The Elder Scrolls V: Skyrim(グラフ42~47)

Bethesda Softworks
http://www.elderscrolls.com/

昨年末に発売開始された最新作。パッケージ版はまだ未発売だが、Steamから配信は始まっており、筆者もこれで入手した。さて、こちらもBattlefield 3同様にベンチマーク機能は持っておらず、なのでFrapsとの併用である。

さてベンチマーク環境であるが、スタート画面(Photo32)からOPTIONSを選び、

(1) 解像度を選択。(Photo33)
(2) 描画オプションはAntialias:8 Samples Anisotropic Filtering:16 Samplesを選択。更にDetailでUltraを押しておく。
(3) Advanced画面(Photo35)でFSAAにチェックを入れておく。View Distance(Photo36)はいじらない。

Photo32: スタート画面からOPTIONSを選ぶ

Photo33: 全画面モードで16:10だとこの4つしか選択肢がない。

Photo34: Detailがどの設定になっているか、が分かりにくいのがこの設定画面の欠点。

Photo35: Photo34右下にある"Advanced..."ボタンを押すとこの画面が出現する。

Photo36: こちらはデフォルトのまま。Object Detail Fadeにチェックを入れるとむしろ描画速度が上がってしまうので、チェックは外したままとする。

を行った後再びメニュー画面に戻り、PLAYで新規ゲームを開始する。ただ実はこの前にもう一つ行うべきことがある。SkyrimではデフォルトでVSyncの同期が有効になっている。これを外すために、GeForce系であればNVIDIAコントロールパネルからGlobal SettingでVSYNCをForce Off(強制的にオフ)に設定すればOKなのだが、Radeon系ではCatalyst Control Centerで同じ事を行っても駄目だった。そこで、ちょっとiniファイルに細工が必要である。

C:\Users(ユーザ名)\Documents\My Games\Skyrimの下に、

Skyrim.ini
SkyrimPrefs.ini

という2つのファイルがある。このSkyrim.iniの先頭は、

[Display]
fShadowLODMaxStartFade=1000.0
fSpecularLODMaxStartFade=2000.0
fLightLODMaxStartFade=3500.0
iShadowMapResolutionPrimary=2048
bAllowScreenshot=1
iPresentInterval=0

となっているが、これを、

[Display]
fShadowLODMaxStartFade=1000.0
fSpecularLODMaxStartFade=2000.0
fLightLODMaxStartFade=3500.0
iShadowMapResolutionPrimary=2048
bAllowScreenshot=1
iPresentInterval=0

とする。つまり[Display]セクションの最後に"iPresentInterval=0"という行を追加してやる。同様にSkyrimPrefs.iniの中を見ると、[Display]セクションは、

[Display]
iBlurDeferredShadowMask=3
fInteriorShadowDistance=3000.0000
fShadowDistance=8000.0000
  :
(途中省略)
  :
fShadowBiasScale=0.1500
iShadowMaskQuarter=4
iAdapter=0
iPresentInterval=1
iShadowFilter=3
bTransparencyMultisampling=0
bDrawShadows=1

と49行ほどの記述があるが、この最後から4行目の"iPresentInterval=1"を"iPresentInterval=0"に書き換えてやる。

ちなみに同じ名前のファイル名はSteamの配下("C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\skyrim"や"C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\skyrim\Skyrim")にも置かれているが、こちらを変更しても効果はなかった。

以上の作業が終わったらSkyrimを立ち上げなおしてベンチマーク開始である。やはりあらかじめFrapsを立ち上げておき、新規ゲームをスタートする(Photo37)。スタート後はすぐにオープニングが開始されるが、ここで"SKYRIM"という表示が消え始めたら(Photo38)F11でFrapsの記録開始。そのままオープニングが続き、馬車が止まって御者が降り始めた瞬間(Photo39)にもう一度F11を押して記録終了とした。そんなわけでBattlefield 3とは違ってユーザー操作は一切介在しない状態で、3分ほどのオープニング再生を利用してのベンチマークである。一応Frapsの変動を見ていると、城壁をくぐる前後(Photo40)が一番フレームレートが下がるので、このあたりが負荷の目安かもしれない。

Photo37: Frapsを噛ませていると、この画面で数百~千数百fpsと表示される筈で、それが60fpsそこそこだとVSyncがまだ有効になっている。

Photo38: この1~2秒後に文字が消え始めるので、そこで記録開始。

Photo39: この直前、いきなり画面がちょっと飛ぶ。また馬車が止まるともう一度画面が飛び、そこで御者が降り始める。この2回の画面ジャンプの直後に終了する感じ。

Photo40: 時間経過で言うと記録開始後110秒ほどでこのシーンとなる。

さて、結果であるがまず平均フレームレート(グラフ42)と最大/最小フレームレート(グラフ43)を見る限り、初めてRadeon HD 7970がGeForce GTX 580に追いつかない結果となった。とはいえ、Radeon HD 6960よりはやや良い性能ではあるし、絶対的なフレームレートが低い(平均フレームレートで50fps前後、最大フレームレートでも70fps前後)なので、絶対的な描画性能がどのグラフィックスカードでも足りていないという言い方も出来る。

この傾向はフレームレート変動を見てもわかる。解像度が低めの時はGeForce GTX 580がRadeon系を常に3~5fpsほど上回っているが、それでも落ち込むときは40fpsを切っている(グラフ44・45)。解像度が上がると、次第にRadeon HD 7970がGeForce GTX 580に肉薄してゆく(グラフ46・47)が、完全に追いつくには至っていないといったところか。開始~100秒目あたりまではRadeon HD 7970も健闘しているのだが、110秒以降はGeForce GTX 580がやはり有利という感じで、決定的な差はどちらもつけてはいない感じだ。