宿泊客にとっては無料のhandyだが、すでに自分のスマホを持っているという場合も多いはずだ。だが、個人のスマホがあってもhandyを活用できる場合はあるという。

たとえば大阪北部地震の際には、handy端末が緊急地震速報を配信し、約半分の端末でメッセージが開けられたという。特に日本のさまざまな災害に不安を持つ訪日外国人に心強い機能といえる。

また、handyの回線を他の端末から使える「テザリング」も、ホテル側のリクエストに応じて提供していくという。これができれば、自分が使い慣れたスマホやタブレットをhandyの無料データ回線でお得に使えるというわけだ。

ソフトバンク側はIoTの技術的な基盤を提供し、コンテンツやタクシー配車、宅配サービスなどでソフトバンクグループが協力。ソフトバンクが誇る法人営業チームがhandyを全国展開していくという。これまでhandyの導入は東京、大阪など都市部の比率が高かったが、さらに展開地域が広がりそうだ。

  • handyにソフトバンクグループのサービスを提供

handyのデータ通信にはドコモ系のネットワークを使っていたが、新規導入はソフトバンク回線を使い、既存のドコモ回線も順次ソフトバンクに置き換えていくという。

これまでMVNO事業に乗り遅れてきたソフトバンクだが、今後のhandyの普及を見据えれば、数十万の回線をまとめてドコモから奪える計算になる。この点もソフトバンクの狙いだろう。