半球型の本体が印象的だったiMac G4以降、iMacのボディカラーには一貫して白が採用されてきた。今度のiMacは、5年以上続いたその伝統を捨て、ボディーの素材にはアルミニウムと黒いプラスチックを採用、落ち着いた雰囲気に様変わり。リンゴマークもグレーから黒に変わり、なにやらオトナの印象。これまでのiMacから思いつくキーワードがポップ / 親近感だとすれば、新しいiMacは重厚 / 高級感だ。

新iMacの登場は、今後のApple製品の傾向を論じるうえで重要な判断材料になる。Mac ProにMacBook Pro、そしてMac miniと、MacBookを除くすべてのMacintoshコンピュータがシルバーや黒を多用するデザインを採用したということは、他の製品も同じ路線を歩む可能性が高いと考えられるからだ。先日発売されたiPhoneからも、この考えの妥当性は裏付けられるはず。ひょっとするとひょっとして、2年ほど大きな変更がないiPodも、"銀黒化"される可能性があるのだ(初代から裏側はシルバーだが)。

外観の変化ほど大規模ではないが、着実に向上したパフォーマンスも見逃せない。先にリリースされたMacBook Pro同様に、ベースのプラットフォームがSanta Rosa世代に移行、FSBが800MHzにアップされ全体のパフォーマンス向上に貢献している。4GB搭載しても3GBまでしか認識されない、というメモリの問題も解決された。

大胆に変更されたキーボードも特筆すべき。MacBookライクなキータッチは、賛否両論かもしれないが、iMac本体近くに置いたときの見栄えのよさは抜群。今回のレビューには間に合わなかったが、あわせてデザインが一新されたワイヤレスキーボードも気になるところだ。

ところで、現在のiMacには、BootCampや仮想化ソフトを利用した"Windows PC"としての一面もある。バンドルされたOSやAV関連機能の違いがあるため、一律に比較することは難しいが、20型ワイド液晶を搭載した国内メーカー製Windows PCの相場が20万円台半ばという事実を重ねると、新iMac 20インチモデルの159,800円(Appleストア価格)という価格がかなりのバリューを有していることは確実。高級な雰囲気を醸し出している新iMacだが、実はコストパフォーマンスの高いお買い得モデルだともいえる。

このように大胆に変貌した新iMac。Leopardのリリースを数カ月後に控えているため、熱心なユーザはシステムのバージョンアップを横睨みで使うことになるが、"欲しいと思ったそのときが買い時"といわれるMacのこと、早めに購入したなりの喜びもあるはず。まずは近くのショップへ出向き、その雰囲気を体感してほしい。

Mighty Mouseは若干の仕様変更。サイドボタンがグレー(奥)から白(手前)に変更されている

新しいApple Keyboardと並べた新iMacは、かなりオトナっぽい感じ。ワイヤレスキーボードも気になるが……