それでは最後にFG2421のガンマと色域を計測してまとめに入りたい。ゲーミングディスプレイで色再現性を持ち出すのも野暮な気がしたが、EIZO製品だけに気になるところでもある。

測定にはi1 Display Proを用い、工場出荷状態のUSER1モードと、おそらくはもっともsRGBに近いであろうWebモードを測定した。Webモードはデフォルトでコントラスト拡張が「普通」になっているので「オフ」にして、輝度は80cd/平方メートル(メモリを11/100に手動調整)にまで落とした。

結果はご覧の通り、USER1はRGBがそろっているものの、やや入力と出力の差がある。Webも似たような傾向だが、G(グリーン)は比較的きれいなラインとなった。

「USER1」モードのガンマカーブ

「Web」モードのガンマカーブ

一方の色域だが、USER1はsRGBで運用するには少々厳しいものの、Webモードはほぼカバーできている。

「USER1」モードの色域

「Web」モードの色域

Mac環境(OS X Mavericks)のColorSyncで確認。軸線の薄いグレーがsRGBの色域、カラー部分がFG2421の色域。FG2421のWebモードはsRGBに割と近い。FG2421は、全体的にグリーンとイエロー方向の色域が広いようだ

販売形態はEIZOダイレクトでの直販のみとなっており、価格は64,800円。ネイティブ120Hzのモニタとしても高価だが、この描画性能と品位に比肩する製品が他にないとなれば、価格はあってないようなもの。価格に折り合いさえ付けば、購入して失望することはないだろう。

■試用機の主な仕様
製品名 FORIS FG2421
画面サイズ 23.5型
画面タイプ ノングレア(非光沢)
駆動方式 VA
解像度 1,920×1,080ドット(フルHD)
輝度 400cd/平方メートル
コントラスト比 5,000:1(コントラスト拡張有効時 15,000:1)
視野角 水平/垂直とも176度
応答速度 1ms未満(Turbo 240機能有効時、画面全体として)
最大表示色 約1,677万色(8bit対応、約10億6433万色中、10bit LUT)
映像入力 DHCP対応DVI-D、HDMI、DisplayPort
サウンド入力 ステレオミニジャック、HDMI、DisplayPort
サウンド出力 ライン出力、ヘッドホン出力
内蔵スピーカー なし
スタンド機能 チルト(下0度/上25度)、スウィーベル(左右344度)、昇降(60mm)
VESAマウント なし
本体サイズ/重量 W563.5×D200×H391×~451mm/約6.2kg
直販価格 64,800円