ティアックは、最大4人で同時にポッドキャスト収録できるTASCAMブランドのワークステーション「Mixcast 4」を9月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は76,780円前後を見込む。

  • Mixcast 4

  • 利用イメージ(マイクなどは付属しない)

米国を中心に急成長し、配信事業者が次々に市場参入するなど、世界中でサービスが拡大しているポッドキャスト。ティアックは、ポッドキャスト制作を始めるクリエイターに向け、音声の収録・編集に関する専門知識がなくても、直感的に操作できるポッドキャスト制作ワークステーション/USBオーディオインタフェースとして「Mixcast 4」を市場に投入する。

4つのTRS/XLRコンボジャックマイク入力と、独立した4つのへッドホン出力(6.3mmステレオ標準ジャック)を装備し、最大4人で同時にポッドキャスト収録が可能。最適な声量レベルに自動で調整するオートミキシング機能を備える。

  • 最大4人でのポッドキャスト収録イメージ

  • 本体上面

8つのフェーダーにはマイク入力、Bluetooth接続による通話音声ワイヤレス入力、3.5mm音声入力(AUX IN)に加えて、USB Type-C接続によるPCからの音声入力も可能。2ミックスファイルの書き出しもできる。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードで、容量は最大512GBまでサポート。最大14トラックの音声録音に対応している。録音フォーマットは48kHz/24bit。

  • PCと組み合わせての収録も可能

8つのサウンドパッドにより、サンプラー(ポン出し)操作が行える。サウンドパッドは再生方法やカラーリングなどのカスタマイズができ、プリセットの効果音に加えて、PCにダウンロードした効果音やBGM、Mixcast 4に録音したタイトルコールやセリフなどを割り当ててポン出しをすることも可能。演出のためのリバーブ・ボイスチェンジャーといったエフェクトのオン/オフボタンとしても機能する。

このほか、操作パネルには5型のカラータッチパネルを採用し、必要なメニューにすぐにアクセスできるという直感的なGUIを備える。6.3mm標準の音声入力とモニター出力、3.5mmステレオミニの音声出力なども装備する。

  • 8つのサウンドパッドと5型カラータッチパネルを装備

  • 本体背面

本体での収録だけでなく、DAWソフトウェアに直接マルチトラック録音するための14入力/2出力USBオーディオインタフェース機能を搭載。ポッドキャスト収録以外にも、OBSなどのライブ配信用ミキサーとしても使えるという。デバイスとの接続に特別なドライバーは不要。

専用ソフトウェア「TASCAM Podcast Editor」も用意。TASCAMのダウンロードページから無料で入手でき、直感的な操作による編集作業が可能で、音声の切り貼りや各トラックへの録音、BGMやジングル、サウンドエフェクトの挿入、トラックのレベルコントロールを簡単に行えるとする。

  • TASCAM Podcast Editorの利用イメージ

MP3/WAV形式での出力に加え、YouTubeなどの動画サービス向けにイメージファイル付きMP4ファイル(1枚のイメージファイルと音声で構成される動画)を出力する機能も搭載。Mixcast 4本体のSDカードに録音した収録データの読み込みや、サウンドパッドの音源編集・音源の割り当てといった詳細設定も可能だ。

WindowsやmacOSのほか、iOS/iPadOSに対応し、今後のアップデートでAndroid OSにも対応予定としている。なお、同ソフトの起動にはTASCAM IDメンバー登録が必要だ。

Mixcast 4の消費電力は最大12.5W。突起部を含む本体サイズは374.8×266.7×71.2mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは2.55kg。ACアダプター、USB-Cケーブルなどが付属する。さらに別売オプションとして、Mixcast 4を安全に持ち運べるという専用キャリングケース「CS-PCAS20」(8,800円)を用意する。

  • 専用キャリングケース「CS-PCAS20」