グッズに関して、全体の方向性については庵野秀明総監督にその都度相談を行うとのことだが、よほどのことがない限りは事後報告。現場では庵野総監督よりも、むしろ周囲の制作スタッフのほうがエヴァグッズについては喜んでいるそうだ。文房具を筆頭に、スタジオでも大いに活用されており、制作チームの反応が、もっともダイレクトな感想として、グッズ制作全体にフィードバックされていく。

エヴァグッズの豊富さには、もうひとつ理由がある。それはどのメーカーにも独占させていないということだ。フィギュアを一例に挙げても、TVシリーズの際には、フィギュア類に関して、当初はセガが独占的な許諾先となっていたが、それでも積極的なサブライセンスを行い、コトブキヤ、ウェーブ、ボークスといったさまざまなメーカーからそれぞれフィギュアが発売された。現在にいたっては、バンダイ、タカラトミー、タミヤ、アオシマといった大手・老舗から中小のガレージキットメーカーまで、国内のほぼ全てのフィギュア関係メーカーが参加しているといっても過言ではない。

そういったマーチャンダイジングの動きは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の公開前より、公開直後のほうが忙しかったという。メーカーの担当者自身が『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の内容をみたうえで「我も我も」という声を寄せてきてくれたのだとか。一般的に映画の商品展開は、公開後はそれほど積極的に行われないが、『新劇場版』に関しては必ず第3部が存在し、それまでの期間も盛り上がりの持続が期待される。メーカー側も長期間腰を据えて付き合ってくれるのはやはり長期展開が行われている『新劇場版』ならではの強みだという。……次ページへ続く

ボークスからリリースされたアスカとレイのフィギュア

こちらはアオシマからリリースされた2号機のエントリープラグ

大きな話題を呼んだ「ヱヴァンゲリヲン 箱根補完マップ」

過去記事で振り返る『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』 - その3

●タイアップで広がる『ヱヴァ』の世界
さらに注目したいのは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』との各種タイアップ。エヴァの舞台となる「第3新東京市」が箱根に位置するところからはじまった「箱根補完マップ」をはじめ、ローソンやロッテリアなどとのタイアップキャンペーン、そのほか、アニメ誌以外の雑誌の表紙を飾ったり、レーシングカーがエヴァで飾られたり。Blu-ray&DVDの発売を記念したタワーレコードとのキャンペーンや、富士急ハイランドに建造される「実物大エヴァ初号機」などチェックしておきたい。

・箱根町がエヴァで町おこし! 「ヱヴァンゲリヲン 箱根補完マップ」を配布

・「ヱヴァンゲリヲン 箱根補完マップ」、本日より配布開始 - 抽選配布も決定

・『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』公開記念 - Mac Fanの表紙にアスカとレイ!

・『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、「Cut」7月18日売り号で大特集!

・『ヱヴァ破』公開記念! レイとアスカが表紙を飾る「Mac Fan」、本日発売

・『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、Dolby Japanとコラボキャンペーン実施

・ロッテリア、ヱヴァンゲリヲンキャンペーン第3弾を4月22日より開始

・『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、タワーレコードにてキャンペーンを実施

・「エヴァンゲリオンレーシング」、マシンカラーリングを発表

・「実物大エヴァ初号機」を富士急ハイランドに建造! 2010年7月23日オープン