図面管理システムおすすめ3選比較!選び方のポイントも解説

図面管理(EDM)システム

製造業で製品をつくるために必要となる図面は、扱う製品数が多くなればなるほど大量になるため、きちんとした管理が必要です。管理が行き届かずに、次のような経験をした人もいるのではないでしょうか。

「最新の図面がどれかわからない」
「同じ図面を作成してしまった」
「以前作成した図面を探しても見つからない」

このような課題に対応し、効率的に管理できる仕組みが「図面管理システム」です。図面管理システムを導入するとどのようなメリットがあるのか、また、図面管理システムを選ぶときはどういった点を見ればよいのか、詳しく解説します。

図面管理システムとは

図面管理システムとは、建築業や製造業において必須である建築・設計図面を電子データで管理するシステムです。今まで紙ベースで管理していた図面も、データ化して管理できます。

図面管理システムには、「一元管理」「関連資料の紐づけ」「検索」「セキュリティ」など機能が備わっています。これらの機能を利用することで図面を効率よく管理・共有し、また必要な図面をいつでも見つけることができます。

図面管理システム導入のメリット3つ

1、情報の一元管理が可能

社内で散在していた図面を一元管理し、情報の共有ができるようになります。図面がどこにいったか、と探す必要もありません。紙ベースで保管する場合と違い、場所をとらないので省スペースで管理でき、ペーパーレス化によるコスト削減も期待できます。

2、情報資産の有効活用

一元管理した図面を、新たな施策を考えるための資料として活用できます。図面の共有がされていない属人的な状況が解消され、共有された図面を情報資産として扱えるようになります。この情報資産をもとに新たな施策を考案することができるため、売上向上にも繋がります。

3、必要な情報が見つけやすい

図面管理システムに備わっている検索機能を利用すれば、必要な情報をすぐに見つけることができます。検索機能はキーワードや製品の分類、履歴など複数の条件から多角的に検索が可能です。目的の図面を探す時間を一気に削減できます。

図面管理システム導入のデメリット2つ

1、導入や運用にコストがかかる

システムを導入するためには、少なからず費用がかかります。また、ITリテラシーが高い人材が必要な上、システムを維持するための費用も発生します。システムを導入する際には、これらに対する費用対効果の考慮が必要です。

2、セキュリティ対策が必須

図面は企業にとって非常に重要であり、情報漏洩すると大きな影響が出てしまいます。そのため、セキュリティ対策は必須です。インターネット外部からの攻撃以外にも、社内からの持ち出しがないよう、閲覧権限の設定や画面キャプチャの禁止など、内部に対する対策も行う必要があります。

図面管理システムの比較3選

図面ファイルを一元管理して効率化「ECAD Findia」
株式会社ECADソリューションズ

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージソフト
  • 価格:別途お問い合わせ

「ECAD Findia」は、ECADシリーズ製品で作成された図面ファイルを一元管理するソリューションです。 ECADシリーズのソフトウェアが入っていない環境でもインストール可能 なため、普段設計を行わない営業部門や製造部門にも図面情報の共有が行えます。

図面は保管だけでなく、チェックイン/チェックアウトなどのコマンドによりライフサイクル管理、バージョン管理も行えます。この機能により、常に最新バージョンがどれかを特定でき、 改訂ミスを防止できます

図面検索も豊富な条件で指定できる上に、サムネイル表示も可能。必要な図面を迅速に見つけることができます。


業務に合わせたデータ管理で設計者の負担を削減「Vault」
オートデスク株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージソフト
  • 価格:別途お問い合わせ

「Vault」は、オートデスク社が開発した製品データ管理用ソフトウェアです。設計データの管理だけでなく、 コラボレーションや製品開発プロセスの効率化を実現する機能も備えています。

オートデスク社が提供する設計ツールと直接統合でき、使い慣れたインターフェースでデータを管理できます。設計のコピーによるデータの再利用や設計の自動化、複数のメンバーでの同時アクセスによる コンカレント設計も可能です。

さらに、データアクセス権限により必要なデータのみ外部関係者とファイル共有する機能やレポート作成機能など、 情報共有をしやすくする機能が満載です。


さまざまな文書を一元管理「楽々Document Plus」
住友電工情報システム株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:50名以上
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージソフト
  • 価格:別途お問い合わせ

「楽々Document Plus」は、一般のオフィス文書だけでなくISO文書、e-文書法など、多様な用途で利用できる文書管理システムです。図面管理にも対応しており、優れた検索機能やファイル管理を利用できます。

CAD図面であっても高速全文検索が可能な上、 専用のCADソフトがなくともサムネイルと高速ビューワを利用して図面を表示できます 。また、ファイルは図面だけでなく仕様書などの図面以外のドキュメントといった 関連する複数のファイルもリンク付けによりまとめて管理できます

セキュリティも印刷制御やダウンロード制御、アクセスログ管理も装備しており、情報漏洩対策機能も備えています

図面管理システムを選ぶ時のポイント4つ

1、導入目的に一致するか

図面管理システムを導入する前に、現時点の課題と改善点を洗い出し、導入目的を定める必要があります。「システムを導入すればなんとかなる」とシステムの導入が目的となってしまっては、本来改善したい課題も改善できないケースが発生しかねません。

図面管理システムも多様であり、それぞれ機能も異なります。そのため、まず導入目的や必要な機能を明確にし、それに一致するシステムを選ぶようにしましょう。

2、検索機能が役立つか

大量の図面から目的のものをすぐに見つけるためには、優れた検索機能が必須です。そのため、検索機能が役立つか確認しましょう。

たとえば、よく使う検索条件やキーワードで検索が可能か、検索結果では目的のものだとすぐに判断できるサムネイル画像情報が表示されるかなど、検索時の操作性や検索効率、検索精度を確認しておくとよいでしょう。

3、操作性はじゅうぶんか

目的の図面を探す時間を省くために導入したものの、実際にシステムを使ってみると扱いづらいために時間がかかってしまうのでは意味がありません。また、ITリテラシーが低く、PCに不慣れな人であっても扱いやすいシステムでないと、使い方を覚えるまでに時間がかかります。

可能な限り操作性がよいシステムを選びたいものです。無料で利用できるトライアル版があれば活用して、操作性を確認しましょう。

4、セキュリティ対策は万全か

デメリットにも紹介した通り、セキュリティ対策が必須であるため、図面管理システムにどこまでセキュリティ対策が備わっているか確認が必要です。

インターネット通信を必要とするのであれば、SSL通信のような通信の暗号化はもちろん、外部からの攻撃への対策が標準で備わっている場合が多いです。ほかにも、アクセス権限の設定有無など、内部からのセキュリティ対策機能が備わっているか、確認しましょう。

図面管理システムを導入して効率よく図面ファイルを管理しよう

今回は図面管理システムをご紹介しました。図面管理システムを導入することで、企業内で大量に存在する図面を集約・管理でき、以下のようなメリットが得られます。

  • 情報の一元管理が可能
  • 情報資産の有効活用
  • 必要な情報が見つけやすい

図面管理システムは大変便利ですが、導入にはコストがかかり、また多機能で複雑なものもあります。システムを選択する際には、以下の点に注目しましょう。

  • 導入目的に一致するか
  • 検索機能が役立つか
  • 操作性はじゅうぶんか
  • セキュリティ対策は万全か

これらのポイントを確認したい場合は、資料請求などを行ってみてはいかがでしょうか。システムを詳しく確認でき、導入目的に一致するか見定めるのに役立ちます。

タイトルとURLをコピーしました