時位置をはじめダイヤル各所に設けられたダイヤルのホールから、ムーブメントの小宇宙がのぞく

ムーブメントは自社製自動巻き(手巻き付)キャリバー「F6F44」で、パワーリザーブは50時間以上。ケース素材はステンレススチール、サイズは49.0×41.0×12.0mm。風防は反射防止光学コーティングのサファイアクリスタル、ケースバックは無機ガラス。防水性能は10気圧。バンドはレザーで、バックルはプッシュ三つ折れ式中留。国内300本、海外600本限定、価格は95,700円。

  • モダンスケルトン(左)とメカニカルムーンフェイズ(右)では、ダイヤルのカラーに合わせて、ワニ革バンドのステッチの色が微妙に異なる。このこだわり!

なお、各モデルとも替えバンドが付属する「プレステージショップ限定モデル」が、やはり限定数ながら用意されるという。