日本の都市部での住宅価格が高騰していますが、世界の各国でも高騰が続いています。住宅が高い街というとニューヨークをイメージする方も多いと思いますが、それを抑えて1位になったのはどの街なのでしょうか。今回はイギリスの投資会社のレポートをもとに、住宅が高額な街のランキングを紹介します。
住宅価格が高額な街のランキング(2024年時点)
イギリスの投資会社「ヘンリー&パートナーズ」のレポートによると、最も住宅価格の高い街のランキングは以下のとおりです。
- 1位:モナコ
- 2位:ニューヨーク
- 3位:香港
- 4位:ロンドン
- 5位:サン・ジャン・カップ・フェラ(フランス)
1位はモナコ、2位はニューヨーク、3位は香港という結果になりました。ロンドン・パリといったヨーロッパの主要な都市もランクインしています。
パームビーチやロサンゼルスなど、アメリカの複数の街も上位に入っています。ちなみに東京は16位でした。
上位に入った街の特徴
住宅価格のランキング上位に入った街の特徴を解説します。
1位:モナコ
1位のモナコは地中海沿岸に位置し、多くの富裕層を惹きつけている定番の街です。税金の低さ、カジノなど華やかな施設やライフスタイルなどが支持されています。
国土が狭く、新たな土地の供給が難しいため、不動産価格は世界最高水準です。とくに超富裕層に人気なのがモンテカルロ地区で、ヨットハーバーが立ち並んでいます。
2位:ニューヨーク
アメリカ最大の経済都市であるニューヨークは、金融・アート・メディア・ファッションなど多様な分野で最先端をいく街です。マンハッタンを中心として高層ビルが数多くそびえたち、住宅価格は全米で最高水準にあります。
家賃が高額であることは広く知られていますが、食費・交通費・医療費なども全米の平均を上回っています。華やかなライフスタイルを実現できますが、生活コストも非常に高い街です。
3位:香港
香港はアジアの金融・貿易の中心地であり、ビジネスのハブとして高い需要があります。人口密度が世界トップクラスであるのに、開発可能な平地が限られているため、住宅供給に大きな制限がかかっています。
土地が限られていることが不動産価格の高騰を招いており、特に中心部の高層マンションは一部の富裕層しか手が出せない状況です。また、中国本土からの資金流入も不動産市場を加熱させる要因の一つです。
さらに、物価もアジアでは最も高い水準で、外食、交通、教育、医療すべてにおいて生活コストが高いです。政治的な不安定さがあるものの、依然として多くの企業が拠点を置く都市であり、国際的なビジネス需要に支えられた物価高が続いています。
4位:ロンドン
ロンドンはイギリスの首都であり、ヨーロッパの金融・文化・政治の中心都市の一つです。「シティ」と呼ばれる金融街や、ケンジントン、チェルシーなどの高級住宅地には世界中の富裕層が集まります。
都市開発に対する規制や歴史的景観の保護が厳しく、新築供給が制限される中で需要が高いため、住宅価格は非常に高い水準です。とくに外国人投資家の不動産購入が価格を押し上げる要因となっています。
物価も高く、家賃に加えて交通費や外食費もロンドン特有の高さがあります。教育や医療など公共サービスが充実している一方で、生活全般の出費がかさむため、現地の中間層でも家計に重くのしかかっている状況です。
5位:サン・ジャン・カップ・フェラ
サン・ジャン・カップ・フェラは、南仏に位置するリゾート地です。バカンスを過ごす地として人気があり、富裕層と著名人にとって定番の夏の避暑地となっています。
自然景観に恵まれ、海岸線に面した豪邸が並ぶこの地域では、プライバシーが守られた静かな環境が最大の魅力。土地が非常に限られているため供給が少なく、一戸建てやヴィラの価格はヨーロッパでも屈指の高さを誇ります。
常に高い需要があるため、取引価格が下がることはまれです。日常生活のコストも高く、レストランやサービス業も超高級仕様が多くを占めます。主に別荘やセカンドハウスとして利用されることが多く、観光客というより富裕層の静養地としての性格が強いのが特徴です。