カシオ計算機は2021年7月の時計新製品を発表。毎年2回のペースで行われていた新製品発表が2021年から年4回となり、今回は夏モデルのお披露目となる。発表のタイミングを増やしたことから、1回当たりの製品数こそ少ないもののラインナップは充実。定番製品のColor(色)、Material(素材)、Finish(仕上げ)を変えたCMFモデルだけでなく、新モデルを積極的に投入するなど見ごたえのある内容だ。掲載した価格はすべて税込み。発売月は予定。

スポーツサマーを盛り上げるG-SQUADのニューモデル「GBD-200」

例年にも増して話題満載の今夏のスポーツ界。加えて新型コロナのせいで運動不足になりがちということもあり、トレーニングや健康への意識が急速に高まっている。スポーツジムなどに通う人が増える中、注目を集めているのがG-SHOCKのスポーツライン「G-SQUAD」(ジー・スクワッド)だ。

G-SQUAD PRO」としてマルチスポーツ対応のスマートウオッチ「GSW-H1000」も好評を博している。そして、本家G-SQUADにニューモデル「GBD-200」が登場。G-SHOCKが破竹の勢いでスポーツサマーを盛り上げる。

  • G-SQUADのニューモデル「GBD-200」はスクエアケースを採用

ラインナップは3色。ブラックの「GBD-200-1JF」、カナリーイエローの「GBD-200-9JF」、ネイビーブルーの「GBD-200-2JF」。

G-SHOCKオリジンを思わせるスクエアフォルムに、加速度センサーや距離計測機能、スマートフォン連携機能など、トレーニングに役立つ機能を搭載。スマートフォンのGPSと連携することで、加速度センサーによる計測距離を補正。一度補正すると次回から時計単体でより正確な走行距離を計測できる。ランニングの走行ペース計測や、一定距離を走行するたびに自動でタイムを計測するオートラップも可能だ。

また、時計の各種設定やトレーニングの管理に役立つ専用アプリ「G-SHOCK MOVE」と連携してライフログやアクティビティ履歴などを確認できるほか、設定した目標に合ったトレーニングプランを自動作成。毎日のトレーニングをサポートする。

  • ブラックケースの「GBD-200-1JF」

  • スポーティーなカナリーイエローの「GBD-200-9JF」

  • ネイビーブルーの「GBD-200-2JF」

ケースサイズは49.4×45.9×15.0mmで、重さは58g。ほぼ同等の機能を持つ「GBD-100」よりもひと回り小さく、10g以上軽い。ケースはG-SHOCK特有のセンターケースがスリット状に露出するデザインとなっており、ボタンのグリップ向上を兼ねるラインモールドとも相まって、心理的に数値以上に薄く見えるよう演出されている。聞けば、GBD-200の企画担当者はデザイン畑の出身だとか。納得!

  • スリット状のデザインがケースをより薄く、スポーティーに印象付ける

ディスプレイは高精細MIP液晶。その文字の美しさは、最初は印刷(ダミー表示のシール)かと思ったほど。その後よく見たら秒を示す文字が動いていたので、非常に驚いた。

  • 解像度が高く美しい文字表示に驚き! フォントも専用に新開発したというこだわりよう

フロントボタンはスーパーイルミネーターで、暗所での視認性も高い。バンドはソフトウレタンバンド。丈夫さを維持しながら多数の穴が開いており、締め付け具合を細かく調整できるうえ、不快な汗や蒸れを抑えるベンチレーションの役割も兼ねる。

  • バンドの穴が多いので、自分にぴったりのフィット感に合わせられるはず。不快な汗や蒸れも抑える

駆動は電池式ながら、Bluetooth接続による自動時刻修正や通知機能(※)、歩数計測機能など、多機能を日常的に使っても約2年の寿命を実現している。価格はそれぞれ22,000円で、7月発売。

※:トレーニング中の経過時間や消費カロリーなどのアラート機能と、Bluetoothで接続しているスマートフォンの電話・メール・SNS着信などを振動で通知

蒸着のディスク針がキラリ! カーボンコアガードのスリムな新作「GA-2200」

軽量ながら樹脂の概念を超える高剛性を持つ、カーボンファイバー強化樹脂をケース素材に採用。20気圧防水と快適な装着性を両立したカーボンコアガード構造は、今や完全にG-SHOCKファンの支持を得た感がある。そして、カーボンコアガード構造を採用したヒット作「GA-2000」の流れをくむ、タフ&スリムな新作「GA-2200」が登場。

  • カーボンコアガード構造を採用したタフ&スリムモデル「GA-2200」

4色のモデルで展開。若年層のユーザーを意識して、オレンジやライトブルーといったビビッドなカラーもラインナップした。なお「GA-2200M-1AJF」と「GA-2200M-4AJF」は、9時位置のディスク針とそのインダイヤルリングを蒸着による着色を施しており、この2モデルのみ価格も高い。このディスク針とインダイヤルリングは、山形カシオの非常に高精度な金型技術で射出製造されているという。

  • GA-2200M-1AJF(17,600円)

  • GA-2200M-4AJF(17,600円)

  • GA-2200-2AJF(16,500円)

  • GA-2200BB-1AJF(17,050円)

GA-2000同様、各所の耐衝撃性能を維持しながらボタンガードのないラウンドケースデザインを実現。大型サイドボタンはツールとしての見た目と性能を重視し、押しやすく、またトップが滑りにくい形状となっている。50.8×47.1×12.5mmのケースはGA-2000ををひと皮むいたようなサイズ感で重さ57gと、GA-2000から7gも軽量化された。

ベゼルトップはフラットな形状となり、ビスを6点に配置して力強さを表現。ダイヤルは先述した新設計の立体ディスク針やアプライドインデックスで、スリムケースながら奥行きを感じさせるデザイン。また、液晶窓を4時位置から6時位置へと斜めに配置して文字情報にも抑揚を与えるなど、新たなデザインにも挑戦している。

  • 9時位置の立体ディスク針や斜めに配置された液晶窓、ベゼルの6本ビスなど見どころも豊富

バンドはGA-2000やGA-2100と同じスライドレバータイプ。モジュールについては世界48都市ワールドタイムやダブルLEDライト(残照機能付き)フルオートカレンダー、ストップウオッチ、タイマー、針退避機能など、G-SHOCKスタンダードな機能を搭載している。駆動は電池式で、寿命は約3年。モバイル連携機能や電波時計は搭載しない。7月発売。

メタリック蒸着のフェイスがギラつく「GA-900」の新色

ベーシックながらCMF展開を強く意識して設計されたアナデジコンビモデル「GA-900」に、バイカラーの新色が登場。

  • メタリック蒸着のフェイスがギラつく「GA-900」

「GA-900AG-1AJF」はブラックのケースとバンドにイエローゴールドのダイヤル、「GA-900AS-7AJF」はホワイトのケースとバンドにシルバーのダイヤルという組み合わせ。

縞々の針や針先の強調といったデザインルールを守りつつ、針や文字板にメタリック蒸着を施してデザインのアクセントとすることで、ヘビーデューティーなGA-900のイメージをストリート方向に大きくシフト。ベースモデルの可能性とCMFの効果をあらためて感じさせるモデルとなっている。

  • ブラック×ゴールドの「GA-900AG-1AJF」

  • ホワイト×シルバーの「GA-900AS-7AJF」

モジュールについては、世界48都市ワールドタイムやダブルLEDライト(残照機能付き)フルオートカレンダー、ストップウオッチ、タイマー、針退避機能などのG-SHOCKスタンダードな機能と、電池寿命約7年のロングライフ仕様はベースモデルと同じ。モバイル連携機能や電波時計は搭載しない。価格はブラック×ゴールドのGA-900AG-1AJFが19,250円、ホワイト×シルバーのGA-900AS-7AJFが17,600円。ともに7月発売。

消臭マキシフレッシュバンドが付属する「PRW-6620YFM-1JR」

本格アウトドアギアのPRO TREK「PRW-6620」をベースに、日本の最新消臭テクノロジーを取り入れた機能的デザインウェアブランド「MXP(エムエックスピー)」の素材をバンドに採用したモデル「PRW-6620YFM-1JR」が登場。

  • 通常のデュラソフトバンドを装着した「PRW-6620YFM-1JR」

通常のデュラソフトバンドに加え、消臭機能付きフィールドループバンドが付属。このバンドには、ゴールドウイン社とJAXAの共同開発で「宇宙下着」にも採用された消臭素材「マキシフレッシュプラス」を採用。これは、消臭(アンモニア、酢酸、イソ吉草酸)に加えて、加齢臭(ノネナール)もカットする最新素材。水洗いすることで、消臭・抗菌機能の持続性が保たれるという。

マキシフレッシュプラスを織り込んだフィールドループバンドは、伸縮性に富んだ特殊な平織り技術を採用。腕に通してからフィットさせるループタイプなので落下の危険性が低く、アウターの上からでも装着可能。スライド式レバーなので容易にバンドを交換できる。

  • 別途付属する消臭機能付きフィールドループバンド

デザインとしては、PRW-6620のシンプルなフェイスにMXPのブランドカラーであるモノトーンを合わせて、アクセントにライムイエローを配色。ライフスタイルに寄り添うMXPブランドの世界観を表現している。

一方、機能面では方位、気圧・温度、高度を計測可能なトリプルセンサーやタフソーラー、マルチバンド6対応電波時計を搭載。針退避機能やフルオートダブルLEDライト、視認性の高いSTN液晶などもベースモデルと同様だ。価格は66,000円で、7月発売。