21世紀のお父さん必携のマルチメディアスイート!

統合マルチメディアスイート「CorelDigital Studio 2010」

筆者がひとつだけ、他人に誇れることがある。それは、娘が誕生して以来毎日その成長を記録するためにデジカメで写真を撮影し続けていることだ。誕生より1,600日あまり、1日1点の日もあれば100点近く撮影した日もある。加えて、デジカメに搭載されている動画撮影機能を用いて映像としてその姿を残すこともしばしば。

これらの膨大なデジタルメディアデータをどう扱うか、どう管理するかで悩んでいた筆者の目に留まったのは「Corel Digital Studio 2010」だ。データ管理/編集に加え、ムービーの作成、DVDメディアへはもちろんハイビジョン動画記録フォーマットであるAVCHDでの書き込みにも対応する。1つの共通作業領域ですべてのデータの管理をおこない、そこからスムーズに加工編集を行う。「クリエイティブなプロジェクト作成と簡単な共有のためのソフトウェアを統合したPC史上初のスイート」と謳うその実力を試してみた。コーレルのWebサイトからは体験版もダウンロードできる。

Windows 7搭載の機能「Windows Touch」

娘の写真や動画を駆使してフォトブックの作成

「Windows Touch」での使い勝手は如何に?

「Corel Digital Studio 2010」はWindows7への対応はもちろん、新たなユーザーインターフェース「Windows Touch」にも対応している。Winodws Touchを利用するにはOSにWindows 7、Windows Touchに対応するディスプレイが必要となる。今回はI-O DATA製マルチタッチ対応フルHD液晶ディスプレイ「LCD-AD221FB-T」を利用して使用感を試してしてみた。

筆者の場合は、写真素材が主なため「Corel Digital Studio 2010」を形成するコンポーネントのひとつ「PaintShop Photo Express 2010」を起動して、写真素材の「取り込み」、「閲覧」といった基本的な一連の操作をチェック。そして、デジタル時代21世紀を生きるお父さんには嬉しい"子供へのタイムカプセル"とでも申しましょうか。単に写真を閲覧するだけではなくコンテンツとして楽しめる「フォトブック」&「フォトムービー」の制作にとりかかることにした。

また、せっかく「Windows Touch」機能を試しているのだから、スチルではなくムービーで操作の様子を撮影してみた。稚拙ではあるが、実際の操作感は言葉以上に映像の方がより伝わるのではないだろうか。

ソフト起動から素材の登録、タッチによる操作を行ってみた

フォトブックの作成をタッチ操作で行う

Windows Touchは、"マウス"をつかわず"指"でコンピュータを操作する機能だが、ファイルのドラッグ&ドロップから、メディアの再生/一時停止、拡大縮小を行うズームや回転など、写真や動画などを扱う「Corel Digital Studio 2010」との親和性が高い機能だ。キーボードやマウスといったデバイスを使わずにこれら操作を行うとパソコンに別次元の機能をもたらす。キーボードやマウスを探してから、映像や画像など自分の作品に目をやるのと、直接作品に触れて操作することの違いはそれほど大きい。単純ではあるが筆者がこれら操作を行う様子を映像で見てほしい。

大きな画面で写真や動画を指で動かす感覚は、これまたいままで経験したことの無い別次元の体験。ソフトウェアを動かしているという感覚というよりもSF映画でも見かけた未来的な感覚に近いのかもしれない。「Windows Touch」による操作だが、これはコツが必要だ。筆者がもっとも「コツがいるな!」と思ったのは「ドラッグ」だ。画面を二度タッチして動かすのだが、トントンと画面をタッチするタイミングや指を動かしはじめるタイミングがシビアに感じたが、使用しているうちに"二度目にタッチした直後指を1cmほどスライドさせる"とミス無くドラッグできることが判った。何事にも習得が必要である。

操作方法が統一されているのがマル!

「Corel Digital Studio 2010」を構成するコンポーネントは、写真編集ソフトウェア「PaintShop Photo Express 2010」、ビデオ編集ソフトウェア「VideoStudio Express 2010」、DVD作成&変換ソフトウェア「MovieWriter 2010」、DVD再生ソフトウェア「WinDVD 2010」の4つ。通常だとソフトごとに操作方法が異なるのが常なのだが、コーレルはユーザーの利便性向上のために操作方法を統一、シームレスなソフトウェア間での連携はもちろん、違和感を抱くことなくすべてのソフトの機能を使うことができる。昨今のソフトウェアは機能が盛り沢山なため操作方法が複雑になりがちなのだが、シンプルな操作でユーザーを惑わせることのないナビゲーションは秀逸のひと言に尽きる。

画面上部中央に機能別のメニューが並ぶ。その一階層下のメニューは「Windows Touch」での操作を考慮して大きめのアイコンで表示されユーザーが取るべき行動が判りやすい

手軽に想い出に残るコンテンツが作成可能

単に写真の加工・編集や動画の加工・編集が行えるだけではないのが、この「Corel Digital Studio 2010」の魅力のひとつ。デジタルコンテンツとして「フォトブック」や「フォトムービー」、もちろん映像であればDVDなどへ出力することだって可能なのだ。 筆者は前述したように写真素材を数多く撮り貯めている。そんな筆者が真っ先に飛び付いたのが「フォトブック」の作成機能だ。「フォトブック」では、まずフォトブックのスタイルを選択して使用したい写真をピックアップ。その後、実際に表示されるブックのデザインを確認しながら写真に拡大・縮小やトリミングなどの微調整を加えて完成させていく。

フォトブックの作成では、6種類のテンプレートが用意されており、シチュエーションに応じたスタイルを選択することが可能

実際に作成するのは簡単のひと言。取り込んだ写真からフォトブックで使用したい写真を画面下部にドラッグ&ドロップしていくだけ

使用する写真のピックアップが終了したら、実際にフォトブック上で写真のトリミングや拡大・縮小を行う。想い出の詰め込まれた写真を一点一点入念に調整していくのが楽しくもあり歓びを感じる場面でもある

完成したフォトブックは、直接印刷することも可能。また、JPEG、PDFはもちろん最新のシルバーライトとして保存することもできる。RIAとして配布できるのは大きな魅力ではないだろうか

こちらがシルバーライトとして保存したフォトブック。キャプチャ画像は静止状態だが、実際にはページめくりなどのエフェクトがスムーズに表示され、コンテンツとしてクオリティの高さを実感できる

ご覧のように、「Corel Digital Studio 2010」を用いれば手軽にリッチインターネットコンテンツを作成できてしまう。ひと昔前であれば高いスキルやノウハウがなければ作成できなかったものが、こうも簡単に生み出すことができてしまうのだからコーレルが持つソフトウェア開発技術には目を見張らされる。加えて、ユーザーが求めている機能をさり気なく実装してくる"目の付け所"の良さは、長年ユーザー視点というものに真摯に向き合ってきた結果と言えるのではないだろうか。

写真、動画を問わず、簡単な操作で加工や編集、そしてひとつのコンテンツとして作品を創り出せる「Corel Digital Studio 2010」。筆者の想像を遙かに超え、写真&ビデオを撮影する楽しみ、記録した映像を観る楽しみ、思い思いに素材を加工して作品を生み出す楽しみ、できあがった作品を公開する楽しみ、といった様々な"楽しみ"を与えてくれるソフトウェアとしての完成度を秘めていた。冒頭のキャッチコピーにも書いたが、「21世紀のお父さん必携」というのは大げさではない。「Corel Digital Studio 2010」によって得られるものは、某クレジットカードの謳い文句ではないが、まさに「プライスレス」なもの。価格もBOX通常版13,440円(税込)とお手頃なので、普段からデジカメ&ビデオカメラで撮影している方にはオススメの1本と言えるだろう。

左の元写真から、右のようにフレームやエフェクトをかけた作品が簡単に作成可能

動画の編集も難しい操作ひとつなく、直感的に行えるのは「Corel Digital Studio 2010」ならではの魅力と言える

フォトムービーだって思いのまま。「Corel Digital Studio 2010」のプ ライスレスな魅力に興味惹かれた方は、今なら公式HPより無料体験版をダウンロードしてみては?