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ボルボは「XC60」を選べば間違いない? Google搭載UIの進化で先進性すら感じる大定番

JUN. 30, 2025 08:00
Text : 藤田真吾
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ボルボ「XC60」の現行型は2017年に発売となった息の長いモデルだ。なので、「ちょっと古いのでは?」と思いつつ乗ってみたのだが、Google搭載のUIはむしろ先進的と言いたくなるほど使いやすいし、車内は快適かつセンスがよくて、完成度の高さが感じられるクルマだった。ボルボの大定番かつ完成形として、人にも勧めやすい1台だと思う。

  • ボルボ「XC60」

    ボルボ「XC60」は完成度の高いクルマだった

XC60はボルボのベストセラー?

2024年におけるボルボの販売台数は全部で76万3,389台。そのうちXC60は23万853台で全車種のトップだ。現行型XC60は前述の通り発売から時間の経ったクルマで、これまでに累計150万台以上が売れているが、2024年に年間販売記録を更新したとのこと。熟成が進んだXC60を選ぶ人は世界的に多いのだ。

2024年の日本におけるボルボの販売台数は1万2,329台。そのうちXC60は2,362台で2位となっている。1位はもう一回り小さい「XC40」の3,982台だった。

ボルボは何度もXC60の仕様変更を実施してきた。最新の2025年モデルは「Plus B5」「Ultra B5 AWD」「Ultra T6 AWD Plug-in hybrid」の3グレード展開となっている。試乗したのはマイルドハイブリッド車の「Ultra B5 AWD」グレードだ。

  • ボルボ「XC60」

    「Plus B5」(789万円)と「Ultra B5 AWD」(879万円)はマイルドハイブリッド車(MHEV)、「Ultra T6 AWD Plug-in hybrid」(1,029万円)はプラグインハイブリッド車(PHEV)。乗ったのは「Ultra B5 AWD」だ

  • ボルボ「XC60」

    ボディカラーは2025年モデルで登場した新色「フォレストレイク」

  • ボルボ「XC60」

    外観ではフロントグリルが斜めのラインの入るデザインに変わった。最新の「XC90」と共通のデザインだ

Google搭載車の恩恵を感じる瞬間

Google搭載インフォテインメントのありがたみは走り出す前から感じられる。Googleマップのナビは見慣れた地図デザインで親しみやすく、目的地設定もスムーズだからだ。

  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」

    Googleマップがデフォルト。自分のアカウントでログインすれば検索履歴を共有できるので、さらに使い勝手が増すはず

XC60のセンターディスプレイは、従来型が9インチだったのに対し最新型は11.2インチに大型化している。解像度は従来比21%向上。クアルコム(Qualcomm Technologies)の次世代コンピューター基盤「Snapdragon Cockpit Platform」の導入により、情報処理速度は2倍以上、グラフィック生成速度は10倍に向上しているとのことだ。

  • ボルボ「XC60」

    画面の大型化でカメラ映像も確認しやすくなった

どのくらいサクサク動くのかについては、XC60の「Googleアシスタント」にいろいろと話しかけたところを動画に収めているので確認してみていただきたい。

「XC60」の「Googleアシスタント」を質問攻め! 聞き取った内容を文字で表示してくれるので、話が通じているのがわかって嬉しい

ボルボは自動車業界でいち早くGoogleビルトインに取り組んだメーカーだ。日本で買えるGoogleビルトイン搭載車としては他にホンダ「アコード」があり、次の日産自動車「リーフ」もGoogleを搭載することが明らかになっているが、Googleの対話型AI「ジェミニ」(Gemini)の車載用を搭載する予定だと表明しているのは今のところボルボのみ。ジェミニと会話しながらのドライブはかなり楽しみだ。

こちらがホンダのGoogleビルトイン搭載車「アコード」。「Googleアシスタント」の反応速度を見比べてみていただきたい

ボルボの発表によると、車載用ジェミニの展開は2025年後半から始まる見込み。日本で使えるようになるタイミングは不明だが、ジェミニの導入はOTA(インターネット経由)になるとのことなので、わざわざディーラーにクルマを持っていかなくても使えるようになるはずだ。

  • ボルボ「XC60」

    ジェミニ搭載が楽しみだ

運転してみた感想はというと、マイルドハイブリッド車であり、ハンドルが軽いことも相まってか走りは軽快。三島駅(静岡県)周辺から伊豆半島西海岸の「らららサンビーチ」まで往復し、途中で有料道路の「伊豆中央道」を走ったりもしてみたのだが、どんな路面でも車内の静かさが保たれているところが印象的だった。

  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」

    北欧スウェーデン生まれのボルボ車だが、意外に伊豆の海にもよく似合う

どのグレードを選ぶべき?

XC60は3グレード展開だが、どれを選ぶべきなのか。資金的に余裕があって自宅でクルマを充電できるという人はPHEVで決まりだと思うのだが、MHEVならどちらを選ぶか、というところが問題だ。

「Plus B5」と「Ultra B5 AWD」の価格差は90万円。「Ultra」で具体的に追加となる機能・アイテムは以下の通りだ。

  • 電子制御AWDシステム(Plusは前輪駆動)

  • インチアップ(19インチ)かつデザインの異なるホイール(Plusは18インチ)

  • パノラマ・ガラス・ルーフ

  • ファインナッパレザーシート(ファブリックのネイビー・ヘリンボーンウィーブに無償で変更可。Plusはファブリックのノルディコを標準装備)

  • シートベンチレーション(試乗は暑い日だったので常時使用。とても快適だった)

  • リラクゼーション機能(シートのマッサージ機能。これは試すのを忘れていた)

  • 電動バックレストサイドサポート調整機能

  • ヘッドアップディスプレイ

  • harman/kardonプレミアムサウンド・オーディオシステム(600W、14スピーカー、サブウーファー付き)

この追加装備で90万円というオファーを高いと取るか安いと取るか。ちなみに3グレードの販売比率は、「Plus B5」「Ultra B5 AWD」「Ultra T6 AWD Plug-in hybrid」が1:6:3くらい、とのこと。実際に買っている人たちは、「Ultra」の追加装備とPlusとの価格差を見比べて「お得感」を感じ取っているらしい。

  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」

    スマホのワイヤレス充電器の位置が変更となり、カップホルダー周りのスペースが広くなった

  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
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  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」
  • ボルボ「XC60」

    MHEVの「B5」エンジンはミラーサイクル化。従来比で燃費効率が約5%向上している。燃費は「Plus B5」が13.3km/L、「Ultra B5 AWD」が12.8km/L


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※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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