――UPQ BIKE me01発売を迎え、現在の販売状況や、ユーザーからの反応はどうですか。

UPQ BIKE me01の販売を始めるために、運輸局の方はもちろん、バイク販売店の方々、バイク雑誌の方々をはじめとする、いわゆる「業界の方々」に、半年以上にわたって話を聞いたところ、日本では「原付バイク1モデルで、1,000台売れたら大ヒットだ」と教わりました。500台でもヒットモデル、というわけです。

なるほど、と理解を深めたうえで、UPQ BIKE me01の生産数を500台と設定しました。バイク専門店さんからも「置きたい」というお問い合わせから、具体的な注文数まで頂いていますが、1店舗で置ける数は多くても2~3台程度が精一杯というお話で、いままでのUPQ製品=いわゆる家電、とは全く異なる市場だと体感、学習したわけです。

UPQ BIKE me01と中澤優子CEO

一方で、8月9日から予約を開始した、蔦屋家電さん、ヤマダ電機Concept LABI TOKYOさんと、勉強会などでバイク市場についての説明を交えつつ「1カ月で3台売れたら嬉しいです」と話をしていると、皆さん「1カ月でこの1店舗だけでも15台は売れる!」という肌感だ、というんです。

その時は「いやいやそれはないでしょう?」と笑いながら話していたのですが、予約開始の8月9日、フタをあけてみると、開始から3時間後に15台を突破しまして。なんと、1日目で計100台以上のご予約をいただいてしまったんです。それは、どんなに多くても9月中に発送するのは200台程度だろうと考えていた私の予想を大幅に上回った数字でした。

――1日100台の販売は、バイクに限らず、この価格帯の家電として考えてみても良好な数字ですね。

これまでの「原付バイク」をお求めになる方とは違うアプローチで様々な方々に興味を持っていただいているのだな、と思います。変な意味でなく、「大人がなんかわくわくするおもちゃ」になっているのではないかと。ただ、それにしても予想を超えすぎ、ではありました。

開始から3日目には蔦屋家電さんで9月発送分が完売してしまいました(※すでに10月分も完売し、9月18日現在は「次回入荷未定」のステイタスになっている)。

お客様の中には、「また遅延か?」「うそのリリースを流したのか」「信用ならん」と厳しいお声をくださる方もいらっしゃいましたが、実際に9月分がはけてしまっているんです。

でも、まさに「信用ならん」ですよね。私や販売店の方々も、原付の一般市場から考えたら、ありえないスピードで完売していることが信じられない。でも、事実なんです。また新しい発見、経験をこの8月にさせていただきました。内情は"必死"の一言ですけど(笑)。

二子玉川 蔦屋家電 ヤフー店のUPQ BIKE me01販売ページ。次回未入荷のステイタスだが、左カラムの"人気ランキング"は1位となっている

UPQ設立1周年発表会で臨月だ、とお話ししたかと思いますが(※中澤氏は2016年8月に開催した設立1周年発表会で「来週出産」と明かし報道陣を驚かせた)、この予想外の事態で、電話もPCも片時も離せず、脳みそフル回転で対応しています。

私もですが、UPQで1年一緒に頑張ってくれている日本のメンバーたちも、フル稼働で頑張ってくれています。1年前を考えると、20代の男の子たちも先回りして対応をしてくれるようになり、非常に成長したと思う次第です。頼りになるメンバーが増えることは、非常に嬉しいことだと思っています。

また、彼らは、そもそも「ものづくり」に縁がなかった人ばかりたので、この1年で苦しさも楽しさも喜びも知ってなお、成長してくれてるのを肌で感じられるのは本当に嬉しいですね。

UPQ設立1周年発表会では、ファッションブランドMOTHERHOUSEとコラボした「UPQ BIKE me01純正2WAYレザーバッグ」が発表された