COMPUTEXが終われば、もうすぐ夏。暑くなると、気になるのがPCの冷却だ。PCが高熱でダウンしないように、対策はしっかりしておきたいところ。今回のCOMPUTEXでは、水冷CPUクーラーが非常に数多く展示されていたのが印象的だった。それでは早速、注目の新製品を紹介してみたい。

Thermaltake

Thermaltakeは、空冷CPUクーラーやオールインワン水冷の展示は一切無し。その代わりに推されていたのがDIY型の本格水冷「Pacific」シリーズだ。

新型のラジエータは、水漏れ対策を強化。それによって、なんと5年保証を付けるという。オールインワン型ならまだしも、DIY水冷でこんな長期保証は普通なら考えられないが、それだけ自信があるということだろう。なおブラック以外に、ホワイトバージョンのラジエータも展開されるようだ。

ラジエータはラインナップを一新。白いモデルも

またメモリ用水冷クーラーでは、AVEXIRが開発に協力。水冷クーラーがメモリモジュールに設置済みの製品を発売する。ユーザーが自分でメモリに取り付ける必要がないので、初心者でも簡単に利用できそうだ

メモリモジュールと一体化した水冷クーラー

CRYORIG

CRYORIGは、同社初のオールインワン水冷CPUクーラー「A」シリーズを出展していた。水冷ブロックの上に空冷ファンが乗ったハイブリッド仕様が特徴のクーラーで、ラジエータサイズが24cmの「A40」「A40 Ultimate」と48cmの「A80」の3モデルを展開する。7~8月の発売予定で、冷却能力は200W以上だという。

水冷CPUクーラー「A」シリーズ

水冷ブロックに空冷ファンも搭載するのは、もちろんCPU周辺のコンポーネントを冷却するためだ。ブースでは、他社製の水冷CPUクーラーと比較するデモも行われており、基板全体を冷やす効果が確認できた。

水冷CPUクーラーの比較。左が同社のA40

空冷のCPUクーラーでは、ロープロファイルのトップフロークーラー「C7」、小型のサイドフロークーラー「M9」などが発売される。どちらも9cmファンを搭載するエントリー向けのモデル。ハイエンド側から投入されてきた同社のCPUクーラーであるが、これで上から下まで、一通りのラインナップがそろうことになる。

ロープロクーラー「C7」の高さは46mm

「M9」は3本のヒートパイプを採用

カラフルな「R1」用のカバーも発売

RAIJINTEK

RAIJINTEKは、すでにオールインワン型の水冷CPUクーラーとして「TRITON」シリーズを展開しているが、DIY型の本格水冷をラインナップに追加、ラジエータ、リザーバ、ポンプ、水冷ブロックなどの製品群を発売する。もともとTRITONシリーズは簡易水冷ながら、カスタマイズが可能な製品だったので、自社製品でアップグレードできるようになる。

ラジエータは12/14/24/28cmサイズをラインナップ

リザーバは10/20/30cmの3サイズ。カラバリも

ラジエータは各サイズをそろえ、カラーバリエーションも用意する。リザーバは3サイズで6カラー。ポンプは1135リットル/時間と強力なスペックで、CPUとGPUなど、複数の水冷ブロックをつなげることも可能だ。

水冷ブロックは、CPU用、GPU用、VRM用を用意

クーラントは、カラーのカスタマイズが可能

SilverStone

SilverStoneは、ラジエータを薄くしたオールインワン水冷CPUクーラー「Tundra TD03-SLIM」(シングルファン)、「同 TD02-SLIM」(デュアルファン)を発売する。

従来の「TD03-E」(左)と新モデルの「TD03-SLIM」

TD03-SLIMは、ラジエータもファンも薄くなっている

従来モデルは27mm厚のラジエータに25mm厚のファンを使っていたため、厚さが5cmを超えてしまっていたが、新モデルは22mm厚のラジエータと15mm厚のファンで薄型化。当然ながら冷却性能はある程度低下してしまうものの、これまで干渉で格納が難しかったような小型ケースでも、水冷が使える場面がありそうだ。