CRMの導入を検討しているものの、本当に必要性があるのかいまいちわからないと思っている企業の方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事ではCRM導入の必要性、さらにCRM導入のコツをご紹介します。導入を迷っている場合には、ぜひ参考にしてみてください。
CRMとはなにか?
CRMとは顧客関係管理を行うことができるシステムです。
CRMは「Customer Relationship Management」を略した言葉で、顧客に適切な対応を行うことで良好な関係を構築・維持し、利益を最大化することを目的として使われます。
元々はマネジメント手法を意味する言葉で、ビジネスの要素の中でも顧客との友好な関係を築くことを重視した手法となっています。
CRM導入の必要性4つ
近年は多くの企業が顧客情報を可視化するためにCRMを導入していますが、CRMを導入する必要性とは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
ここではCRM導入の必要性4つをご紹介します。
必要性1:マーケティング
CRMでは見込み顧客や既存顧客、さらに優良顧客といったそれぞれのターゲットに対して情報の蓄積と分析を行うことができます。そのため、自社独自のビジネス成功の法則を可視化したり、適切なマーケティングを行うことが可能になります。
また、CRMを活用することで顧客を優良顧客へと成長させることもできるでしょう。
必要性2:国内マーケット
品質がよく、低価格な商品があれば新規顧客の獲得も容易であった高度成長期と違い、近年は国内マーケットでも価値観が多様化し、市場変化が著しくなってきています。
そのため、CRMなどを利用して自社商品がどのターゲットに必要とされているのかを正確に把握しなければ、商品が売れない時代になってきています。
必要性3:既存の顧客
近年は技術の進化がはやいこともあり、既存顧客にも適切なアプローチをし続けなければ簡単に他社に流れてしまいます。そのため、CRMを活用して既存顧客の状況も把握し続けることが重要です。
新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客にも価値を提供し続けるためにもCRMが必要とされています。
必要性4:商品やサービスの見直し
CRMを活用することで顧客の動向や購入履歴などのデータを蓄積し、分析することができます。そのため、顧客がどのような商品を求めているのかといったこともわかるようになり、自社の商品やサービスを見直すこともできるでしょう。
また、見直しによって実際に顧客が満足したのかどうかも、CRMによって分析することが可能です。
CRM導入のコツ4つ
CRMを導入する場合、ただ単に導入するのではなく社内で定着させ、活用することが重要です。
ここからは、CRMを導入後も上手く活用するためのコツをご紹介します。
コツ1:ルールを決める
社内でCRMの運用を定着させるには、運用ルールを決めておくことが重要になります。ただし、ルールを細かく決めすぎると使用するモチベーションが落ちてしまうため、注意が必要です。
また、運用ルールは実際に運用を始めてからも定期的に見直し、必要がなかったルールを削除するなど使いやすいように柔軟に変えていくことも重要でしょう。
コツ2:全社で使用する
CRMは企業全体で顧客情報を一元管理するものです。そのため、例えば営業部門では上手く運用ができていても、カスタマーセンターでは作業が進んでいないといった事態になると、期待していたような効果が出ない可能性があります。
CRMを導入する場合は、各部門が足並みをそろえて取り組めるように調整することで、効果的な戦略プランを立案することができると言えるでしょう。
コツ3:放置しない
CRMを導入する場合は、導入しただけで放置しないようにしましょう。
CRMの効果が見えてくるまでには、ある程度の時間が必要になります。たとえば1カ月かけてデータを入力し、半年で運用が定着しはじめたとしても、その間も通常の入力作業は必要です。
そのため、7カ月もの間ほとんど効果が見えない状態になります。なかなか費用対効果が見えないからといって、データを入力せずに放置するようなことがないようにしましょう。
コツ4:既存の顧客から使用する
CRMを導入する場合は、既存の顧客から使用するようにしましょう。
新規顧客を獲得するには、既存顧客を維持する何倍ものコストがかかると言われています。また、顧客の2割ほどである優良顧客が売り上げの8割を占めているという法則もあります。
そのため、新規顧客の獲得よりもまずは既存顧客との関係を維持し、さらに既存顧客を優良顧客へと育成することを優先するようにしましょう。
CRM導入を検討してみよう
CRMは、導入することで顧客情報を管理分析し、マーケティングに活かすことが可能になります。
今回紹介した必要性を自社の状況と照らし合わせて検討し、ぜひCRMを業務に活用してみてはいかがでしょうか。
CRM製品の中には比較的低価格から始めることができるものもありますので、費用がネックになっている場合はまず少数だけで試しに使ってみるのもおすすめです。