既報の通り、パナソニックは28日、モバイルノートPCの「Let'snote」シリーズの2013年秋冬モデルを発表した。14型HD+液晶を搭載した世界最軽量の大画面モバイル「LX3」シリーズや、30時間駆動を実現した「SX3」シリーズなどが登場。全モデルに第4世代インテルCoreプロセッサを搭載するなど、商品ラインナップを大幅に強化している。

同日、都内では記者発表会が行われ、関係者らが登壇したほか、プロモーションキャラクターの松田翔太さんが新製品をアピールした。

パナソニックがLet'snoteシリーズの2013年秋冬モデルを発表。14型HD+液晶を搭載した世界最軽量のLX3シリーズなど、商品ラインナップを大幅に強化した。松田翔太さんも登壇し、「Let'snote LX3」のプロモーション映像の撮影裏話などを披露

同日発表されたのは、14型ノートPCで世界最軽量をうたう新シリーズの14型「Let'snote LX3」シリーズ、および12.1型モデル「Let'snote SX3」「Let'snote NX3」シリーズ。価格はいずれもオープンで、LX3シリーズの店頭予想価格は200,000円前後から、SX3シリーズの店頭予想価格は190,000円前後から、NX3シリーズの店頭予想価格は185,000円前後となっている。スペックなどの詳細は別稿を参照してほしい。

14型モデルのLX3シリーズ、12.1型モデルのSX3、NX3シリーズが新製品として登場

新製品の注目は14型で世界最軽量のLet'snote LX3

記者発表会の冒頭では、パナソニック ITプロダクツ事業部 事業部長の原田秀昭氏が登壇し、新商品のコンセプトについて説明した。

原田氏はここ最近のPC市場の動向について、「タブレット端末の需要の伸び、Windows XPのサポート終了に伴いXPマシンをリプレースする流れ、生産性向上への取り組みが加速していること」などの要素を紹介。

これらの動向は「PCの軽さの追求、2台持ちを1台にまとめる好機、処理能力と操作性の向上への要求」であると分析し、「持ち出し可能な軽さと大画面のノートPCが求められている」と結論づけた。

登壇するパナソニックITプロダクツ事業部の原田秀昭氏(写真左)は「持ち出し可能な軽さと大画面のノートPCが求められている」と語った

そこから生まれた製品が、2013年秋冬モデルのフラッグシップとなる「Let'snote LX3」である。同商品は14型大画面で世界最軽量となる1.14kgを実現している。 Let'snoteシリーズでは、これまでも「世界最軽量」を他社製品との差別化のキーワードにしてきた。

そして、世代を重ねる毎に「長時間」「頑丈」「高性能」「洗練」といったコンセプトを加えていくことで、「お客様に、常に新しい価値を提供してきた」(原田氏)。新商品のLet'snote LX3についても、これらのコンセプトをさらに進化させているという。

同氏は、それを「14型の大画面で世界最軽量の1.14kg」「最大22時間駆動」「76cm落下、100kgfの耐圧」「第4世代CPU」「14型でもコンパクト」といったキーワードを挙げて説明した。

Let'snoteユーザーのニーズ

今回の新製品の特徴

「軽さ」「薄さ」「頑丈さ」を実現するための新技術

続いて、同社 ITプロダクツ事業部テクノロジーセンターの安政馨氏が登壇し、新商品の具体的な説明を行った。安政氏によれば「13型を超えるとモバイルしにくい」といった市場の声や、店頭販売モデルの平均質量が約1.3kgであることなどを加味して新商品の開発に活かしたとのこと。

登壇するパナソニック ITプロダクツ事業部の安政馨氏(写真左)。市場のニーズを分析し、新商品の開発に活かした

安政氏は「軽さと薄さを追求していくことは難しいことだけれど、できないことではない。でも、軽くて薄いのに頑丈である、を求めることは大変なこと」とし、開発までの苦労を語った。

Let'snote LX3は13型クラスのコンパクトボディ(サイズは幅333mm×奥行225.6mm)で、地上76cmからの落下・100kgfの加圧振動にも耐えられる頑丈設計となっている。今回、世界最軽量でも「軽さ」「薄さ」「頑丈さ」を実現するために、液晶天板構造やトップケース構造、ドライブ・ファンについて新開発の技術を採用した。

Let'snote LX3のドライブ非搭載モデルは1.14kg。14型ノートPCで世界最軽量を実現した

軽量化と頑丈さを両立するため、天板の剛性を新開発の波形リブで高めた

トップケースは樹脂とマグネシウムの2素材を組み合わせ、剛性を高める

光学ドライブはケース穴を開けて軽量化。薄型ファンも新開発した

また、長時間の駆動を実現するために、省電力に優れた第4世代のIntel Coreプロセッサを採用。Webモデルでは法人向けのCore vProプロセッサも選択できる。また、バッテリは、SXの3400mAhより150mAh多い、新開発の3550mAh容量バッテリを搭載する。

ラインナップは、ブルーレイドライブ内蔵モデル、スーパーマルチドライブ内蔵モデル、ドライブ非搭載モデルなど、スペックの違う全6モデルで展開する。

会場では実際にPCを落下させたり、モデルがPCの上に乗ったりして頑丈性能をアピールする一幕もあった

発表会では、Let'snote LX3が「デスクから解き放てる(外に持ち出せる)モバイルノート」であることを、実際にビジネスマンが空中に浮くパフォーマンスで紹介

会場にはゲストとして、インテル常務執行役員クラウドコンピューティング事業本部の平野浩介氏が招かれた。平野氏は「Let'snoteシリーズは、本気でIT投資をする企業の思いに応えられる製品。インテルは今後ともビジネス系モバイルを中心にパナソニック様と協力し、全てのレベルのユーザーに使いやすい製品を提供していきたい」と挨拶した。

登壇したインテルの平野氏(写真左)は「Let'snoteシリーズは、本気でIT投資をする企業の思いに応えられる製品」と語った

撮影で53回宙を舞った松田翔太さん「Let'snoteは地方ロケ向き」

発表会の最後には、Let'snoteのプロモーションキャラクターに採用されている、俳優の松田翔太さんが登壇し、トークセッションを行った。同社では、今回の新商品について「14型大画面で世界最軽量。ビジネスをデスクから解き放て」というキャッチで広告展開する。

会場ではLet'snote LX3のプロモーション映像、およびポスター広告が紹介された。松田翔太さんがLet'snoteを手にオフィスから飛び出しているような、印象的なポスターで、ワイヤーを使って撮影し背景をCGで合成したものだという。

ビジネスパーソンの利用者が多いLet'snoteシリーズとあり、松田翔太さんもシックなスーツ姿で登場した

ポスター撮影では、3人のスタッフが人力でワイヤーを引き松田翔太さんを宙に舞わせ、理想のポーズがとれるまで撮影が続けられたという。松田翔太さんはLet'snoteについて「軽くて持ち運びやすいので、地方ロケのときに持って行って、現地で仕事のやりとりなどを行いたいです」と魅力を語った。動画はパナソニックのWebサイトで28日より公開される。

撮影では「計53回も空を飛んだ」という松田翔太さん。「Let'snote AXの時は走り回りましたが、今回もハードな撮影でした。でも、スーパーマンになったような気分で楽しかったです」とコメント