まずは、スリム化についてチェックしてみよう。

「Let'snote」シリーズでは天板をフラットにせず、凹凸のあるボンネット構造を採用することで堅牢性を確保してきた。しかし、この構造だとディスプレイ部が一定の厚みになることが避けられず、それがスリム化にあたってのひとつの障害となっていた。

それに対して、本製品では新開発の工法を採用。従来の天板が均一な肉厚だったのに対し、新工法では強度を確保する役割を果たす天板の立ち上がり部のみを肉厚にすることで、よりフラットに近いボンネット形状と強度の維持を両立させた。全体としての薄型化と強度の維持を両立させた。結果、ディスプレイ部の厚さはは従来比2.7mm減の6.2mm、全体の厚さも約25.4mmと、従来の36.6mmから大幅なスリム化を達成。カバンなどへの出し入れも、よりスムーズにできるようになっている。モバイル利用を前提とした製品だけに、じつにうれしいポイントだ。

スリムになったとはいえ、ボンネット構造自体は健在。凸の立ち上がり部分だけを肉厚にすることで、強度を損なわずに薄型化に成功している

ボンネット構造を採用しながらも、ディスプレイ部の厚みは約6.2mmと極めて薄く仕上げられている

従来モデルの厚さ36.6mmに対して、「CF-SX1」は25.4mm。光学ドライブ搭載ノートPCとしてはトップクラスの薄さだ。なお、この25.4mmという厚さは、同社のいう「本体の最大専有面積部の厚み」によるもの。最厚部の比較では、従来機の41.1mmに対して「CF-SX1」は31.5mmとなる

前述のとおり、このスリム化は堅牢性を犠牲にせずに実現されたもの。満員電車でギュウギュウ詰めの状態になっても平気な「全面加圧100Kgf」や不測の事態でパソコンを取り落としててしまった際に効果を発揮する「76cm落下耐性」など、従来モデルで実現していた堅牢性はそのままだ。スリム化にあたっても、これまで「Let'snote」がこだわってきた堅牢性は維持されている。このことからも、「CF-SX1」がこれまでの同シリーズの延長線上にスリム化を求めたPCであることがわかる。

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