不動産購入にまつわる疑問・質問に、不動産投資総合プラットフォームサービス・INVASEの事業責任者で、不動産ナビゲーターの渕ノ上弘和さんが答えます。今回取り上げる疑問は「都内の不動産価格、高騰はいつまで続く?」
Q.都内の不動産価格、高騰はいつまで続く?
渕ノ上弘和さんの回答
都内の不動産価格の上昇は続いていますが、地域ごとにムラがあり、異なる動きを見せています。まず、都心部の中心地や、勝どきや晴海などのエリアはすでに高騰し、今後の大幅な値上がりがあるか否かは、来年竣工の新築物件のセカンダリーマーケット価格如何になります。
現在もっとも活発に取引されている物件価格は、70㎡目安で1億5,000万~1億7,000万円程度です。勝どきの新築物件で2億円台~3億円台の高額の部屋の抽選状況に注目が集まりましたが、実際はそれほど抽選倍率が伸びませんでした。やはり、想定される購入者のご収入等を勘案すると、勝どき周辺では、いったん現在の相場が上限という評価ができるのではないでしょうか。
2025年の年初から、比較的廉価で穴場となっているのが有明で、1億円を切る価格でファミリータイプ物件を購入できる場合もあります。また、東雲も比較的価格が抑えられており、お買い得な物件も見られる状況です。これらのエリアはまだ伸びしろがあり、価格が上昇する可能性が高いです。
今後の動きとしては、現在の高額物件の売れ行きの様子を見ながら、市場全体の価格が維持または調整されていく可能性があります。湾岸の新築物件の相場が、内陸・都心の物件相場に影響を与えるという構図です。
有明など湾岸エリアの価格が上昇すれば、田町・品川・目黒といった内側エリアの価格も上昇すると考えられます。ただし、その場合も通常の70㎡程度のファミリータイプマンションは、1億5,0000万円~1億7,000万円程度がいったんの上限でしょう。