DSRによる高精細な描写とパフォーマンスの関係を確かめる

DSRは、まずデスクトップを右クリックしてNVIDIAコントロールパネルを呼び出し、「3D設定の管理内」のグローバル設定にある「DSR」を開き、ディスプレイのネイティブ画素数に対し何倍までを利用するか(係数)、チェックを付けて有効化する。

DSRの有効化はNVIDIAコントロールパネルから行う

ディスプレイの最大解像度が1,920×1,080ドット(2,073,600ピクセル)であれば、4倍で4K(3,840×2,160ドット:8,294,400ピクセル)となる。複数のチェックが可能なので、まずは適当にチェックした後、ベンチマークソフトなどでフレームレートを確認しながら、係数を設定していけばよいだろう。

ゲームからDSRを指定する方法は、単純にDSRによる仮想解像度を選べばよい。DSRを有効にした段階で、ゲーム内の解像度設定に、指定した係数に対応する解像度が追加されている。そのため、例えば最大解像度が1,920×1,080ドットの「On-Lap 1303H」でも、4倍を指定して3,840×2,160ドットのベンチマークプリセットを動かすことが可能になる。

DSRで4倍の係数を有効化すれば、FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編の解像度設定に3,840×2,160ドットが現れる

On-Lap 1303Hでテストしたが、左下をよく見ると「3,840×2,160ドット」という設定で動作していることが確認できる。なお、Frapsでスクリーンショットを撮った際は3,840×2,160ドットで保存されたので、GPUメモリ上ではまだ3,840×2,160ドット、ダウンサンプリングはその後出力の段階で行われているようだ

今回のベンチマーク環境で試した結果、FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編の場合、係数が3倍となる3,325×1,871ドットまでは「快適」という評価で、その際のフレームレートが32.275fpsだった。

DSRで4倍の係数を有効化すれば、FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編の解像度設定に3,840×2,160ドットが現れる

また、グラフを見ていただくと分かるとおり、およそピクセル数ぶんフレームレートが落ちる計算で、係数が2倍ならフレームレートは1/2、4倍ならば1/4あたりに落ち着く。この計算式が、DSRの利用を検討する際の目安になるだろう。

ファン停止機能の挙動を調べてみた

最後にファン停止機能について、もう少し調べてみよう。ファン停止機能は、基本的にGPU温度と消費電力で動作状態が決まるものとして、公式のしきい値が示されているが、これを確認してみたい。

まずは検証時の挙動を紹介しておこう。アイドル時は基本的にファンは止まった状態だ。テキストエディタでの作業やウェブブラウジングといった用途でも、ファンは停止したままだった。そして3Dベンチマークを起動すると、GPU温度が上昇し、ファンが回転し始めた。

では、GPU-Zのログ機能を用いてベンチマーク中の挙動を数値で確認したのが下のグラフだ。例えばベンチマーク開始時のように、まだそこまでGPU温度が上昇していないにもかかわらず、予冷のようなファン回転数の上昇も確認できる。GPU側の消費電力を性格に測定することが難しいため、断定が難しいが、消費電力に対してGPU温度よりも優先的に回転数制御が行われているのかもしれない。

GPU温度グラフ

また、今回作成したグラフでは、室温が低く(20度)、ケースファン(120mm角×1)を用いて十分に冷却した状態と、室温が高く(27度)ケースファンを停止させた冷却不足の状態との比較も行ってみた。

そもそも冷却不足の場合はアイドル時からGPU温度が高いわけだが、その後の高負荷時でも、GPU温度、ファン回転数ともに十分に冷却できている際よりも高温、高回転であることが分かる。時間軸で見ると、ファン停止までの時間にも大きな差が出ているので、ここも快適度のポイントになるだろう。

ケースファンを減らせばアイドル時の動作音が抑えられる一方、高負荷時はGPUファンの回転数が高まり、ファン停止までの時間も延びることになる。大口径ファンや、ファン自体の数を増やすなど、アイドル時、高負荷時の動作音をバランスよく、スイートスポットを探すことが快適度向上には重要と言えるだろう。

PCゲーマーデビューに最適な1枚。

ここまで、GeForce GTX 960を搭載するZotac GeForce GTX 960 AMP Editionを用いて、パフォーマンスと高画質化機能、そしてファン停止機能の挙動を調べてみた。

繰り返しになるが、GeForce GTX 960自体、ガッツリとFPSゲームにハマっている方向けという性格ではないが、主にMMORPGやMOBA(Multiplayer online battle arena)を、時にFPSタイトルを遊びたいようなカジュアルなゲーマー向けと言える。

その中でも、FPSタイトルではやや若干不足気味なパフォーマンスを、オーバークロックで補うという性格の本製品は、同じGeForce GTX 960カードのなかでも、ちょっぴり快適なカードと言える。

特にFIRESTORMを用いた簡単オーバークロックでも、数fpsの向上が見られたので、プレイ中に「ちょっと重い」と感じた際はこれを試してみるのもよいだろう。

合わせて、今回計測したファン停止機能の挙動や、高画質化機能有効時のパフォーマンスのデータを参考に、自分の手で作り上げるゲーミングPCのチューニングにチャレンジしてほしい。