手軽・大画面・安価が揃ったお手頃タブレット

スマートフォンの中では4.3インチ液晶を搭載したモデルがかなり大型機というイメージだが、それでも漫画を1Pそのまま表示して読むには少々文字が小さくなる。小説も電子書籍ならば表示サイズを調整してそれなりに読みやすくできるものの、やはり紙媒体と同レベルの情報を1Pで表示するのは難しい。特に自炊派で画像として小説やビジネス書をのページを取り込んで表示したいユーザーにとって、スマートフォンは力不足感が強いだろう。

しかし10インチクラスとなると片手で軽々持って、電車の中で立ったまま読書というには少々大きい。そこで出てくるのが7.0インチクラスという選択肢だ。実際、手が小さな女性でもそれほどムリなく片手で持つことができた。背面に手のひらを当てるようにして持てばかなり安定する。

とはいえ、背面が光沢加工になっており、角を落としたラウンドデザインであるため片手で親指が前面に出るように持った場合、滑って落としそうな不安はある。ストラップホールなどは存在せず、手首や指にストラップを絡めて安全性を高めることはできないため、今後登場するケース類に期待したいところだ。背後からつかむように持って逆の手で操作するスタイルならばあまり不安はないかもしれない。

また、使えそうなアプリをいくつか紹介したが、実はAndroidに標準でインストールされているもの以外ほかに目立ったものは入っていない。プリインストールされているアプリを簡単にはアンインストールできないAndroidでは、これは評価ポイントだろう。

重いものや大きなものを持ち運ぶ煩わしさを感じず手軽に持ち運びたい、しかし画面はできるだけ大きくあって欲しい。モバイルデバイスに求められる矛盾した2つの要件を満たしつつ、よりローコストで入手したいという願望まで満たしてくれるのが「IdeaPad Tablet A1」だ。携帯電話にそこまで高機能は求めていないからとスマートフォン入手を見送っている人や、ちょっとタブレットに興味はあるけれどあまりお金はかけたくないと思っている人などの入門機としてもちょうどよい、扱いやすい端末となっている。

■試用機のスペック
型番 IdeaPad Tablet A1 22283DJ
OS Android 2.3.4
CPU Texas Instruments OMAP 3622 モバイルプロセッサ(1GHz)
メモリ LPDDR2 512MB
ストレージ容量 16GB
無線LAN IEEE802.11b/g/n準拠
Bluetooth あり
カメラ フロント:30万画素、バック:300万画素
センサー 加速度センサー、GPS、光センサー
バッテリ 1セルPolymerバッテリー、約7.2時間駆動
インタフェース microSDカードスロット、microUSB 2.0(スレーブ)、マイク/ヘッドホンコンボジャック
内蔵スピーカー モノラルスピーカー
本体サイズ/重量 W195×D125×H11.95mm/約400g
店頭予想価格 25,000円前後(ストレージ2GBモデルは20,000円前後)