ブラザーグループの国内マーケティングを担うブラザー販売は2018年5月18日、東京コンベンションホールにてプライベートイベント「Brother World JAPAN 2018」を開催。プリンターや複合機といった主力製品を中心にブラザー製品を一堂に集め、様々なソリューションも含めて、エンドユーザーや取引先に紹介するイベントです。展示には随所に工夫が凝らされ、会場には数多くの来場者が詰めかけました。自身のビジネスに役立てようと、真剣な眼差しでブラザー製品群をつぶさにチェックする熱気が印象的でした。

  • Brother World JAPAN 2018

    「Brother World JAPAN 2018」会場より

Brother World JAPAN 2018は、大きく3つのゾーンに分かれます。1つは、「医療」「製造・物流」「金融」「メンテナンス」「店舗」といった、業種・業態別に訴求力の高いブラザー製品ソリューションを提案するゾーンです。

もう1つは、「働き方改革」や「オーダーグッズビジネス」といった、5つのテーマに沿った製品・ソリューションを提案するゾーン。そして、ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演を皮切りに、物流現場や医療業界、働き方改革の第一人者らによるセミナー・講演です。

ここでは、「Brother World JAPAN 2018 キーノートスピーチ」と題された三島氏の基調講演のダイジェストをお届けします。

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    座席があっという間にうまった三島氏の基調講演。来場者は真剣に耳を傾けていました

冒頭で三島氏は、2018年度について、2016年度から挑んでいる中期戦略「CS B 2018」の総仕上げにあたる最終年度であること、ブラザーがミシンの修理業として歩みはじめて今年で110周年にあたることなどに触れ、大きな節目となると述べました。

また、新聞発表で驚いた読者諸氏もいるかと思いますが、これまでブラザー工業を率いてきた小池利和氏が代表取締役社長から代表取締役会長へ、そして代表取締役専務執行役員の佐々木一郎氏が新たに代表取締役社長へと異動。大きな節目に加え、新体制での第一歩となる2018年。三島氏は「販売会社としては中期計画を達成しなければならない」と決意を述べました。

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    ブラザー販売 代表取締役社長の三島勉氏

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    水平線より上部にブラザーの製品群、下部には未来の都市が現されています。ブラザーを支え、今の礎を築いてきた製品に懐かしさを覚える人も多いのでは?

話題は、昨年度のブラザーグループの業績へと推移。「レーザープリンターや大容量インクジェットプリンター製品が非常に好評を博し、プリンター事業全体も大変堅調に推移した」と三島氏。

その他にも、スマートフォンのきょう体を削り出すような工作機械や、自動車産業向け機械も活況を呈しており、実質的には売上・利益ともに過去最高を記録したとのこと。「ほぼ全事業・全地域でよい数字を残せた年でした」と語りつつも、つねに新たな目標に向け挑み続けるブラザー販売、中期戦略で掲げた「事業の変革」「業務の変革」「人材の変革」を成し遂げるべく邁進していくと、言葉に力がこもります。

また、「事業の改革」に関しては、今後はBtoB領域を事業の柱として確立させるとし、人的・マーケティング的投資を強化していくといいます。それに加え、従来ブラザー製品が強みを持っていたSOHO等の現場で好評のハイスペックプリンターを、SMB(Small and Medium Business)領域にも展開していくと三島氏。さらに、業種・業態に合ったきめ細やかなトータルソリューション提案も展開していくとのこと。「この両面を着実に推し進めていく」と述べました。

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    2011年度から2017年度にかけての売上収益と営業利益を示したグラフ。2015年で会計基準がIFRSへと移行していますが堅実な伸びを示しています

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演
  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    ブラザーグループの中期戦略「CS B 2018」。“Transform for the Future ~変革への挑戦~”をテーマに、構造改革へのチャレンジの総仕上げとなる今年度。SOHO等に向けたハイスペック製品をラインナップする“SMB(Small and Medium Business)”、業種特化型のソリューション“バーティカル”、このふたつの戦略をぶれることなく推し進めていくとのことです

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    プリンター市場は、全体が縮小傾向であるとしつつも、ビジネスカテゴリーに活路があるのではと分析

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演
  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    A4・A3モノクロインクジェットプリンターなど、すでにSOHO等で実績のあるプリンターはもちろん、SOHOとは異なる性能を求められるSMB向けにハイスペックなラインナップを展開

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演
  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    こちらがハイスペックラインナップで訴求する機能要素。プリントやスキャン、FAXやコピーといったオーソドックスな機能のブラッシュアップはもちろん、セキュリティやクラウド、モバイルとの連携を図ることで、SMB市場に風穴を開けたいところ

業種・業態別に最適なトータルソリューションを提案するバーティカル戦略に関して、三島氏は「以前から強みのあった店舗・飲食といった業種から、医療や製造・物流といった新たな業種にも力を入れてきた結果、病院への導入実績がかなり上がってきた」と過去の取り組みを振り返るとともに、「今年はさらに金融やメンテナンスといった領域にもアプローチを強化していく」と語りました。

すでにメンテナンス業界では、現場に赴くフィールドエンジニアが顧客先での修理を行うとき、ブラザーのモバイルプリンターを持参しているケースが相当数あるのだそう。一方で、いまだに手書きの帳票などが存在しているのも事実なのだとか。昨今、声高に叫ばれる働き方改革の一環として、現場スタッフに効率がよく、負担を軽減するトータルソリューションを提案していくとのことです。

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    今年度、提案を強化していく金融やメンテナンス。すでに導入されているものもありますが、幅広い視野で業界のニーズを掘り起こし、ブラザーらしさの詰まった解決案を提案していくそうです

「2018年度も、基本的な戦略に変わりありません。実行、加速をさせていく年になる」と締め括ったのちに、フッと表情が穏やかになった三島氏。“ビジネス現場の挑戦を支えるブラザー”という姿をよりアピールするため、ビジネス領域のトータルプリンティングソリューションのアンバサダーとして、厚切りジェイソンさんを起用しました。厚切りジェイソンさんは、お笑い芸人として知っている人が多いと思いますが、いくつもの事業を手がける実業家でもあります。聴講者に向けて、厚切りジェイソンさんからのビデオメッセージが流されました。

「Why Japanese people!?」と、お得意のフリップ芸に、基調講演の会場は和やかな雰囲気に。その穏やかな空気を崩さぬよう、別会場に展示されたSMB戦略とバーティカル戦略、それを具現化する製品やソリューションのチェックもお忘れなきよう、と言葉が添えられ、基調講演は終了しました。Brother World JAPAN 2018の展示内容については、別記事でお伝えします。

  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演
  • Brother World JAPAN 2018 - ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演

    キリッと凜々しい“ビジネスパーソン”の厚切りジェイソンさん、現役の企業経営者でありながら、お笑い芸人との二足のわらじ。ビデオメッセージはネタ披露然としたものでしたが、今後どのようにブラザーのビジネスプリンティングを世に伝えていくのか、気になるところですね