無料で利用できるCRMにはどのようなものがあるのでしょうか。この記事では無料のおすすめCRMや無料のCRMの選び方、CRMを導入するメリットなど紹介します。CRMの導入を検討している企業の方はぜひ参考にしてみてください。
CRMとは?
CRMとは「カスタマーリレーションシップマネジメント」の略で、顧客関係管理という意味を持つ言葉です。
CRMは顧客に対して適切な対応を行うことで良好な関係を構築、維持し、利益を増やすマネジメント手法や、そのためのITツールのことを指します。
近年はITシステムが発達したことにより、CRMで顧客情報をデータベース化し、分析、可視化することで、戦略を立案することができるようになりました。
CRMの無料と有料の違い
CRMツールには無料で提供されているものと有料で提供されているものがあります。
また、同じCRMでも有料版と無料版に分かれているものもあり、その場合は無料版は機能の一部が制限されているケースが多くなっています。
CRMの機能を存分に活かすにはやはり有料版を使用するのがおすすめですが、企業によってはいきなりコストをかけるのが難しいということもあるでしょう。そういった場合には、まず無料版のCRMを試してみて、効果が得られそうだなということを実感できたら有料版に移行するというも一つの手でしょう。
無料のおすすめCRM8選
無料のCRMのなかにもさまざまな種類のCRMがあります。初めて導入する場合には、どれを選べばいいかわからないということもあるでしょう。そこで、ここからは無料CRMのおすすめ8選をご紹介します。
おすすめ1:HubSpot
HubSpotは完全無料で利用できるCRMです。
中小企業向けのCRMで、多くのCRMは有料と無料があるなかでHubSpotは完全無料で利用することができます。CRMに必要なリードや顧客情報の管理、コミュニケーションの追跡といった機能を備えています。
セットアップも簡単で、すぐに利用を開始することができるため、気軽に試してみたいという企業にもおすすめです。
おすすめ2:Zoho CRM
Zoho CRMは充実した機能を利用できるCRMです。
CRMからSFA、マルチチャネルコミュニケーション機能や分析機能などの豊富な機能を提供しており、日本語を含む25言語をサポートしています。
また、料金プランはスタンダードからアルティメットまでの4つに分かれていますが、3ユーザーまでなら無料プランが利用でき、さらに期間無制限となっているのがポイントです。
おすすめ3:SugarCRM
SugarCRMはアメリカ生まれのオープンソースのCRMです。
無料版と有料版があるCRMで、SFA(営業支援システム)の機能も搭載しています。無料版ではSFAの一部の機能は使えませんが、CRMとしてはほぼ全ての機能が有料版と同じように利用できるため、全世界で多くの利用実績があります。
ただし無料版は日本語には対応していないため、英語が扱える社員がいない場合は使うのに苦戦するかもしれません。
おすすめ4:F-revoCRM
F-revoCRMはソースコードをダウンロードすることで無料で利用できるCRMです。
オープンソースのCRMとなっているため、ユーザーに合わせて柔軟にカスタマイズできる点が特徴です。ライセンス無料となっているため、ソースコードをダウンロードし、セットアップすれば無料で利用することができます。
ただし、サポートに頼んでセットアップしてもらう場合は費用がかかります。
おすすめ5:Fullfree
Fullfreeは完全無料で利用できるCRMのデスクトップアプリケーションです。
日本国内でのダウンロード数はトップクラスのアプリで、個人事業主から企業までさまざまなユーザーが利用しています。アプリなので多くのパソコンで利用しても操作性が高いという特徴があります。
顧客から電話がかかってくるとパソコン画面上に顧客情報の一覧を表示するため、スムーズな顧客対応が可能といえるでしょう。
おすすめ6:SuiteCRM
SuiteCRMはデータ連携やカスタマイズ可能なオープンソースのCRMです。
全ての機能をオープンソースで公開しており、CRMやSFAの機能を中心にマーケティングや帳票、グループウェアなどさまざまな機能が標準機能として搭載されています。
さらにユーザーのニーズに合わせたデータ連携やカスタマイズ機能も利用できるため、希望に合わせてカスタマイズすることで強力なツールとして利用できるでしょう。
おすすめ7:CiviCRM
CiviCRMは主に名簿管理として利用できるオープンソースのCRMです。
シンプルに名簿管理として利用するのに最適なCRMで、非営利団体用に開発されたものです。そのため、顧客の名簿を管理できればCRMとしての複雑な機能は必要ないという企業におすすめです。
また、オープンソースとなっているため、スキルがあれば自由にカスタマイズすることができます。
おすすめ8:VtigerCRM
VtigerCRMは海外取引を行う企業におすすめのCRMです。
世界の多くのユーザーに利用されているCRMで、10カ国語以上の言語に対応しているため海外取引を行っているグローバル企業におすすめです。
また、VtigerCRMは柔軟なカスタマイズができる点も特徴です。ユーザーの希望に合わせてカスタマイズすることで、社内でも定着しやすくなるでしょう。
無料のCRMの選び方4つ
無料で使えるCRMを導入する場合、どのような基準で選べばよいのでしょうか。ここでは無料のCRMの選び方4つをご紹介します。
選び方1:目的を決める
無料のCRMを選ぶ場合は、まずは利用する目的を設定しましょう。
無料のCRMは機能が制限されているものや、使いやすくするためにはカスタマイズが必要なオープンソースとなっているものも多いです。また、限られた機能のみで利用していても、目的を果たせないまま中途半端な状態になる可能性があります。
そのため、先に目的を決め、目的を果たせるCRMを選ぶようにしましょう。
選び方2:サポート体制
無料のCRMを選ぶ場合は、サポート体制が充実しているかどうかを確認しましょう。
CRMをはじめて利用する企業の場合、うまく社内で定着させることができるか不安なケースも多いでしょう。また、トラブルが発生した場合に迅速な解決を行うためにも、サポート体制が整ったベンダーを選ぶのがおすすめです。
選び方3:日本語に対応しているか
無料のCRMを選ぶ場合は、日本語に対応しているものを選びましょう。
無料のCRMは海外製のものも多いため、日本語マニュアルは備わっているかどうかは必ず確認するようにしましょう。どんなに高機能のCRMでも、英語表記のみのCRMは英語が公用語の企業や英語スキルの高い担当者がいるケースを除いておすすめはできません。
選び方4:機能で選ぶ
無料のCRMを選ぶ場合は、必要な機能があるかどうかで選びましょう。
CRMの中には無料でもさまざまな機能が搭載されたものがあります。しかし大切なのは自社が必要としている機能が揃っていることです。
また、不要な機能が多すぎても使いづらいだけになるため、自社に合ったCRMを選ぶようにしましょう。
CRMを導入するメリット
CRMを導入することで、顧客情報をデータベースに蓄積し、分析することができます。
CRMは顧客管理を基本としているツールなので、他のメンバーとリアルタイムの顧客情報を共有することができます。そのため、担当の営業が不在の場合でも他のメンバーで対応することが可能になります。
また、蓄えた顧客情報を分析し、マーケティングに活用することも可能になります。
CRMを導入してみよう
CRMは顧客情報を管理し、顧客との良好な関係を構築・維持することでユーザーや会社の利益につなげることができます。CRMを利用すれば、これまで営業担当者しか知らなかった顧客の情報を社内で共有することも可能です。
ぜひこの記事でご紹介したおすすめCRMやCRMの選び方を参考に、CRMを導入してみてはいかがでしょうか。
また、より多機能なものを使いたい場合や、高いセキュリティ性を求める場合には有料版のCRM使うことをおすすめします。自社にとってどちらがよいか見極めて、自社に適した方を導入してみてください。