無料のリモートデスクトップソフト4選!メリット・デメリット・向いている企業を解説

リモートアクセス

無料のリモートデスクトップソフトは、手軽にテレワークを実現できるツールです。この記事では、おすすめのリモートデスクトップソフト(フリーソフト)を紹介。そのメリット・デメリットとリモートデスクトップソフトの利用に向いている企業の特徴について解説します。

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フリーのリモートデスクトップソフト4選

リモートデスクトップソフトの中から、おすすめのフリーソフトを4本紹介します。

1、Brynhildr(ブリュンヒルデ)

無料で利用できるWindows用のリモートデスクトップソフト。操作画面の転送、音声伝送や暗号化通信、マルチモニターなどの機能があり、ひと通りの仕事はこなせます。iOSからの接続にも対応しているので、iPadやiPhoneからWindowsマシンの遠隔操作も可能です。

2、MBC Remote Desktop

「MBC Remote Desktop」は。接続情報の管理ができ、複数マシンへの接続・操作がしやすいフリーソフトです。画面左側のツリー表示で接続マシンの情報が表示され、簡単に接続できます。接続画面はタブで切り替えられるようになっているので、複数のマシンに接続し、同時並行で作業を進めるという使い方も可能です。複数マシンを操作して作業をすることが多い場合には、特におすすめです。

3、AnyDesk

社内マシンと社外マシンの両方で実行形式のファイルを起動して利用するフリーソフト「AnyDesk」。社外マシン側で「AnyDesk アドレス」を入力するだけで、リモートデスクトップの機能が使えるようになります。チャットやファイルの転送などの機能を備え、テレワークを支援します。

4、TeamViewer

個人利用の場合無料で使えるリモートデスクトップソフト。有料版を使うとセキュリティ面を強化できる機能が使えるようになります。スマートフォンやタブレットにも対応しているので、社内のパソコンをモバイル端末で利用する、といった使い方も可能です。

フリーのリモートデスクトップソフトが向いている企業

フリーのリモートデスクトップソフトが向いている企業の特徴について解説します。

1、急きょテレワークが必要になった企業(一時的な利用)

セキュリティ面のことを考えると、本来なら本格的なテレワーク環境を構築すべきです。しかし急きょテレワークが必要となった場合は、一時的にフリーのリモートデスクトップを使うということも選択肢のひとつです。フリーのリモートデスクトップソフトを利用すれば、手軽で費用も掛からずテレワークの環境構築が可能です。

リモートデスクトップは、VPN環境がなくてもリモートから会社マシンが利用できます。リモートアクセス側は、個人所有のBYOD(Bring Your Own Device)端末も使えるため、改めてハードウェアを用意する必要もありません。

2、社員のITリテラシーが高いIT系企業

リモートデスクトップは、セキュリティ設定を個別で行わなくてはなりません。特にフリーソフトのリモートデスクトップソフトは、セキュリティの一元管理機能などもないため、利用者個人にITリテラシーの高さが求められます。

そのため、社員のITリテラシーが高いIT系企業なら、フリーソフトのリモートデスクトップソフトの利用に向いていると言えます。

無料のリモートデスクトップソフトの注意点3つ

無料のリモートデスクトップソフトを利用する場合は、フリーソフト特有の注意点があります。どのような注意点があるかを確認し、ソフト選びの参考にしてください。

1、サポートが不十分な場合あり

一般的に、フリーソフトは作者が個人的にサポートをするのみです。動作に不具合があった場合も、会社のような対応は期待できません。無料のリモートデスクトップソフトを会社で利用する場合は、現状リリースされているバージョンの動作確認をしっかりとして、業務利用に問題がないかどうかを確認しましょう。

2、アップデートが止まることも

フリーソフトは、ずっとアップデートされるとは限りません。作者がアップデートを辞めてしまえば、その時のバージョンを使い続けるしかありません。どのソフトを使うか検討する際は、アップデートが続いているかどうかを確認しましょう。

3、セキュリティ性が低い場合がある

フリーソフトのリモートデスクトップソフトは、セキュリティ面で弱い場合があります。無料版と有料版が用意されている場合は、有料版の方にセキュリティを高める機能が用意されていることも多々あります。

セキュリティ面で不安がある場合は、会社側・利用者側でどのような対策が必要かを確認しましょう。リモートデスクトップ導入時に検討するべきセキュリティ対策としては、以下が挙げられます。

  • 接続元IPアドレスの制限
  • VPN接続のみ許可
  • ログイン試行回数の制限
  • イベントログの常時監視
  • 二段階認証や多要素認証の導入

現状で可能なセキュリティ対策は行った上で、リモートデスクトップを導入しましょう。

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リモートアクセスツールとリモートデスクトップのどちらを選ぶべき?

リモートアクセスツールとリモートデスクトップの大きな違いは、社内ネットワークへ接続するかどうかです。

リモートアクセスツールは社内ネットワークに接続し、直接社内システムにアクセスしてシステムやファイル等を操作します。VPN回線を利用して仮想のプライベート回線を利用するため、高い水準のセキュリティが実現できます。

リモートデスクトップは、リモートアクセスツールの一種です。リモートアクセスツールを使う場合は、ネットワーク越しに社内のシステムやファイルを直接操作します。

一方リモートデスクトップは、システムやファイルの操作はあくまでも社内にあるマシン内で行います。クライアント端末には、操作結果の画面イメージを転送するだけなので、クライアント側に機密データを保存しません。

このような違いを踏まえ、リモートアクセスが向いているケースと、リモートデスクトップが向いているケースを紹介します。

1、リモートアクセスが向いているケース

リモートアクセスが向いているケースは、主に以下の2パターンです。

  • 高いセキュリティレベルが必要
  • 社員に統一のセキュリティ対応が必要

高いセキュリティレベルを必要とする場合は、VPN(Virtual Private Network)環境を構築するリモートアクセスの方が向いています。VPNとは、仮想のプライベートネットワークを構築するネットワーク技術です。

VPNでは、社外の端末から社内へ通信できる専用のネットワークを構築しインターネットとは分離された仮想空間を構築します。仮想空間には認証されないと接続できません。VPN内では通信も暗号化されているためデータを盗聴されるリスクも軽減されます。

また、リモートデスクトップは、利用者自身がセキュリティ対応をしなければなりません。社員がITリテラシーに弱い場合は、リモートアクセスで全社統一のセキュリティ対応をすることをおすすめします。

2、リモートデスクトップが向いているケース

リモートデスクトップが向いているケースは、主に以下の2ケースです。

  • コストをかけずにテレワーク環境を用意したい
  • 社外のパソコンにデータやファイルを残したくない

リモートアクセスツールを使うには、VPN環境を整えてリモートアクセス用のサーバーを用意しなければならず、導入コストがかかります。リモートデスクトップはVPN環境がなくても社内ネットワーク内のパソコンを操作できるため、導入コストはリモートアクセスツールを導入するよりも少額です。

また、リモートデスクトップは、社内のパソコンを遠隔操作して、その結果を画面イメージでクライアント側に転送します。クライアント端末にはデータやファイルは残らないため、機密データの持ち出しリスクを回避できます。

有料のリモートデスクトップソフトも検討しよう

無料版またはフリーソフトのリモートデスクトップソフトは、手軽にテレワークを可能とする便利なツールです。しかし、フリーソフトはサポート面・セキュリティ面で不安があります。

フリーソフトの気になる点をカバーするには、有料のリモートデスクトップソフトの導入も解決方法のひとつです。リモートデスクトップソフトを導入する際は、無料版・有料版も含めて検討しましょう。

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