12月7日から9日の3日間、ベルサール高田馬場にてLANパーティ「C4 LAN 2018 WINTER」(以下、C4LAN)が開催されました。

LANパーティはブロードバンドインターネット以前の時代に皆で機材を持ち寄って、ローカルネットワーク上で遊ぶという自然発生的な集まりでした。筆者が最初にそのような集まりを最初に見たのは1995年の「アニメアメリカ」というコンベンションに行ったときでしたが、ホテルの一室に皆が集まってゲームをしていたのを覚えています。

C4 LANは2016年秋にスタートしたLANパーティで、それから毎回規模を拡大しています。今回は400サイトのスペースが用意されていましたが、チケットは即完売。イベントの人気が定着してきたことをうかがわせます。

  • 会場の様子。BYOCスペース(横約90cmx奥行80cm)は400席あったそうですが、即日完売(ちなみに価格は全日通し券が12,000円。さらにPC付アップグレード7,000円、モニターレンタル5,000円、ゲーミングチェアレンタル5,000円)。スペースなしの入場券もあり、こちらは全日通しで3,000円

LANパーティがほかのゲームイベントと異なるのは、会場の電力やネットワーク以外の機材を「基本的に」各自が持ち寄るBYOC(Bring Your Own Computer)と言う考え方にあります。

  • ただ集まってPCゲームを遊ぶなら、イマドキのネットカフェや最近増えてきたeスポーツ体験施設でも可能です。LANパーティは機材持ち寄りが基本です

日本のLANパーティでも基本はBYOCですが、交通手段等で持参が難しい参加者の場合、機材をレンタルできるイベントもあります。C4LANもPCやディスプレイ、ゲーミングチェアをレンタルするオプションが用意されていました。

みんなで機材を持ち寄って集まって遊ぶ、ということで基本的には同じゲームを行っている仲間が遊ぶことになりますが、あるゲームタイトルをよく知った人たちがさらに仲間を増やすべく周りにアピールしたり、逆に普段遊ばないタイトルで気になっているものをよく知っている人からレクチャーしてもらったりと、新たな発見、新たな仲間も生まれるという場にもなっています。

  • ノートPCで遊ぶ人もいれば

  • Switchでという人も。大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIALの発売直後ということもあり、会場ではスマブラで遊ぶ人を多くみました

  • ボードゲームやカードゲームで遊ぶ人達

  • 親子でゲームという方々も複数いらっしゃいました(会場は原則として18歳未満禁止ですが、一定の条件の基、ゲストとして入場することは可能とのことです)。別の方にお話を伺うと「夫婦ともにゲーマー」で参加されたケースも

  • ゲーム実況の配信もすっかりおなじみに

  • NVIDIAの谷口純也(noppo)氏。イベント期間中、NVIDIAは「noppo氏とCS:GO対戦」のイベントを開催していました

  • 2区画使ってグッズの自慢? これはガンダムオンライン勢が世界観を見せたくて展示したようで、通路の反対側のスペースでゲーム遊んでいました

  • こちらはStarCraft勢。経験者がスタークラフト2を親切に教えています。ちなみに初日夜にインターネット不調だったそうで、その際は初代のStarCraftをLAN環境で動かしていたそうです

C4LANではPCゲームタイトルだけでなく、ゲーム専用機やカードゲーム、ボードゲーム、ロールプレイングなど、いろいろなゲームを思い思いに楽しんでいる様子が印象的です。

事務局が認めればステージイベントを行う事も可能です。ただ、見た感じではステージを尻目に自分たちの遊びたいゲームをやっているという印象で、自由に楽しんでいるようでした。

全体としてまとまるというよりも、それぞれの参加者が自分のやりたいことやりながら、近くの人にもそれを見せたり、紹介したりするさながら「文化祭」のようなイベントといえるかもしれません。

  • ひたすらド派手な一角。こちらはいわゆる「MOD PC勢」。自慢のPCを見せるために地方から参加された方も多かったとのこと

  • MOD PCの中でもスゴイと思ったもの。三日月型のユニット全体をスイングさせることで冷却するという豪快さにびっくりしました

  • アタッシェケース的に本体とモニター、キーボードマウスヘッドセットをすべてワンボックスに収めたもの。ケースも全部手作りだそう

  • 表はやや地味ですが、裏のPC本体は当然のごとくド派手ですね

  • ステージイベントそっちのけで遊んでいるのでステージはやや盛り上がりに欠けたような気がする中、妙にアツい雰囲気になったのが「DOAXVV エクストリーム撮影大会」。出場者は5分間の制限時間内に「魂の一枚」を作成し、審査員が採点

  • ステージ上の審査員4名、会場の盛り上がり+オンライン聴衆がそれぞれ5点満点をつけるため、少なくてもステージ前は大盛り上がり。トップは29点を取った女性参加者でした

ピザに仮眠室……思い思いのサポートを行うスポンサー各社

LANパーティではスポンサーを募るのが一般的です。先に書いたように日本のLANパーティではレンタル品も必要になりますし、スペース代が赤字にならないとも限りません。C4LANでも多くのスポンサー企業がそれぞれの方法でサポートを行っていました。

今回はSycomが恒例のピザをふるまったほか、写真にもあるように各社がいろいろ提供していました。LANパーティはBYOCということもあり、ゲーム初心者が参加するにはハードルが高いイベントですが、さまざまなジャンルのゲーマーが楽しんでいるのを見ると一度行ってみてもよいと思います。

  • この手のイベントにはスポンサーが欠かせません。入口から一番近い所にかまえていたのがAMD。最新PCセットを実際に使えるブースを用意してアピールしていました

  • 今回のPLATINUM SUPPORTERはサードウェーブ(ドスパラ)。ここは最新PCと最新ゲームの試遊台

  • 物販スペースもありました。プロゲーマーチームのRascalJesterのファンミーティングもあり、そのオフィシャルグッズも販売

  • モンスターエナジーとおしぼり、写真には写ってませんがメガネクリーナー(上海問屋で販売中)も用意

  • 別会場で「レストエリア」も用意……休憩所ですか?

  • 寝落ちエリアでした。自前の寝袋を使っていた猛者もおり、徹夜x2イベントのハードさがわかります

  • 蒸気で温まるアイマスクも提供されていました。ゲームで疲れた目によさそうです

  • こちらはサイコムのブース。試遊台が用意されています。1日目の夜はゲーム内鬼ごっこ「ホラーナイト」を開催していました

  • C4LANでは恒例企画となっている足湯も用意されています

  • ロジクールは試遊台の他「勝手に全日本早振り選手権」を実施。Fusion Engineを搭載したG402を使用して、より高速にマウスを走らせた人が優勝(後ろは景品の数々)

  • 真剣な顔でマウスを振る参加者。単位はIPS(秒速〇インチ)で表示されまして、私はせいぜい250IPS程度と平均以下……

  • 予選のほぼ最終結果。この数字のどこがスゴイかというと、並のゲーミングマウスでも出せないスコアを出していまして、G402だから計測できるのです

  • ゲーミングチェアのDXRACERはレンタルチェア提供の他、1円スタートのオークションを実施。最終日に行われた回は「日本にこれひとつ」という4モデルでした

  • アイ・オー・データ機器は東京ゲームショウ2018:企業対抗PUGBで2位のメンバーを引き連れて各種ゲームとバトルを実施

  • 各種貸出でややスレのある訳ありゲーミングディスプレイを超特価でジャンケン販売。めちゃめちゃ盛り上がっていました

  • Gzブレインはスマホによるマッチングソフトの宣伝を兼ねてのゲーム大会を実施していました

  • ツクモはBenQと共に出展。見てもらいたいところを伺ったところ「弊社のゲーミングPCは量産品でも綺麗なケーブルの取り回し」だそうです。見た目もエアフロー上も美しいケーブルの取り回しは重要ですね

  • 大分一村一品運動の物産展のように見えますが、大分県eスポーツ協会の展示です

  • 振る舞われた食べ物アレコレ。サイコムさんは例年ピザを振る舞っているのですが、残念ながら立ち会えませんでした。アイ・オー・データ機器は金沢繋がりということで金沢カレー……最後の方は手違いでカツなしになったのでビッグカツ(詫びUSBメモリー付)

  • ドスパラのフードはGalleria Fried Chicken。と言いつつこのバレルはモックアップで、実際はKFCの骨なしチキンでした。ごちそうさまでした

  • Twitchは夜にカフェバーを借り切ってのパーティ「HERO SUMMIT powered by Twitch」を実施していました