マウスコンピューターの「LuvBook」は、スペックやカスタマイズ性を充実させながら価格も求めやすい範囲に抑えたコストパフォーマンス重視のノートPCで、11型クラスのモバイル機から15型クラスの据え置き型まで、複数のシリーズが設けられている。

その中で「LuvBook K」シリーズは、LuvBookの名称を持つノートPCとしては最上位にあたるもので、フルHD(1920×1080)表示に対応した15.6型ディスプレイを装備し、性能面でもかなりの充実を図っている。とはいえ、これまでのほかのLuvBook同様に買い得感を重視しており、今回紹介する「LB-K600S」はCore i7、GeForce GT 750Mを搭載しながら、99,750円の販売価格を実現している。詳しい仕様と実際の性能を確かめてみよう。

フルHD表示に対応した15.6型ディスプレイを搭載した「LuvBook K」シリーズの「LB-K600S」

コンパクトだが性能へのこだわりを感じられる仕様

CPUはコードネーム"Haswell"で呼ばれる第4世代CoreプロセッサーのCore i7-4700MQ(クアッドコア、動作周波数2.40GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.40GHz)を搭載している。ほとんどの用途で十分な性能が得られるが、例えば動画の編集・エンコードなど、特にCPUパワーを要する使い方をするというユーザーは、さらに動作周波数の高いCore i7-4800MQおよび同4900MQも選択可能だ。

Core i7-4700MQを標準搭載。メモリは標準8GBで最大16GBまで増設可能

第4世代CoreプロセッサーではCPU内蔵グラフィックス機能の大幅な強化が図られており、これだけでも十分フルHDディスプレイの表示に耐える性能を有しているが、本機は加えてグラフィックスチップのGeForce GT 750Mを搭載している。また、専用のグラフィックスメモリとして2GBのGDDR5メモリを備えており、マウスコンピューターでは、グラフィックスメモリにDDR3を使用しているほかのGeForce GT 750M搭載PCよりも、3割程度高い描画性能を得られるとしている。フルHDの据え置き型ノートPCでも、最近はCPU内蔵グラフィックス機能のみという製品がむしろ主流な中、10万円以下のレンジでこれだけグラフィックスを充実させたノートPCは、どちらかといえば珍しい部類といえる。

ハイパワーなGeForceと省電力の内蔵グラフィックスを自動的に切り替えるOptimusテクノロジにも対応。設定画面からはアプリケーションによってどちらのグラフィックス機能を使用するかを明示的に指定することもできる

また、液晶ディスプレイも最近主流の光沢タイプではなく、ノングレアタイプを採用しており、背後に照明があるような場所でも、画面への映り込みが気になりにくい。確かに写真などを表示する場合の色の鮮烈さでは、光沢タイプのほうに分があるが、窓や電灯などがある場所でも設置する向きを問わず、長時間使用しても目が疲れにくいといった点では、ノングレアタイプの利点も多く、より実用性を優先した選択ということができるだろう。

15.6型のフルサイズノートといっても全体的にはすっきりしたデザインで、多機能をコンパクトにまとめている印象だ。とはいえBTOオプションとして選べるカスタマイズ項目も一通りのバリエーションがそろっており、特にSSDは比較的豊富な選択肢が用意されている。

つやありの表面の中に細かい幾何学模様が見え隠れする天板のデザイン

テンキーも備えるキーボード。Excelやゲームで役立つ

クリック感が明確で操作しやすいタッチパッド

ちょっとした離席時にディスプレイのみをオフにするボタンも装備

本体底面のカバーはドライバーを使わずレバー操作だけで取り外すことができるが、カバーを開けると2.5インチHDDのほか、mSATAスロット用のSSDモジュールを付けるスペースが用意されているのがわかる。今回のLB-K600Sは1TB HDDのみの搭載となっているモデルだが、BTOオプションではmSATAスロットに128GBまたは256GBのSSDモジュールを追加できる。さらに、HDDも2.5インチSSDに変更することが可能で、Samsung 840の120GB、インテル520の120/240/480GBのいずれかを選べるようになっている。

底面カバーを外したところ

2.5インチドライブとmSATAスロット用SSDを同時搭載可能

また、無線LAN機能もカスタマイズ可能で、標準構成では最大150MbpsのIEEE802.11b/g/nモジュールとなっているが、このほかに802.11a/b/g/n対応・最大300Mbpsの「Centrino Advanced-N 6235」、802.11a/b/g/n/acまで対応し最大867Mbpsの通信が可能な「Dual Band Wireless-AC 7260」が選択可能。ネットワークHDDに大容量のコンテンツを置いて楽しんでいるユーザーは、これらのモジュールを選択し、対応アクセスポイントを用意することで、より快適にネットワークドライブを利用することができるだろう。

そのほか、メモリは標準8GB(4GB×2)、最大16GB(8GB×2)、光学ドライブは標準がDVDスーパーマルチドライブ、オプションで書き込み対応ブルーレイディスクドライブが選択可能などとなっている。Windows 8に加えWindows 7プリインストールモデルも用意されているが、対応OSの関係で先に紹介した無線LANモジュールのうちDual Band Wireless-AC 7260はWindows 8モデルでのみ選択可能な項目となっている。