ODF Allianceは17日、米国の調査会社Burton Groupが発表したレポートに対する反論を発表した。大組織ではMicrosoftが推進するOOXMLが適当と結論づけたレポートに対し、ODFを推進する立場からコメントしている。

「What’s Up, .DOC? ODF, OOXML, and the Revolutionary Implications of XML in Productivity Applications」と題されたBurton Groupのレポートでは、ODFは技術的な理由から採用されているというより、オフィススイート分野で圧倒的勢力を持つMicrosoftへの対抗手段、という論旨を展開。OOXMLが今後市場シェアを拡大し、結果としてODFを支持するソフトウェアベンダーが脅威に晒されるだろうとの予測も行っている。

その主張に対しODF Allianceは、「Open Document Format Alliance Response to the Burton Group's Report」を公開。その文書では、480以上の団体と53カ国に採用されたODFの実績を引き合いに出したうえ、Burton Groupのレポートには論理的欠陥があるとして、18カ所について具体例を挙げつつ反論を展開している。

特に8番目の「ODFの提案が承認されたのはOpenOffice.orgあってこそであり、その背後にあるSunの存在が大きい」との記述に対しては、完全に誤りであると断定。ODF 1.0は600を超えるメンバーで構成されるOASISが権利を保有し、Sunはメンバーの1社に過ぎないと反論した。MicrosoftがOASISのメンバーであることについても触れられている。

Burton Groupのレポートは、同社のWebサイトから無償でダウンロードできる (要メンバー登録)。ODF Allianceの文書も、同団体のWebサイトから入手可能。