今回のモデルチェンジでは、もうひとつ大きな変更が加えられている。液晶ディスプレイ上部の内蔵カメラだ。解像度が従来の3倍になり、最大で720pのビデオ通話が可能になっている。カメラの名称も「iSightカメラ」から「FaceTime HDカメラ」に変更されている。

液晶ディスプレイ上部に内蔵されているFaceTime HDカメラ。従来のiSightカメラよりも解像度が3倍になり、720pの高精細な映像でビデオ通話ができるようになった

内蔵カメラでビデオ通話を行うには、対応アプリケーションが必要になる。新しいMacBook Proシリーズには、ビデオ通話機能を持つ「FaceTime」と「iChat」というふたつのアプリがプリインストールされている。このうちのFaceTimeは、iPhoneやiPod touch、iPad 2などともビデオ通話できるのが特徴。

そこで、実際にFaceTimeを使ってビデオ通話にチャレンジしてみた。使い方は非常に簡単。起動画面でApple IDとパスワードを入力し、サインインするだけでいい。iTunes StoreやMobileMeのアカウントを持っているなら、ほとんどの場合、そのアカウントがそのままApple IDとして使用できる。

サインインして連絡先のリストから通話したい人を選び、その人がApple IDに使用しているメールアドレスを選択すると、相手を呼び出すことができる。頻繁に通話する相手は「よく使う項目」に登録しておくと便利だ

通話に成功すると、ウインドウのタイトルバーやコントローラが消えて映像だけが表示される。左下の小さな枠内の映像で自分が相手にどう見えているかを確認することができる。なおこの枠は、ドラッグ&ドロップで4隅のいずれかに移動することが可能

サインインすると、アドレスブックに登録している連絡先のリストが一覧表示される。その中から通話したい人を選んで、その人がApple IDに使用しているメールアドレスを選択すると、相手を呼び出すことができる。頻繁に通話する相手は「よく使う項目」に登録して、次回からワンタッチで呼び出すことが可能だ。

通話に成功すると、ウインドウのタイトルバーやコントローラが消え、自分と相手の映像だけが表示される。ちなみに映像はフルスクリーン表示することもできる。また通話中は、音声を消して映像だけを配信することも可能。あいにく、今回は相手がiPod touchを使っていたためFaceTime HDカメラの解像感をチェックできなかったが、新型MacBook Pro同士ならば720pの高精細な映像を送信できているはずだ。

FaceTimeに関しては、もともとiOSバージョンが先行してリリースされていたこともあり、インタフェース周りがiPhoneライクで非常に洗練されている。従来からあるiChatやSkypeなどと比べても、操作が分かりやすく直感的だ。ただ、その分機能もシンプルなので、現時点ではやりたいことにあわせて、これらのソフトの使い分けが必要になると感じた。