クアッドコアの高速CPUで使い心地は上々

ICONIA TAB A700で採用されているOSはAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich)。日本エイサーは最新版のAndroid 4.1への対応(アップデート)を発表しているが、アップデートの時期は未定だ。メーカーの公式サイトをこまめにチェックしておくといいだろう。

搭載されているプロセッサは、クアッドコアのNVIDIA Tegra 3だ。動作周波数はコアの稼働状況によって異なり、シングルコアで動作している際は1.4GHz、デュアルまたはクアッドコアで動作している場合は1.3GHzとなる。

ICONIA TAB A700のホーム画面。ほとんどのアプリやゲームがキビキビと快適に動作する

1080pのHD動画を再生しても、コマ落ちや処理が遅くなることがない

負荷のかかる処理を実行していると、本体右の背面が意外と温かくなってくる。熱くて触れられない程度ではないが、少々気になった。

大容量バッテリとNVIDIA Tegra 3の省電力コアで長時間駆動を実現

NVIDIA Tegra 3には「バッテリーセイバー・コア」と呼ばれる省電力用コアが搭載されているため、バッテリ駆動時間にも有利に働く。カタログ上では、ICONIA TAB A700のバッテリ駆動時間は約11時間。これは720pの動画を再生し続けた状態での数値で、Webを巡回していると約8時間となる。やはり、常にWi-Fi接続で通信していると、電力の消費が大きい。

加えて、ICONIA TAB A700は9,800mAhという大容量バッテリを内蔵している。適切な比較ではないと思うが、スマートフォンのバッテリ容量が2,000mAh弱であることを考えると、その大容量さが分かるのではないだろうか。また、低価格タブレットのICONIA TAB A200は内蔵バッテリ容量が3,260mAhなので、実に3倍以上のバッテリ容量を誇る。

ここでは、実際のバッテリ駆動時間を調べるために、以下の条件でテストを行なった。

・ディスプレイの明るさとボリュームを約50%度に設定
・無線LANとGPSを有効化
・Bluetoothを無効化
・YouTubeの1080p動画を連続再生

充電率100%の状態からテストしたところ、7時間48分でバッテリ切れとなった。インターネット接続(Wi-Fi通信)と、プロセッサに負荷のかかる処理(フルHD動画の再生)を行なってこれだけ長く駆動すれば十分だろう。ICONIA TAB A700はバッテリ切れの心配も少ない、スタミナ十分なタブレットなのである。

平均すると45分でバッテリ容量を10%消費する計算だが、残量30%までは比較的ゆるやかに減り続け、30%を切るとバッテリ消費が早くなった。バッテリ残量に関する警告メッセージが表示されたら、早めに充電したほうがいいだろう。なお、アプリの動作状況やネットワーク状況によってバッテリ駆動時間は変化するので、あくまでも目安として考えていただきたい。

また、本体がスタンバイモードのとき(電源ボタンですぐ復帰する状態)、バッテリの減りがとても少ない。これは計測したわけではないが、スタンバイモードなら1日で2~3%くらいしかバッテリが減らない印象だ(カタログ値では約1,950時間)。バッテリが長持ち、そして充電間隔が長くなるのは嬉しいことだろう。ただ、ついつい充電を怠り、いざ使おうと思ったらバッテリ残量が少なかったというミスをやりそうなので、気をつけたいところだ。

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