建築確認通知書とはどんな書類なのか?提出が必要な場面や紛失した時の対処法まで解説!

建築確認通知書(現在の正式名称:確認済証)は、建物の設計が建築基準法に適合していることを証明する重要な書類です。不動産売却・住宅ローン申請・増改築など、さまざまな場面で提出を求められます。

この記事では、建築確認通知書の基本知識から、紛失した場合の対処法、2025年4月の法改正による影響まで徹底解説します。

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すぐわかる!この記事のポイント!
  • 建築確認通知書は1999年に「確認済証」に改称されたが、法的効力は同じ
  • 不動産売却・住宅ローン・増改築・火災保険など提出が必要な場面は多い
  • 紛失しても再発行は不可。台帳記載事項証明書(200〜400円)で代替可能
  • 2025年4月の法改正で、木造2階建て住宅も構造審査が必要に
  • 検査済証がない場合は「12条5項報告」による救済措置がある

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目次

建築確認通知書(確認済証)とは?

建築確認通知書とは、建築物の設計が建築基準法や関連法令に適合していることを、建築主事(自治体の審査担当者)または指定確認検査機関が審査し、問題がないと認めた場合に交付される書類です。

この書類がなければ建築工事に着手することはできません(建築基準法第6条第8項)。

「建築確認通知書」と「確認済証」の違い

「建築確認通知書」と「確認済証」は名称が異なるだけで、内容・法的効力は同じです。

項目建築確認通知書確認済証
交付時期1999年4月30日以前1999年5月1日以降
根拠法改正前の建築基準法改正建築基準法(平成11年施行)
法的効力同じ同じ

1999年(平成11年)5月1日の建築基準法改正により、名称が「建築確認通知書」から「確認済証」に変更されました。古い建物の売買では「建築確認通知書」が出てくることがありますが、法的な効力に違いはありません。

本記事では、改正前の「建築確認通知書」と改正後の「確認済証」を合わせて解説します。

建築確認通知書の記載内容

建築確認通知書(確認済証)には、以下の情報が記載されています。

記載項目内容
確認番号審査機関が付与する固有の番号
交付年月日確認済証が交付された日付
建築主建物の所有者(申請者)
設計者建築士の氏名・登録番号
建築場所建物の所在地
主要用途住宅・事務所・店舗など
構造木造・鉄骨造・RC造など
階数地上・地下の階数
敷地面積土地の面積
建築面積建物の水平投影面積
延べ面積各階の床面積の合計

不動産売却や住宅ローンの審査では、特に確認番号交付年月日が重要になります。

受け取るタイミング

確認済証は、建築確認申請の審査が完了した時点で交付されます。

ただし、実際に施主(建築主)が受け取るのは、完成した家の引き渡し時であることが一般的です。工事期間中は施工会社や設計事務所が保管しているケースが多いため、引き渡し時に確実に受け取りましょう。

建築確認通知書・検査済証・建築確認申請書の違い【比較表】

建築確認に関する書類は複数あり、混同されがちです。以下の比較表で違いを確認しましょう。

スクロールできます
項目建築確認申請書確認済証(建築確認通知書)検査済証
書類の性質申請書類(建築主が提出)証明書(審査機関が交付)証明書(検査機関が交付)
作成者建築主(実務上は建築士が代理作成)建築主事 or 指定確認検査機関建築主事 or 指定確認検査機関
発行タイミング工事着工に提出確認申請の審査完了後(着工前)工事完了後の完了検査合格後
記載内容建築主・設計者・工事施工者の情報、建物概要、設計図面一式確認番号、交付日、建築計画の概要検査番号、検査日、法適合の証明
主な用途審査を受けるための提出書類着工の法的根拠、売買・ローン審査使用開始の法的根拠、登記・売買
再発行不可不可不可

3者の関係をまとめると:

  1. 建築確認申請書を提出 → 審査通過 → 確認済証が交付される → 工事着手OK
  2. 工事完了 → 完了検査申請 → 検査合格 → 検査済証が交付される → 使用開始OK

いずれの書類も再発行ができないため、紛失しないよう大切に保管する必要があります。

建築確認申請の流れ・費用・審査期間

建築確認申請の流れ【6ステップ】

建築確認申請から確認済証の交付までの一般的な流れは以下の通りです。

ステップ内容所要期間の目安
①事前相談自治体の建築指導課や指定確認検査機関で計画内容を確認数日〜1週間
②申請書類の作成建築士が確認申請書・設計図書・構造計算書等を作成1〜2週間
③確認申請書の提出建築主事 or 指定確認検査機関に提出
④審査建築基準法への適合性を審査。不備があれば補正指示7〜35日(法定期間)
⑤消防同意一定規模以上の建物は消防署長の同意が必要審査期間に含む
⑥確認済証の交付審査に問題がなければ確認済証が交付され、工事着手可能に

確認済証を受け取るまで工事に着手してはならない点に注意しましょう。

費用・手数料の目安

建築確認申請の手数料は、床面積に応じた定額制です。自治体(建築主事)に申請する場合と、民間の指定確認検査機関に申請する場合で金額が異なります。

自治体の手数料(横浜市の例)

床面積の合計確認申請手数料
30m2以下15,000円
30m2超〜100m2以下28,000円
100m2超〜200m2以下43,000円
200m2超〜300m2以下48,000円
300m2超〜500m2以下55,000円
500m2超〜1,000m2以下66,000円

※自治体によって金額は異なります。上記は横浜市の例です。

一般的な住宅(延べ面積100〜200m2)の場合、自治体への手数料は約3〜5万円が目安です。

なお、民間の指定確認検査機関の手数料は自治体よりやや高い傾向にありますが、審査スピードが速いというメリットがあります。

建築士(設計事務所)に申請代行を依頼する場合の費用を含めた総額の目安は以下の通りです。

費用項目目安
申請手数料のみ(自治体)約1.5〜5万円
設計事務所への申請代行料込み約20〜50万円

審査期間の目安

建築確認申請の審査期間は、建築基準法で上限が定められています。

建築物の区分法定審査期間
1〜3号建築物(大規模・中規模)35日以内
旧4号建築物(小規模)※2025年3月まで7日以内
新2号建築物(2025年4月以降)35日以内
新3号建築物(2025年4月以降)7日以内

上記は補正期間を除いた日数です。書類の修正指示への対応期間は算入されないため、実務上は2〜4週間程度かかるのが一般的です。

建築確認申請が不要なケース

すべての建築工事で建築確認申請が必要なわけではありません。以下のケースでは申請が不要です。

条件詳細
10m2以下の増改築・移転防火地域・準防火地域以外の区域で、増改築部分の床面積が10m2以下の場合
都市計画区域外の新3号建築物木造平屋建てかつ延べ面積200m2以下で、都市計画区域外に建築する場合
類似用途間の用途変更建築基準法施行令第137条の17に定める「類似の用途」間の変更
200m2以下の特殊建築物への用途変更用途変更後の部分の床面積が200m2以下の場合
減築基本的に確認申請は不要

注意点:防火地域・準防火地域内では、10m2以下の増改築でも確認申請が必要です。

【2025年4月】4号特例の縮小とは?

2025年4月1日の建築基準法改正により、「4号特例」が大幅に縮小されました。この改正は、一般的な木造2階建て住宅の建築にも影響します。

改正の主なポイント

項目改正前(〜2025年3月)改正後(2025年4月〜)
建物分類4号建築物(小規模)新2号新3号に分割
構造審査省略可能(4号特例)新2号は審査必要
省エネ基準届出のみ(努力義務)適合義務化
法定審査期間7日以内新2号は35日以内

新2号建築物の定義:木造・非木造を問わず、階数2以上または延べ面積200m2超

新3号建築物の定義:平屋建てかつ延べ面積200m2以下

つまり、日本の新築住宅の約8割を占める「木造2階建て住宅」が新2号建築物に該当し、これまで省略されていた構造関係規定の審査が必要になります。

これから家を建てる方や増改築を検討している方は、審査期間が従来の7日から35日に延びる点にも注意が必要です。

建築確認通知書が必要になる場面

建築確認通知書(確認済証)の提出が求められる主な場面は4つあります。

不動産の売却時

不動産を売却する際、買主や不動産会社に対して建築確認通知書の提出を求められます。物件が違法建築でないことを証明するために必要な書類だからです。

特に重要なのは書類に記載されている「確認番号」と「交付年月日」です。これらの情報があれば、行政に照会して建築計画の詳細を確認することができます。

売却時に必要な主な書類

書類概要
建築確認通知書(確認済証)設計の法適合を証明
検査済証完成建物の法適合を証明
登記済権利証(登記識別情報)所有権を証明
固定資産税納税通知書税額の確認
身分証明書・印鑑証明書本人確認

確認済証がない場合でも売却は可能ですが、買主側の不安材料となるため、後述する代替書類を準備しておくことをおすすめします。

住宅ローンの申請時

住宅ローンを申請する際にも、金融機関から建築確認通知書(確認済証)の提出を求められます。

金融機関にとって、融資対象の建物が建築基準法に適合しているかどうかは担保価値の判断に直結する重要な情報です。確認済証がない場合、担保評価が下がったり、融資を受けられない可能性があります。

住宅ローン申請時に必要な主な書類

書類概要
建築確認通知書(確認済証)設計の法適合を証明
検査済証完成建物の法適合を証明
売買契約書 or 工事請負契約書取引内容の確認
重要事項説明書物件の詳細情報
不動産登記簿謄本権利関係の確認

増改築・リフォーム時

建築確認申請を伴う増改築やリフォームを行う場合、既存建物の確認済証の提出を求められることがあります。

以下のようなケースでは確認申請が必要です。

  • 床面積が10m2超の増築(防火地域・準防火地域内はすべて)
  • 大規模な修繕・模様替(主要構造部の半分以上の修繕等)
  • 用途変更(200m2超の特殊建築物への変更)

一方、フローリングの張り替えや壁紙の交換、設備の交換といった通常のリフォームでは確認申請は不要です。

火災保険の加入・更新時

火災保険の加入時には、建物の構造級別(M構造・T構造・H構造)を正確に判定する必要があります。確認済証は構造を証明するための有力な書類の一つです。

構造級別対象建物保険料
M構造(マンション構造)RC造・SRC造のマンション最も安い
T構造(耐火構造)鉄骨造・耐火建築物等の戸建て中間
H構造(非耐火構造)上記に該当しない木造等最も高い

確認済証がない場合でも火災保険には加入できます。ただし、建物の構造を証明する書類が一切ない場合は、H構造(保険料が最も高い)として扱われるリスクがあります。

構造を証明できる書類には、確認済証のほかに建築確認申請書(第四面)、設計仕様書、建築住宅性能評価書などがあります。

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興味がある方は以下の記事をご覧ください。

建築確認通知書を紛失した場合の対処法

建築確認通知書(確認済証)は、原則として再発行ができません。紛失した場合は、以下の代替手段で対応します。

再発行はできない

建築確認通知書および確認済証は、建築基準法上、再発行の規定がありません。そのため、紛失しても同じ書類を再び取得することは不可能です。

ただし、代替となる書類を取得することで、売却や住宅ローン申請に対応できます。

代替書類①:建築計画概要書

建築計画概要書は、建築確認申請時に提出された建築計画の概要が記載された書類です。

項目内容
閲覧場所各自治体の建築指導課(建築指導担当窓口)
費用無料(閲覧のみ)。コピー代は別途
取得方法窓口で閲覧申請。写真撮影やコピーの可否は自治体による
記載内容建築主、設計者、建築場所、用途、構造、面積、階数など

建築計画概要書は確認済証の代わりにはなりませんが、建物の概要を確認するための参考資料として活用できます。

代替書類②:台帳記載事項証明書

台帳記載事項証明書は、自治体が管理する建築確認台帳に記載された事項を証明する書類で、確認済証に代わる最も重要な書類です。

項目内容
取得場所各自治体の建築指導課
費用200〜400円程度(自治体による)
必要情報建築当時の地名・地番、建築確認番号(わかれば)
記載内容確認番号、確認年月日、建築主、建築場所、用途、構造、面積など

不動産売却や住宅ローン申請の際、確認済証の代わりとして金融機関や不動産会社に提出できます。建築当時の地名・地番が必要になるため、事前に法務局で登記簿を確認しておくとスムーズです。

検査済証がない場合の12条5項報告

検査済証がない建物で増改築を行いたい場合の救済措置として、「建築基準法第12条第5項に基づく報告」(通称:12条5項報告)があります。

2005年以前は完了検査の受検率が低く、検査済証のない建物が多数存在していました。2014年に国土交通省がガイドラインを策定し、12条5項報告を活用した救済の道筋を整備しました。

12条5項報告の流れ

ステップ内容
①事前相談自治体に12条5項報告で対応可能か確認
②図上調査確認申請図面と現況を照合
③現地調査建築士が現地で法適合状況を調査
④報告書作成調査結果を報告書にまとめる
⑤自治体へ提出報告書を提出し、適法性の確認を受ける
⑥是正工事(必要な場合)違反箇所があれば是正工事を実施

費用の目安

項目費用目安
調査+報告書作成(小規模建築物)約30〜50万円
大規模・複雑な建物の場合100万円以上になることも
是正工事費用別途(内容により大幅に異なる)

期間の目安:調査から報告書完成まで数週間〜1ヶ月程度。是正工事が必要な場合はさらに数ヶ月を要します。

代替書類の費用・取得期間まとめ

書類費用取得期間用途
建築計画概要書無料(閲覧)即日建物概要の確認
台帳記載事項証明書200〜400円即日〜数日確認済証の代替として最も有効
12条5項報告書30〜50万円〜数週間〜1ヶ月検査済証がない場合の救済措置

建築確認通知書の保管方法

建築確認通知書(確認済証)は再発行できないため、適切な保管が重要です。

保管のポイント

  • 専用のファイルボックスに分類して保管する。「不動産関連書類」などのラベルを付けておくと、必要なときにすぐ取り出せる
  • 検査済証、登記済権利証など不動産関連の書類は一括管理しておくのがおすすめ
  • 金融機関の貸金庫を利用すれば、盗難や火災・水害による紛失リスクを最小限に抑えられる
  • スキャンしてデジタルコピーを作成しておくことも有効。ただし、原本の保管は必須

建築確認通知書に関するよくある質問

建築確認通知書と確認済証の違いは?

1999年(平成11年)5月1日の建築基準法改正で名称が「建築確認通知書」から「確認済証」に変更されました。名称が変わっただけで内容・法的効力は同じです。1999年5月1日以前に交付されたものが「建築確認通知書」、以降が「確認済証」と呼ばれます。

建築確認通知書は再発行できる?

原則として再発行はできません。紛失した場合は、自治体の建築指導課で「台帳記載事項証明書」(200〜400円程度)を取得することで代替できます。不動産売却や住宅ローン申請時には、この台帳記載事項証明書が確認済証の代わりとして認められるケースが多いです。

確認済証がないと家は売れない?

確認済証がなくても売却は可能です。ただし、確認済証がないと買主の住宅ローン審査に影響が出る可能性があります。台帳記載事項証明書を取得し、建築確認が行われた記録を証明できれば、スムーズな取引につながります。

建築確認申請は自分でできる?

法律上は建築主本人が申請することも可能ですが、実務上は建築士に依頼するのが一般的です。確認申請書類には設計図書や構造計算書など専門知識が必要な書類が含まれるため、建築士資格を持たない方が自力で作成するのは現実的ではありません。

中古住宅を購入する際に確認済証は必要?

中古住宅の購入時には、売主から確認済証と検査済証の引き渡しを受けるのが理想です。特に住宅ローンを利用する場合は金融機関から提出を求められることが多いため、売主に書類の有無を確認しておきましょう。書類がない場合は台帳記載事項証明書で代替できます。

建築確認申請の費用はいくら?

自治体(建築主事)への手数料は床面積に応じた定額制で、一般的な住宅(100〜200m2)の場合は約3〜5万円です。ただし、建築士に申請代行を依頼する場合は設計料等を含めて20〜50万円程度かかります。2025年4月以降は省エネ適合審査の追加費用が発生する場合もあります。

まとめ

建築確認通知書(確認済証)は、建物が建築基準法に適合していることを証明する重要書類です。不動産売却・住宅ローン申請・増改築・火災保険加入など、さまざまな場面で必要になります。

この記事のまとめ

  • 「建築確認通知書」と「確認済証」は名称変更のみで同じ書類
  • 確認済証・検査済証・建築確認申請書は役割が異なる別の書類
  • 建築確認申請の手数料は住宅の場合3〜5万円、審査期間は7〜35日
  • 2025年4月の法改正で木造2階建て住宅も構造審査が必要に
  • 紛失した場合は再発行不可だが、台帳記載事項証明書(200〜400円)で代替可能
  • 検査済証がない場合は12条5項報告(30〜50万円〜)で救済可能

確認済証は再発行ができない書類です。引き渡し時に確実に受け取り、不動産関連書類と一緒に大切に保管しましょう。

※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
https://www.rosenka.nta.go.jp/
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この記事を書いた人

マイナビニュース 不動産査定ガイド運営は、不動産査定(見積もり)サービス/不動産会社/ハウスメーカーや工務店、査定から売却までの流れといった不動産査定に関わる様々な情報をわかりやすくお届けします。

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