「Drive Genius 2」

アイギークは1日、ディスクの管理やメンテナンスが可能なMac OS X用ユーティリティ「Drive Genius 2」を発表した。アイギークのオンラインショップでは8月1日、店頭では8月8日発売予定。価格はレギュラー版が1万2,880円、ITライセンス版が2万9,400円、旧バージョンからのアップグレード版が7,560円。半年以内に旧バージョンを購入したユーザーに対しては、アップグレードを無償で行う。

必要システム構成は、1.0GHz以上のプロセッサ(G4、G5、Intel)、256MB RAM、Mac OS X 10.4.9以上、DVDドライブ。

米Prosoft EngineeringのGordon Bell(ゴードン ベル)氏

製品説明会ではまず、「Drive Genius 2」を開発した米Prosoft Engineering ゼネラルマネージャー Gordon Bell(ゴードン ベル)氏が、会社概要と日本市場に向けた戦略を説明した。1985年に設立したProsoft Engineeringは、2008年1月のMacworld Expo 2008で「Drive Genius 2」を発表。現在、全米のApple Storeで最も売れているディスクユーティリティソフトとなっている。アップルとの関係も強く、ジーニアスバーのプロケアメンバー用ユーティリティとして、「Drive Genius 2」を公式採用していることを紹介した。

アイギークとは、日米両エリアにおいてマーケティング・販売で協力。日本市場はアジアの中でもトップの市場と位置付けし、日本での販売を開始したとのことだ。

「Drive Genius 2」がMac OS X用で最も売れているディスクユーティリティであると紹介

アイギーク社長 David L.Smith(デビッド L. スミス)氏

続いて、アイギーク 社長 David L.Smith(デビッド L. スミス)氏が新製品を紹介。アイギークでは、ディスクユーティリティのソリューションとして今回発売する「Drive Genius 2」のほか、データの復元を行う「Data Rescue Ⅱ」、バックアップソフト「Indelible Ⅱ」を提供している。この主力3製品でディスクユーティリティのニーズをすべて網羅しているのだ。

「Drive Genius 2」「Data Rescue Ⅱ」は、Prosoft Engineeringが開発し、アイギークが日本向けにローカライズ。「Indelible Ⅱ」はアイギークが開発し、アメリカではProsoft Engineeringが「Data Backup 2」として販売している。主な機能は、「Drive Genius 2」がディスク修復 / パーティション設定 / クローン作成 / 完全抹消 / デフラグ/テスト・診断、「Data Rescue Ⅱ」がデータ復元 / クローン作成、「Indelible Ⅱ」がバックアップ / クローン作成だ。

アイギークの主力製品について、それぞれが搭載している機能の差を紹介

「Drive Genius 2」のディスク修復、「Data Rescue Ⅱ」のデータ復元は、機能が違う。ディスク修復は、ドライブがマウントできなくなったり、読み取れなくなったりした場合、ディスクを稼動できる状態にするというもの。一方のデータ復元は、できるかぎりデータを元の状態に戻すというもの。バックアップを取っているのであれば、「Drive Genius 2」でディスクを使える状態に戻して復元したほうがいい。バックアップがないのであれば、「Data Rescue Ⅱ」でできるだけ多くのデータをバックアップして、元に近い状態に戻すことになる。

「Data Rescue Ⅱ」のデータ修復は完璧に元の状態に戻るとは限らない。アイギークによると、基本はバックアップを取ってほしいということだ。

クローン作成とバックアップも機能は違う。クローン作成では、ブロックごとに完全コピーを行う。そのため、スケジュールや圧縮、バージョン付きバックアップなど単なるコピーでは対応できないことは行えない。しかも、起動ディスクのコピーも不可だ。容量も同じものを用意する必要がある。動作不良など問題のあるディスクからのコピー、インストールのための使用を推奨しているのである。バックアップを作成する場合は「Indelible Ⅱ」を推奨している。

アイギーク 代表 内田あゆみ氏

最後にアイギーク 代表 内田あゆみ氏が、新製品である「Drive Genius 2」の機能を詳細に説明した。「Drive Genius 2」は、ディスク修復、再パーティション設定、デフラグなど、主要ディスクユーティリティソフトの必須ツールをすべて包括。他社から発売されている同程度の価格のユーティリティよりも機能が充実しているため、Mac OS X用ディスクユーティリティ製品では、業界標準となっている。直感的に操作できる新しいユーザーインタフェース、パフォーマンスの向上、Mac OS X Leopardに完全対応。Leopardがブート可能なDVDも用意している。

たとえば、再パーティション設定では、初期化しなくても、パーティションのリサイズ、追加・削除、移動が行える。ディスク修復では、ディスクに問題がないかをチェックする“診断"、現存のカタログを修復する“修復"、新規カタログの作成とファイルの復元を行う“再構築"の機能を持つ。完全消去は、米国国防総省認定のデータ消去方式を採用し、ディスク全体の消去のほか、フリースペースのみの消去も可能だ。さらには、ベンチマークを使って、パフォーマンスが悪くなる原因を探ることもできる。

データを消去しているところのデモ。その様子をアニメーションで表現

コピーのデモ。アニメーションを見れば、コピーしていることが分かる