家庭やビジネスの場において、据え置きで使用されることの多いノートPCのサイズといえば15型だ。その筐体の大きさゆえに、ある程度の拡張性を確保でき、さらにフルHDクラスの高解像度液晶でも視認しやすいサイズであることが、幅広い支持を集める理由だろう。実際にマウスコンピューターでも15型ノートPCは最もラインナップが豊富で、常に売れ筋上位に食い込む定番製品となっている。今回はそんな15型ノートPCの中から、6月下旬現在、マウスコンピューターのノートPCジャンルで売れ筋1位に輝いている「MB-V700S-SH」を紹介しよう。

「m-Book V」シリーズのGPU搭載15型ノートPC「MB-V700S-SH」

コストパフォーマンスに優れたモデルからハイエンドまで、さまざまなモデルが乱立する15型というカテゴリの中で、MB-V700S-SHが人気を誇る理由はどんな点にあるのか、ハードやベンチマークから探っていきたい。

Core i7-4710MQとGTX 860Mによる高い処理能力

まずはMB-V700S-SHの基本スペックを確認しよう。本機は、インテルの第4世代Core iシリーズの最新CPU「Haswell Refresh」を搭載したモデルとなる。クアッドコアCPUであるCore i7-4710MQを採用しており、動作クロック2.5GHz(ターボ・ブースト機能利用時最大3.5GHz)で動作するため、CPUに高性能を要求するソフトでも処理速度で困ることはないだろう。GPUにはNVIDIAの新世代アーキテクチャ「Maxwell」の上位モデルとなるNVIDIA GeForce GTX 860Mを搭載している。GPU負荷に応じて、CPUに内蔵されているインテル HD グラフィックス 4600と使い分けられ、3Dグラフィックス性能と省エネを両立させることが可能だ。液晶ディスプレイにはフルHD(1920×1080)のノングレアパネルを採用。広い作業領域で多くのソフトを快適に使用できるだろう。

1920×1080のフルHD・ノングレアパネルを備え、ノートPCながらも広い作業領域で各種ソフトを利用できる

さまざまな拡張が行える、豊富なインタフェース

次に、本体のインタフェースを確認していこう。キーボードは筐体のサイズを活かしたフルキーボード仕様。右側にはテンキーを備えているため、オフィス用途やゲーム用途において操作の幅を広げてくれることだろう。液晶ディスプレイ上部には標準仕様でWebカメラを備えており、ビデオチャットや簡単な撮影もすぐに行える。またキーボードの右上には、"フライトモード"への切り替えボタンと、"Control Center"起動用のボタンを用意。Control Centerについては次ページで詳しく紹介するので、そちらを確認してほしい。タッチパッドは液晶ディスプレイサイズに合わせて横幅が広く取られており、直感的な操作が可能。マウスをつないだ際に誤動作が起こらないようOFFにすることもできるので、必要に応じて切り替えると便利だ。HDDなどのアクセスランプは、本体手前側のほか、キーボード上部にも用意されており、現在のステータスを確認しやすい。大型のノートPCらしく、本体左側面にはDVDスーパーマルチドライブも内蔵しているため、別途光学ドライブを用意する必要はない。

15型というサイズを活かし、テンキーまで搭載したフルキーボード仕様を採用。右上には本機ならではの特殊キーが2つ備えられている

16:9という画面比率にあわせて、横長になっているタッチパッド。パッドの上に見える小さな穴は内蔵マイクだ。左下にはアクセスランプも確認できる

キーボード上部にもアクセスランプを用意。HDDの動作やフライトモードなどが確認できる。ファンクションキーではWebカメラのON/OFFなどが可能

本体の左側面にはDVDスーパーマルチドライブを内蔵している。BTOカスタマイズでBDXL書き込み対応のブルーレイドライブも選択できる

本体の両側面には、多数の拡張端子が備えられている。右サイドにはSD/MMC/MSに対応したカードリーダー、USB 3.0端子×2、e-SATA/USB 3.0兼用ポート、HDMI端子、ギガビットLAN端子を搭載。外部のテレビや液晶ディスプレイへの出力も簡単に行えるほか、各種ストレージへの高速アクセスが可能だ。左サイドには、ヘッドフォン、マイク、ラインに分けられた音声入出力端子、USB 2.0端子、ケンジントンロックを備える。常時使用するマウスやヘッドセットなどは、左サイドを中心に接続するとすっきりとデバイスをまとめられるだろう。背面はあっさりとしており、VGA端子と電源コネクタのみが並ぶ。

右側面にはUSB 3.0、e-SATAやカードリーダーなど、ストレージに高速アクセスできる端子が並ぶ。またTVなどにデジタル映像を出力できるHDMI端子も備える

左側面にはUSB 2.0やケンジントンロック、音声入出力端子が備えられている。音声端子が入出力共用ではなく、しっかり3端子に分かれているのは意外にうれしい

クアッドコアCPU・Core i7-4710MQ、アッパーミドルのGPU・NVIDIA GeForce GTX 860Mを搭載しているため、ACアダプタの出力は19.5V、120Wと大きめ。そのサイズも145×74×25mmとそこそこの大きさ。ACアダプタの設置スペースはしっかり確保しておくほうがいいだろう。そのぶんバッテリーに充電できる量も大きく、5200mAhもの容量を備えており、公証で約5.4時間のバッテリー駆動が可能だ。本体重量は約2.7kgと気軽に外出先に持ち運ぶというわけにはいかないだろうが、家庭やオフィス内での移動程度ならまったく問題ない。

電源アダプタとバッテリー。高スペックな本機を動作させる分、その物理的サイズは大きめだ。ただしその分、容量も大きい

ここまで確認した限りでは、基本スペックは非常に高く、拡張に困ることもなさそうだ。このあたりのそつのなさが、万人に受け入れられる理由の一つなのだろう。次ページでは、ハードウェア内部と、各種ベンチマークを見ていこう。